2012-03-18 11:37:02

消費者のウォンツ・不満を先取り

テーマ:惣菜(中食)の街角

1年前の東日本震災を契機に、消費者の生活意識に変化が表れ、

小売業を始めサービス産業はそれに対応すべく営業戦略を進めています。


・セブン&アイは東北地方で始まった移動販売を首都圏においても広げています。

東京多摩ニュータウンの貝取地区では地域スーパーの閉店から買い物難民が問題視され、

毎月15日に集会所で青空市を開催し、地域住民に喜ばれています。

店側においては「収支はトントンで、地域住民の買い物を助けることが重要」と語っています。


・イオンでは被災地の産品約70品をPB商品として販売する。

放射能物質検査を徹底し、パッケージに「フロム東北」のロゴを付け、

各店で応援消費を恒常的に盛り上げる。

PB商品以外にも、生産が制限される商品は東北限定で販売する。


・ネットスーパーの先駆的な中堅スーパーサンシは消費者に商品を宅配するだけでなく

商品と引き換えにペットボトルや新聞、食品トレーなどゴミ資源を回収する。

又、60歳以上のお客様には商品の配送に合せて事前連絡を取り、安否確認をする。

もし異常があった場合の連絡方法を決めるなど、地域の安全安心対策にも力を入れる。

2008年から事業は黒字化していると言う。


・首都圏スーパーのコープネット事業連合は10年から始まった夕食宅配事業を

12年度末までに都内全域に拡大し、千葉・埼玉・茨城と今春から始める計画。

商品は弁当1食530円の他に、惣菜セット570円を提供しているが、

サラダ、惣菜など700円クラスの高価格帯商品も予定している。


その他、

スーパー各社は高齢者・単身者に照準を当てた小型スーパーの出店に重点を置き始めた。

・いなげやの100円均一食品スーパー600平方mの「エスビイ」、

生鮮・惣菜の取扱いを増やし、価格は一般のスーパーと変わらない。


・マルエツは都心を中心に売場やアイテムを絞り込んだ150平方mタイプの

「プチマルエツ」を拡大する。


・ユニーは今年から生鮮を充実させた小型スーパー「ミニピアゴ」を

5年後には300店に拡大する計画を立てている。


大量仕入れ、大量販売のスーパーモデルは国内の人口構造の変化と東日本震災のショックを受け、

消費者の価値観が変化し、

「大きいことから小さく便利」に、「モノ消費からコト消費」に、

そしてお互いの助け合いを意識する「地域のコミュニテー」を重視するようになった。


マーケティング専門のフィリップ・コトラー氏が提唱する「マーケティング3.0」、

商品やサービスを通じて、社会的価値観を重視される時代が、

地域の消費者とメーカー、サービス業者が一体となって住み良い地域社会を創造する。

メーカーやサービス業界で働く人達も地域で暮らす消費者であり、

地域消費者の声を無視したマーケティングはあり得ない。


消費者意識の変化をマーケティングし、今後の戦略に先取りして取り込むスピードが早くなって来た。

・コンビニは毎日の生活で使うコモデティ商品をPB化して、

スーパーの価格よりお買い得で展開する。

しかも、セブンイレブンのカレーは美味しいと評判になっており、

私もセブンのカレーやシチュー、マーボー豆腐などはかなりレベルが高くファンの一人。


・西友は中国産の米を販売すると発表。

日本と同じ短粒米で価格は5kg¥1299と安く、

安全と味が認められれば、今後は広がる可能性は十分に出て来る。

先日、あるスーパーの店頭でお客様が店員に聞いているのを耳にした。


中国産の安全安心問題が起きたことは過去の事、

中国産農産物の安全管理は徹底されてきており、

有機農産物などコストのかかる商品の多くは日本に輸入されている。


今期、最高益を上げるアイリスオーヤマの大山社長は、

消費者は商品に「不足」があるのではなく、「不満」があるのですと語っている。

その不満に向けた商品やサービスを開発、改善することが成長には欠かせない

 

