めぐりあえた愛に 細郷妙子訳
JAクレンツ
SWEET FORTUNE
細郷訳ってくせがあるんだけど
(少しお上品すぎ、とか)
うまいと思うなあ
この人の訳ってあんまハズレがない
タイトルはあたちスゴイと思うが
コイツはミラブックスなんで
つまり古いんだな
ハーレクイン、しかレーベルがなかったころの訳だし
作品としても
フォーマットによって書いてるって言われたころの作品で
オースティンのイングランドみたいに小説とは(ミネルヴァ刊なんて読みません!)
恥ずかしいって思われる
けど面白い
というか上手い
いやー不覚にもラスト、お決まりのラストで涙が
ハッチは花瓶に生けた深紅の百合の花弁をそっとなでた。
これはスゴイ
つまりそーとー初期にラストが決まって
こいつがモチーフなのだ
ヒロインはすんげー美女
いうなればシャム猫の外見を持っている
にも関わらず
これホントうまい
赤い百合って印象的だもん
伏線でも何でもない
ロマン・ミステリだから謎の伏線、じゃねーんだが
最大の伏線がコイツ
かなり最初に出てきて
ハッチは男に花を贈るなんて変だ
って言うんだけど
ヒロインに贈られた男、つまりヒロインの父は
誕生日に花を贈られるようになる、というんだよね
ヒロインとの政略結婚(?)
これも上手く出来てる
クレンツ名義、だから当然ヒストリカルじゃない
コンテンポラリーなのに
ハッチはその夜、初めてヒロインを自宅に訪ね
誕生日に花をもらうにはどうすればいいか聞きに来た
って言うんだよ
読者にだけ解る
ハッチの発言の微妙さ
ここで人物が一気に深くなる、感じ
生い立ちとかも絡んでて
枚数はしょっちゃってんのかな
491ページ
深紅の百合
繊細かつ大胆な赤い百合が萎れかけると
ハッチは自分の机に持っていって
撫でている
これいいなあ
ムダがない
ハッチとともに
ヒロイン・ジェシーの造形がびしっと決まる






