November 30, 2005

タイからの弁護士

テーマ:弁護士あれこれ
最近バンコクから出向してきた弁護士さんが私のオフィスのお隣さんになりました。
彼女の呼び名はクン・デーン。
タイの東大にあたるタマサート大学出身のチャーミングな才女です。

実は私はタイ人のBFやフォスター・チャイルドがいたほどタイおたくだった過去があるのですが、クン・デーンとは年が近いこともあり、すぐに話があって仲良くなりました。クリスマスからお正月にかけて一緒に旅行に行く計画も立てています。

クン・デーンは毎日のように「クン・ありゃ~、今ひま?」と私のオフィスにやってきてコンピュータのことを聞いたり、タイのニュース記事を紹介してくれます。
今、タイのタクシン政権は非常に揺れている状態でクン・デーンは気になってしょうがないようです。
タクシン首相はビジネスのやり手で、傲慢なところがあって、ムスリムに差別的な対応をしていて、彼女は前から現政権支持はしていなかったようですが、最近の儀式でタクシン首相が本来国王が行うことを自分でやったりして国民のひんしゅくを買っているそうです。

彼女はものすごーくタイ王室を尊敬しているのでかなりカチンときたようです。
ちょっとでもタイ事情を知っている誰かとその気持ちをシェアしたかったんでしょうね~。
これが外国ではなかなか思うようにできないことです。

そのもどかしさは私もよくわかるのですよ。
例えば仕事中にインターネットでニュースチェックしてて「おぉっ!」と驚くようなことがあって誰かに言いたくても出来ないんですよね。
「えっ ホリエモン立候補?」とか「本田美奈子死んじゃったの?」
とかよっぼどの日本通じゃないと反応がないのわかってますからコンピュータの前で静かに一人反応・・・
日本人の同僚が一人もいないとなかなか寂しいものでございます。

クン・デーンは昨年末の大津波のすぐ後、復興資金注入の価格査定のためにプーケットに派遣され被害を受けた観光施設や遺体安置所などをまわって歩いたそうです。
痛々しい傷あとを目の当たりにし、とても辛い仕事だったそうですよ。
こんなデュー・デリジェンス もあるのですね。

来週は部署の秘書を交えてクン・デーンお手製のタイカレーランチを予定しています。
しっかりミーティングルームもおさえてあります!
私はサラダ担当です。楽しみ!

クン・デーンは2月にタイに帰国予定です。
彼女が帰っちゃったらまた両隣空き部屋で寂しくなっちゃうな~。

ヘンリー ホームズ, スチャーダー タントンタウィー, Henry Holmes, Suchada Tangtongtavy, 末広 昭
タイ人と働く―ヒエラルキー的社会と気配りの世界

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November 23, 2005

弁護士の出向

テーマ:業界オモテウラ
弊事務所では弁護士のSecondment (出向)が頻繁に行われています。
クライアント様である企業に出向する場合と、おつきあいのある外国法律事務所に出向する場合があります。

出向期間は短い場合だと1週間から3ヶ月くらい、外国法律事務所に長期出向する場合は1~3年が一般的でしょうか。

お得意様の大手企業の場合だと、法務部のinhouse lawyer(社内弁護士)達が社員旅行で不在の時の留守番係として「若手弁護士を送ってくれ~」なんて便利な使われ方もしているようです。こんな風にお得意様への出向を繰り返しているうちに、タイムシートのない出向先の方が居心地が良くなって転職して行く弁護士もよく見かけます。

実際、お得意様の法務部に所属するinhouse lawyersの多くが弊事務所のOBだったりするわけです。

さて、クライアント様への出向に比べると外国法律事務所への出向は、お互いの弁護士を派遣する事により法律事務所同士の横のつながりを深めたり弁護士の研鑽を奨励すると言った意味合いが強いようです。

弊事務所では定期的に日本の法律事務所にも弁護士を派遣しています。
難しい司法試験の狭き門をくぐり抜けてきた日本の弁護士さんはエリート意識が強く、外国弁護士を見下す傾向があるようです。
同等な扱いをせず、まるで自分たちの英文ドラフト補助みたいに使うことも少なくないらしいので、あまりシニアの弁護士を出向させることができません。

