皆さま、おばんです!


全国各地の貴重な気動車が集められ、

それらが現役の車両として運行されている、

ひたちなか海浜鉄道


歩王(あるきんぐ)のLet’sらGo!-c11088


自分も今月頭に初めて訪れて、

すっかり、その魅力にはまってしまったのですが、

数多くの貴重な車両の中でも、

特に気になったのが、こちらの車両でした。
歩王(あるきんぐ)のLet’sらGo!-c1121c

えっ?どれかって?

黄色のマルタイの前に停まっているそれです。

そうそう、でっかなポリタンクを積んでいる車両、

こちらの車両の平台車部分で使用されているのが、

鉄道聯隊の97式軽貨車なのですよ。


歩王(あるきんぐ)のLet’sらGo!-c1121d

この車両については、

レイルマガジン誌の「トワイライトゾ~ン」のコーナーで、

たびたび取り上げられているので、

ご存知の方も多いかと思いますが、97式軽貨車とは、

日本陸軍鉄道聯隊が制式に採用した軽貨車のひとつでして、

2台の台車の上に乗っかっている車匡の部分を交換することで、

無蓋車や長物車のように使用出来たり、

果ては兵員輸送に使用出来たりと、

まさに超万能貨車なのでした。


何と言っても最大の特徴は、その車軸構造にあります。


車軸のスペーサーを動かすことで、

様々な軌間に改軌出来る構造になっているんですよね。

湊線に留置されている車両も、

上から覗いたら、その特異な構造が丸見えになっておりました。
歩王(あるきんぐ)のLet’sらGo!-c1121e

ベアリングの採用で転がり性能が非常に高く、

しかも強靭な構造なために、

戦後は多くの私鉄に払い下げられたそうですが、

驚くことに、現在でもその多くの姿を、

現役車両として見ることが出来るんですよ。

本当にビックリですよね。


ちなみに湊線の97式軽貨車には銘鈑が付いておりまして、
歩王(あるきんぐ)のLet’sらGo!-c1121g

真ん中の、ちっちゃい丸いやつね。


歩王(あるきんぐ)のLet’sらGo!-c1121h

「昭和19年10月 No.4120」の打刻があるんだとか。


戦後と呼ばれるようになってから、

間もなく70年を迎えようとしてるのに、

未だに聯隊が使用した車両が現役とかって、

本当に奇跡的な話だと思うのですが。



実は写真に写る車両以外にも、

ひたちなか海浜鉄道には軍用貨車が存在するようでして。
歩王(あるきんぐ)のLet’sらGo!-c1121i

いつの日か、間近で見たいと思うのですけど、

そんな日が来ることって、あるのでしょうかね?


もしそんな日があるのであれば、

是非ともこの手で、手押しさせてくださいませ。


ベアリングの具合を、ぜひこと手で確認してみたく。それがマニア心というやつです。