皆さま、おはようございます!

 

昨日のことですが、

来月のダイヤ改正で廃止される、こちらの駅に行ってきました。

根室本線・上厚内駅

根室本線・上厚内(かみあつない)駅です!

木造駅舎が魅力の上厚内駅。

今回廃止される10駅の中でも一番ファンが多い駅ではないでしょうかね?

昨日は平日にも関わらず、大勢の方がいらっしゃいましたよ。

列車が到着する一番美味しい時刻に突如現れ

本当に申し訳ありませんでした。

 

上厚内駅、半年間に訪れたことがある駅でしたが、

どうしても、廃止前に確認しておきたいモノがあったのですね。

こちらの跨線橋でしたが…

根室本線・上厚内駅

根室本線・上厚内駅

中央部分に銘鈑が貼られていて、その内容から、

この鋼体は明治時代にドイツから輸入された

貴重な代物っぽかったからなのです。

ファンの皆さんが列車の撮影に夢中な中、

さっそく跨線橋チェックを開始しました。

 

まずは全景から。

北海道では珍しい、上屋が無い、開放型の跨線橋なのです。

根室本線・上厚内駅

上厚内駅にこの跨線橋が設置されたのは

ヨンサントー(昭和43年)ダイヤ改正辺りか?

 

鉄製の支柱や全金製階段部分を見ると

まったく古さを感じさせない代物ですが、

注目は銘鈑に標された文字です。

場所が遠い上に小さいので撮影するのに苦労しましたけど、

フォトショの画像調整を駆使して、ここまででっかくしてみましたよ。

標された文字は…

根室本線・上厚内駅

1903 Harkort Duisburg Germany

1903年に、ドイツのハーコート社で製造されたことを示す銘鈑だったのです!

 

ここで「ハーコート社」をネットで検索。

Wikiにわかりやすい解説がありましたので要約すると…

・ハーコートはドイツのデュースブルクにかつて存在した橋梁メーカー。

・日本では、土木・鉄鋼技術が確立されていない明治時代に、  

約70連の橋梁が輸入された…とのこと。

ハーコート社は橋梁メーカー…

 

ここで改めて上厚内駅の跨線橋をチェック。

この特異な断面形状からもわかる通り、

元から跨線橋として製作されたモノではなくて、

元々は橋梁だった部材を、跨線橋に転用したのではなかと。

根室本線・上厚内駅

 

跨線橋の幅は約1,8メートルほどです。

元々この面に線路が敷かれていたわけではなくて、

裏返して、跨線橋に転用したのでしょうね。

根室本線・上厚内駅

 

跨線橋の裏側はこんな感じ。

この面に線路が敷かれていたと思うのですが…真実は如何に。

根室本線・上厚内駅

 

銘鈑に打たれた1903年(明治36年)の年号ですが、

根室本線(当時は十勝線)の落合駅-帯広駅間が

明治38年~40年にかけて延伸開業してますので、

この区間で使用されていた橋梁を転用したと思いましたが、

ここでひとつの疑問が。

北海道は、アメリカの技術で鉄道が広められた地域。

ドイツ製の橋梁が使用されるとは考えにくいのですが…?

 

ハーコート社の橋梁がメインで使われてたのは

九州鉄道や甲武鉄道(現・JR中央線)だそうです。

ブラタモリで「すごい橋梁が中央線にある」と、

ハーコート社が製作した小石川通り架道橋(水道橋駅付近)が紹介されましたが、

こちらの製作年は1904年(明治37年)、

それよりも古い上厚内駅の跨線橋ってスゴクありません?

 

さてさて、そんな上厚内駅が間近で見れるのも残り2週間弱です。

根室本線・上厚内駅

木造駅舎ばかり注目されてますけど、

跨線橋も貴重な代物、この機会にぜひチェックしてみてくださいね。

 

 

(こちらもチェックくださいませ)

【まったり駅探訪】根室本線・上厚内駅に行ってきました。(平成28年8月30日)


読者登録してね