劉邦 の大風歌 漢建国記
21話 呂一族の滅亡
呂薙(りょち)は 食其(いき)に看取られながらふるさとの言葉で詩経を聞きながら生涯を閉じた。
「食其(いき)よ わたしは戚夫人を殺した。けれど後悔していないわ。後悔しているのは呂家の一族に悪人がいたこと そして無能なものがいたこと。
中国の歴史にその悪名を残した呂薙は漢の高祖劉邦の死後、執政を始めて8年後の紀元前180年に病死した、呂薙の死は緊張を続けていた劉家と呂家の戦いの幕開けでもあった。
宮中にいる劉章は兄劉襄に呂太皇后の死をいち早く知らせなければならない。
が呂家のものに見張られているから容易に行動はとれない。
劉章の妻は呂氏一族呂禄の娘である。
妻を言葉巧みに誘導しながら老臣陸買に呂太皇后に死を知らせ
斉国をはじめとした各国の劉一族にいち早く知らせ先手を打たなければならないのである。
が妻 えいは これが呂氏一族皆殺しのための布石だときずかない。
えいは 呂家と劉家の争いなどは夢にも想定してないのである。
榔爺王(ろうやおう)は呂一族を攻るために長安に向かった。
それをとめようとする 妻は呂須の娘であった。
「まずお前から」呂須の娘である妻をいとも簡単殺した榔爺王だった。
周勃と陳平は内密にことを勧めてまず軍隊を掌握するため
灌嬰(かんえい)をケイヨウに向かわせ軍隊を動かすための虎符を掌握するための指示をした。
虎符(こふ) それは軍隊を動かす指揮権をあらわす 象徴てある。。
虎符(こふ) なきものは軍隊を動かせないのだ。
この非常事態で勝利を得るためには軍隊の指揮権は絶対的なのだ。
ここ代国では劉恒が薄太后に話しかけている
「最近は陸買から手紙がきませんね」
「私が控えさせているのです。誰もが挙兵して皇位を狙っているのです。陸買の安全のためとこの薄家が政争に巻き込まれないための措置です」と薄太后(はくたいごう)は劉恒に言っている。
「時代が変わりますね」劉恒(りゅうこう)は言う。
狼邪王は斉国劉襄(りゅうじょう)のところに向かう。
劉襄は皇位を狙い狼邪王に助力を求めているが
狼邪王は心の中では絶対に皇位は劉襄にあたえないと誓っている。
狼邪王は劉家の最長老であり その発言の影響力は大きい。
周勃は灌嬰(かんえい) に20万の軍隊を率いて長安を守らせる指示をだした、 長安に各国の軍隊を入れぬために長安を封鎖するのだ。陳平は灌嬰に細かな指示を出していた。
その頃狼邪王は劉襄に軍隊を預け長安の灌嬰との合流を目指していた。
皇位を狙う劉一族の王族たちは早速挙兵した
斉国 准南 国 呉国の劉一族たちの王子が一斉に挙兵をもくろんだ。が長安には誰も入れない。
既に陳平 周勃という先王の忠実な老臣の指示によって
灌嬰が20万の軍隊で封鎖しているのだ。
が代国の劉恒は動かなかった。薄太后は賢明なのである。
劉恒はいった
「誰が王になっても劉一族のものです われわれは この代国で匈奴の侵攻を防ぐのが役目です」
薄太后は「われわれが平和に暮らして これたのは
権力争いをしなかったからです」と事態を静観することにした。
長安への入り口で呂禄の軍隊を待ち伏せた灌嬰は呂禄を殺した。
周勃は呂産に奪われそうだった虎符を 奇襲をかけて奪った。
呂産の兵士達に叫んだ。
「 漢を守るものは続け」
「劉家を按ずるものは周勃なり」
先皇の遺勅と虎符の前に軍隊は周勃によって掌握された。
すべての呂一族に皆殺しバラードが吹き始めたのだ。
周勃は兵士たちを前に
「漢は太祖劉家によって建国された。呂一族の専横を許すな。各国が皇位を狙い挙兵した。 みな天下国家の平和を守りたいか。
もし守りたいなら劉家に従うのだ。呂一族に従うものは動くな。
劉家に従うものは一歩前に出ろ」
兵士たちは全員が一歩前に出た。
皇帝陛下万歳。と劉家に忠誠を誓うのだった。
そしてその状況は宮中にいる丞相陳平と郎中令の劉章に伝えられた。
「計画通り行動せよ」と。
宮中では呂一族の 呂産と呂須が劉章を亡き者にしようと画策している。
劉章の妻はえい 呂一族のものである。
が先手を打って劉章は呂産に剣を突きつけ一刀のもとに殺害した。
呂須は驚いている。呂氏の妻をもつ劉章が裏切ったと思っている。
劉章は妻を捨て 劉家の天下を選択したのだ。
呂一族の専横は 劉如意殺しから あの戚夫人の残虐な殺しから
まさに横暴を極め 民も部下の心も呂氏から離れていたのだ。
そこへ陳平が現れた。
「やはり裏にはそなたがいたのか」と叫ぶ呂須。
「このままでは終わらない 呂禄の十万の軍隊が
くればお前たちはみな滅ぶのだ」
「夢でも見ているのか、呂禄は既に灌嬰に殺されたのだ」
「呂一族もこれで終わりなのか」と呂須。
「はんかいは劉家に忠実だった、がそのはんかいももういない。
はんかいの間違いは呂須お前を妻にしたことだった。」
呂一族 の呂禄 呂産そして最後の呂須も劉章の剣によって殺された。
呂一族の専横はわすか8年でその歴史を閉じた。
そのころ劉章の愛した妻 呂一族の えい も
兵士たちに殺された。
呂一族の歴史は終わった。
呂太后の墓の前で食其(いき)が悲嘆にくれてつぶやいている。
「呂薙よ あなた以外の呂一族もみなあなたのそばに行ってしまった。」
驕れる者は 久しからず
ただ春の夜の夢の如し
白露も露の如し