出向期間中に、ペーペーがするようなしょーもない仕事ばかりやらされてムダに時間を過ごし、フラストレーションをためてしまうことになるからです。
まあ、実際そういう噂が弊事務所の弁護士の間で既に立ってしまっているので日本の法律事務所への出向を希望する中堅弁護士は少ないのが現状です。

かといって出向させる側としてはあまりコミットメントのないぺーぺーの弁護士は派遣したくはないんですよね。
ジュニア弁護士をいったん日本に出してしまうと、引く手あまたの日本のリーガル・マーケットでは誘惑がいっぱいですから、出向期間が終わっても戻ってこないで日本に進出している欧米法律事務所に転職してしまうリスクが高いのですよ。欧米法律事務所でならもっとやりがいのある魅力的な仕事がまわって来るのです。

出向させる側としては今後の関係強化のためにも忠誠心のあるシニア弁護士を出向させたいけれど2年も優秀な人材を遊ばせておくわけには行かないし、人材選びは頭の痛い問題です。

ところで、最近タイの法律事務所から半年の予定で出向してきた弁護士さんと隣り合わせのオフィスになり、仲良くなりました。
次回は彼女のことをご紹介 したいと思います。


坂上 五朗
出向・転籍の実務を上手にすすめる本

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November 18, 2005

模擬裁判大会

テーマ:業界オモテウラ
法律事務所に入ってから初めて習った言葉にMootという言葉があります。

牛がムーット鳴く声ではありません。(ネットのサーバ構築のサービス名のことでもありません)

人間の声の方に関係あります。

事務所に入ってから毎年のように社内メールでムート大会の報告を目にします。

「弊事務所代表の司法修習生チームがムート大会の決勝戦で見事ライバル事務所チームを下して優勝しました!
優勝チームのメリーさんとジョン君、おめでとう!」

初めて見たときはなんのこっちゃと思っていたのですが

Mootというのは模擬裁判のことなんですね。

実際の裁判と同じように裁判所で口頭弁論を行うわけです。

弁護士を目指す学生や司法修習生が行う場合が多いです。

学生さんの場合はそれが科目の実技試験だったりするわけですが、Moot大会では参加チームの勝ち抜き戦になっているようです。

私は一度も見に行った事はないのですが、けっこう盛り上がるようです。

日本でもディベート大会は定着してきましたけど、模擬裁判大会の方はまだまだ海外勢相手の国際法分野に絞られているようです。

それにしてもこちらの方は皆さん口が達者な人が多いですよね。
(うちの夫は例外ですが・・・)

小さい時から自分の意見をぱっとまとめて表現する訓練が出来ている人達は違います。

「子供は黙ってなさい」と言われて育った私なんて、今じゃあ意見をふられても「えーと、えーと」と途切れる事多しですから・・・
ここでは思いっきり損していますよ。
今から思考回路を変えるっていっても手遅れですしね~。

よどみなく言葉が出てくる人達がホント羨ましいです。

小島 武司, 加藤 新太郎, 那須 弘平
民事模擬裁判のすすめ

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November 14, 2005

スクラップブック

テーマ:その他
海外で働く人達が集うスクラップブックを作ってみました。(←新しもの好き)

その名も海外で働く  (我ながら芸のない名前つけたな・・・)


海外で働いている方のたくさんのご参加お待ちしております。




ついでに「主夫を養うオヤジ妻達」というコミュニティも作ってみようかと考えたのですが・・・
参加する人が誰もいなかったら寂しいのでやめました。
誰かいたら作って下さい! 参加しますから・・・

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November 11, 2005

初めての出張

テーマ:翻訳夜話

ある日、弁護士のノエルから忘れた頃に電話がかかってきました。
あの大量の芋づる翻訳 を最初に頼まれてからすでに1年半ほど経っていましたが、私はすっかりノエルからの電話恐怖症になっておりました。
なんといってもあれからずるずると1年以上にわたり350枚くらいの翻訳をやらされるハメになったのですから・・・
Job Descriptionに翻訳なんて含まれていない弁護士秘書の立場で追加手当もなしでですよ!


