誰かの心を透視したかったわけじゃないんです・・
最初に電車でこの本の広告ポスターを見たときは
正直いって「うさんくさいなぁ・・」って思ったんです
だけどある日、新聞の書評にとりあげられていました
著者はマジシャンで、母国のドイツではこの本はベストセラーになっている
「決して悪用しないでください」というコピーに購入者はそそられたようだ
と・・・
おもしろ半分でマユツバ心理学のような本を買うつもりはなかったものの
この書評により関心をそそられてしまい・・・
ためしに紀伊国屋で本を手に取ってみると、たまたま開いたページに
「治療の仕事や宗教の仕事に就いている多くの人も、適切な話題についての的を射た言葉を、直感で見つける能力をもっている。そうやって話をするだけでも、患者の調子がよくなっていく。患者たちは、自分のことを気にかけてもらったと感じるからだ。」
と・・
おお!なにか役に立つ情報が得られるかもしれない・・!
というわけで購入し、読んでみました
本書はおもに「マインド・リーディング」のための手法が
いくつもいくつも紹介されています
「マインド・リーディング」それはそれで興味深いのですが
その手法をコミュニケーションのために活かすほうが実用的かなと思いました
中でも、これだ!!と思ったのが
計算ができる利口な馬「ハンス」のエピソード
「ハンス」は計算をしたり絵を見分けたり時計を読んだりすることができる馬
人が出題したこれらの問題に首を振ったり、ひづめを鳴らしたりして答えていました
出題者は「ハンス」に何か合図を送っているわけではありません
しかし実は「ハンス」は、出題者のボディランゲージを読み取って問題を解いていたのです
つまり、「ハンス」がひづめを鳴らす回数が正解の数に達したときに
出題者は無意識のうちに身体でごくわずかな何らかの反応を示してしまっていた
これを「ハンス」は敏感に察知できた、ということでした
このエピソードは
読者が「ハンス」になって直感力を磨けば相手の考えがわかる
ということを示すために紹介されていたのですが
私はこう考えました
患者さんに対したときに、「治す」という気持ちがある場合には
それが自分の無意識の動作に表れて
コミュニケーションあるいは施術を通して患者さんに伝わり
「治る」ことにつながるんじゃないだろうか??
ほかにも、意図せずに「意識」が身体に影響を与える例がいくつも紹介されていて
(レモンをかじる想像をしただけで唾液が出るなど!)
「無意識のうちに身体は表現している」ということにとても納得させられました
患者さんの健康な生活を手助けするために
技術・知識を高めるのは当然ですが
患者さんとのコミュニケーションも大きな要素
すごく繊細で奥行きのある「人と人とのやりとり」
これを治療の上でどう扱うかと改めて考えるきっかけとなった1冊となりました