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テレビを見てたら裁判員裁判の話題になっていたので、ちょっと思うことを書いておきます。
悪い事をすれば厳重に処罰する、それでいいじゃんと私も思います。
市民も裁判に積極的に関わった方が公平な裁判につながる、そう思いますよね。
ただ、悪人を処罰すればいいと思うのですが、刑法って案外難しいんです。
例えば、理解しやすいところで、
人が自分の行為によって他人を死に至らしめた場合、
殺害する意思に基づいてその行為を行なっていれば、
刑法199条(殺人)に該当します。
第百九十九条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。
一方、殺す意思は無くその行為が事故によって発生した場合は、
刑法210条(過失致死)です。
第二百十条 過失により人を死亡させた者は、五十万円以下の罰金に処する。
更に、痛めつけてやる!くらいのつもり(殺すまでは思っていない)が、死に至る結果を招いた場合なら、
刑法205条(傷害致死)です。
第二百五条 身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、三年以上の有期懲役に処する。
処罰にそれぞれかなりの開きがあります。それでも、上記のように書くと3種類を明確に分けられるようにも思います。しかし、現実の事件に当てはめようとすると、時に相当な困難を生じます。
具体例①
A男は某日早朝、河川敷でゴルフの練習をしていた。付近の土手には散歩をする者も多数見受けられ、ゴルフボールを現実に打てばそれらの人に当たる可能性はあると思いつつ、自分の腕をもってすればボールを打ってもそれらの人に当たるまいと考え、ボールを打った。そのボールは散歩中の甲女の頭部を直撃し、甲女を死に至らしめた。
具体例②
B男はゴルフ初心者で、ボールを打っても普段はせいぜい100メートルしか飛ばず、思った通りの場所にも飛ばすことができなかった。某日夕方、河川敷でゴルフの練習をしていたB男は約150m先の土手上に、散歩する会社の上司乙男を見つけた。普段から乙男を憎んでいたB男は、この機会にゴルフボールをぶつけて乙男を殺害しようと思い付き、自分の腕前では乙男に怪我くらいはさせられるかもしれないが当たらないかもしれないと思いつつ、それでも思い切りボールを打った。そのボールはB男の思い通り真っ直ぐに飛び、乙男の頭部を直撃し、乙男を死に至らしめた。
皆さんなら①のA男、②のB男、それぞれどの様な刑にしますか。
極端な例だと思われるかもしれませんが、現実の事件は証拠に基づいて事実認定を行うという作業が入るので、更に微妙な判断を迫られる事もあろうかと思います。
市民の感覚を司法の場に取り入れるという裁判員裁判の制度趣旨は理解できますが、
実際に裁く立場に就く市民の精神的な負担は大きいと思います。