今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司


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2012-03-11 11:27:21

仮説計画で市場縮小に対応

テーマ:惣菜(中食)の街角

2月の景気ウオッチャー調査によると、

街角景気の2~3カ月後を占う先行き判断指数は50.1と、前月より3.0ポイント上昇した。

同指数が好不況の分かれ目を示す「50」を上回るのは、2007年4月以来、

4年10カ月ぶりと内閣府では発表した。

(景気ウオッチャーは2050人が対象で2/25~29に調査)

復興庁が発足したことへの期待と、円は80円を超え、株価も1万円を回復した。


国内景気は回復に向かって確実な一歩を踏み出しているが、

国内小売業としては喜んでばかりいられない。


・パートの主婦などへ社会保険の適用範囲拡大案が公表されたが、

 年収80万円、週労働時間20時間以上が対象になっている。

現在の短時間パートは1日4時間、週5日間契約は社会保険の適用に入る。

保険料は試算によると本人分は年16万円増え、企業も同額の負担となる。

この法律によって、短時間労働パートの契約時間見直しが始まり、

雇用や作業の再編を余儀なくされることになる。


・2014年から消費税が10%に上がるとしたら、

 現在からの5%アップ分を消費者は簡単に受け入れてくれるだろうか。

特に、食料品などのコモデティグッズは価格転嫁は難しく、

企業の収益低下の大きな要因になることが懸念される。

1997年に消費税が3%から5%に上がった時には、消費者2%の差額に大きく反応した。


今回は5%アップすることから、特に食品スーパーの価格帯には¥98、¥198など安さを訴求しているが、

これが102~103円となり、総額表示で末尾8又は9円戦略が難しくなる。

以前の消費税アップの際には、この利益ダウンを値入ミックスによってカバーして来たものが、

5%アップではカバー仕切れるものではない。

大手流通企業では仕入れ原価ダウンの余地は残っているかも知れないが、

中小企業ではそれは不可能に近く、それに代わるコストダウンを探して行くことが求められる。


豆腐18円、コロッケ18円など超低価格を武器に成長を続ける

食品スーパーのバローの田代社長は

「仮説を持つ企業だけが生き残れる」と話されており、

企業には仮説型、問題対応型、思い付き型のパターンがあると言い、

その中で生き残るのは仮説型が有効であり、

このコストアップに対してどのような仮説を持って、戦略を立てるのだろうか?

バローはこの超安価格を開発する過程で無駄なロスを切り詰め、

利益を出すノウハウを蓄えて来たことが、今後の商品開発において力を発揮すると話されている。


流通企業の生き残り戦略を見ると

・食肉大手のスターゼンはパック詰めのローストビーフを

 食品スーパーに全国販売を強化し、都市部の小型店の展開に対応する。

今春から販売する冷凍ローストビーフは肉の保水性を高め、変色を防止する製法を開発した。

小型店のデリカ強化路線に沿って販売を強化する。


・セブンイレブンで冷凍和菓子の売れ行きが好調と報じている。

和菓子は常温流通が主体の中で、冷凍流通の和菓子を拡大し前年比3割増と伸びている。

スーパーでも手作りお萩が広まっているが、洋菓子に比べカロリーも低く、

ヘルシーなデザートとして中高年を対象に拡張して行く余地は十分にある。


・地域卸のサプリコ(東京・中央区)はNB商品をメーカーと共同開発をし、

 メーカーの販売企画に対し、卸全体の仕入れ交渉を一本化し、

 販売数量に対しての販売促進費を受け取り、共同のメリットを享受する。

地域卸が取る差別化戦略には大手は同じ手で対応は出来ない。

小回りの効くサービスで生き残りを模索する。


・縮小する外食市場、

 外食産業総合調査センター調べではこの10年間で12%強の縮小が続いており、

 反面、中食市場は10年間で10%弱の伸びを達成している。

この業界で食べ放題、飲み放題居酒屋「The有鳥天 酒場」は

おつまみの代表商品唐揚の食べ放題で集客している。

夜の時間帯は¥100の食べ放題、昼のランチタイムは唐揚定食の食べ放題を実施し、

その他の商品も推奨することで採算を取る戦略だ。


景気は回復傾向にあっても、縮小する国内市場の中にあって、

他社と同じ戦略では一番手企業には勝てない。

自店の強さは何か、

狭く深く掘り下げる商品、地域の消費者サービス、対メーカー戦略を仮説計画立て、

今後の生き残りを模索する。
 
 

