皆さま、おばんです!
全国各地の貴重な気動車が集められ、
それらが現役の車両として運行されている、
ひたちなか海浜鉄道。
自分も今月頭に初めて訪れて、
すっかり、その魅力にはまってしまったのですが、
数多くの貴重な車両の中でも、
えっ?どれかって?
黄色のマルタイの前に停まっているそれです。
そうそう、でっかなポリタンクを積んでいる車両、
こちらの車両の平台車部分で使用されているのが、
鉄道聯隊の97式軽貨車なのですよ。
この車両については、
レイルマガジン誌の「トワイライトゾ~ン」のコーナーで、
たびたび取り上げられているので、
ご存知の方も多いかと思いますが、97式軽貨車とは、
日本陸軍鉄道聯隊が制式に採用した軽貨車のひとつでして、
2台の台車の上に乗っかっている車匡の部分を交換することで、
無蓋車や長物車のように使用出来たり、
果ては兵員輸送に使用出来たりと、
まさに超万能貨車なのでした。
何と言っても最大の特徴は、その車軸構造にあります。
車軸のスペーサーを動かすことで、
様々な軌間に改軌出来る構造になっているんですよね。
湊線に留置されている車両も、
ベアリングの採用で転がり性能が非常に高く、
しかも強靭な構造なために、
戦後は多くの私鉄に払い下げられたそうですが、
驚くことに、現在でもその多くの姿を、
現役車両として見ることが出来るんですよ。
本当にビックリですよね。
真ん中の、ちっちゃい丸いやつね。
「昭和19年10月 No.4120」の打刻があるんだとか。
戦後と呼ばれるようになってから、
間もなく70年を迎えようとしてるのに、
未だに聯隊が使用した車両が現役とかって、
本当に奇跡的な話だと思うのですが。
実は写真に写る車両以外にも、
いつの日か、間近で見たいと思うのですけど、
そんな日が来ることって、あるのでしょうかね?
もしそんな日があるのであれば、
是非ともこの手で、手押しさせてくださいませ。
ベアリングの具合を、ぜひこと手で確認してみたく。それがマニア心というやつです。