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2012-03-04 11:45:10

今年のチャレンジ・提案力

テーマ:惣菜(中食)の街角

2011年、百貨店とスーパーの既存店売上は15年連続で昨年を下回っている

・百貨店の既存店前年売上比は2%減

・スーパーの既存店前年売上比は0.8%減

大手スーパーで前年を上回っているのは、ライフやイズミヤなど12社、

下回っているのはイトーヨーカ堂、ユニーなど6社だった。

東日本震災後の特需があったが、食料品などコンビニに客数が奪われる等

業態間の新たな競争関係が進展している。


米国の小売業年間売上の約4分の1を占める年末商戦の結果が報じられた。

2011年11月~12年1月期の決算では

・ウォルマート、5%増収、15%の減益

・ターゲット、 3%増収、 5%の減益

・シアーズ、  4%減収、 赤字

ディスカウント大手は減益だが増収になり、最悪期を脱しつつあるようだ。

反面、高級百貨店のメーシーやブルーミングデール等は増収増益となり

米国の景気は上向きつつあると評価されている。


国内において、内閣府の発表した2月の地域経済動向では、

全国11地域の中で南関東、九州、沖縄など3地域が景気の上向きを示し、

その他地域も持ち直しつつ現状を維持していると報じた。

24年度は景気の底上げが期待出来る年になりそうだ。


その中で、小売り各社のチャレンジ状況を見ると、

・好調決算を発表しているローソンは、店舗で肉や野菜を扱う生鮮売場を

 今後7000店まで増やし、主婦などの新たな利用客を取り込む計画。


・都市部のコンビニがカバー出来ない日常の買い物をカバーしようと、

 イオンの小型スーパー「まいばすけっと」は12年度の新規出店を

 160店舗を計画し、13年末までに600店舗を予定している。


又、成長する中食市場の中核である総菜業界の中で、

自店の個性を主張する企業の独自MDが日経MJで紹介された。


・最大手のロック・フィールドは昨年12月から

 「黒毛和牛の赤ワイン煮込み」など冷凍食品の販売を始めた。

 これは製造から賞味3カ月のロングライフ商品であり、

 同社が家庭食卓へ専門店の味を新たに提案する。

 又、家庭でメニューを盛り付ける「9マスの陶磁器」を販売し家庭の楽しい食卓提案を始めた。


・手作り和惣菜で注目されるまつおかは、名古屋のしっかりとした味付けと色合いで、

 独自の煮物の味を大切にする中で、新たな洋風新業態の「ママぴこりーね」を

 若い主婦層をターゲットに、薄味中心で野菜を豊富に使用した和惣菜を提案する。

いづれも自社の定番を守りつつ、新たなMDにチャレンジを始めている。


・「100円ショップ」は飽和状態にある中で、昨年に前期比53%とV字回復し、

 営業利益率6%と業界トップクラスの「セリア」は商品の単品管理で成長を目指す。

 2万アイテムを越え、商品の発注や陳列が個人の感覚に委ねられている中で、

 POSデータを活用し、売上の高い商品を自店と全店の中で明確にして、

 新規導入する商品と入れ替える商品を感ではなくデータで管理することを進めている。


昨日は「雛祭り」と言う事でスーパーを中心に各地域、スーパーを回って見た。

見る店舗は定時観測をしているが、店の提案力でお客様の支持が決まって来る。

特に雛祭りなどハレの日にお客様が平常の食卓との違いを求めて来店されるが、

その期待に答えるべき売場で商品提案が出来ている店、出来ていない店の

客数の違いや購買点数や単価の違いがハッキリしている。


商品提案するのは売場の人達、

その人達がその日の売場に取り組む姿勢、

その前向きな姿勢で提案出来る店舗は強い。
 
 

今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司

            
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