「Hi, Noel(げっ ノエルだ)
How have you been?  What can I do for you this time? (また翻訳依頼かよ~?)

「実はちょっとまた頼みたい事があるんだけどさ・・・」

「何?」

「前に君とアルバイトの大学院生に分担してやってもらった大量翻訳だけど、頻出する重要単語の意味が君と彼の訳では全く違ってたんだ。
それでクライアントに問い合わせてどちらの訳が正しいのか確認したんだけど・・・」

「そっ それで? (ひやひや)

「君の訳の方が正しかったんだ。」(ほっ)

「それで、彼が訳した書類の中からその単語が出てくるところを全部洗い出して直していく作業が必要なんだけど、フォルダー何十冊もそっちに送れないから君がこっちのオフィスに3日間くらい出張してきてくれないかなと思って・・・」


出張!!! 
B都市のリバーサイドのオフィスに弁護士秘書の分際で出張出来るなんて!


日本で勤務していた頃は出張三昧だったのに、この国で弁護士秘書として働き始めてから出張なんて夢のまた夢みたくなってましたからこの時ばかりは小躍りしてしまいました。


弁護士秘書としては代替可能であっても、日本語翻訳できる唯一のスタッフとしては代替不可能な人材でございますから~・・・


という都合のいい理由を押し付け(?)、 本来の職務とはまったく関係のない他都市の事務所の他部門の業務をお手伝いするための出張を上司の弁護士達から許してもらったのでございます。


出張中の3日間は休暇をとる時と同じように代理秘書をアレンジしてもらいました。


で、いよいよ出張手配です。

弊事務所では飛行機やホテルの手配は全てコンピュータを通して、各弁護士のダイナースカードを使ってオンライン予約することになっています。

私は秘書の分際でしたのでそもそも出張者データベースに登録されていないし、社員用のダイナースカードも発行してもらっていませんでした。

そこで部署の統括パートナーであるサンディー のダイナースカードで予約、ホテルにもその旨連絡いたしました。


ちなみに、こちらでは出張手当のような現金支給はありません。(タクシーチケットは支給されますが・・・)

社員用のクレジットカードをもっていない私は必要経費は全てサンディのダイナースカードに頼らなければなりませんでした。


つまり、予約したホテル内でブレックファーストもディナーもルームチャージで済ませることに・・・。

弁護士宿泊用の事務所推薦ホテルですから、ブレックファーストだけで3000円以上です。なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいです。


本当は近くのカフェの500円くらいの朝食セットでいいんだけどなあ・・・

でも自腹切りたくないしなあ・・・・

と思いつつ3日間、ホテル付属のリバーサイドラウンジでお一人様コンチネンタルバッフェ


夜はさすがに高級レストランで3日3晩もお一人様する元気はありませんでしたので、1晩だけは日本料理店で一人寂しく、2晩はルームサービスにいたしました。


日中はオフィスに缶詰で、膨大なファイルの山に圧倒され、いつもはテープ起こしする 役なのにテープの吹き込みまで体験するはめになり、秘書が打ってくれた書類を見直して自分の英語発音の悪さに落ち込み・・・夜はホテルの部屋の中で一人寂しく追加で翻訳を頼まれた書類とにらめっこしながらルームサービスのディナーをとるという感じでした。


一時は3日間で本当にこれ全部終るの?とあせりましたがなんとか終了して4日目の週末に遠出して知り合いの家に泊まって観光して戻ってきました。


この国で体験した初めての出張も無事終了。

一言でいうと「リッチ寂しい」体験でございましたよ。

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November 10, 2005

生き残る社名の法則

テーマ:業界オモテウラ
法律事務所の名前ってだいたい事務所の創立者や代表者である弁護士の名字をそのまま使っていることが多いようです。
一人だったらA法律事務所。二人だったらA&B法律事務所、三人だったらA、B&C法律事務所みたいな感じですよね。
さすがに4人が限度で、合併なんかで名前が長くなってきたら力関係で切り捨てでしょうか。

このへんは日本の銀行名などと変わらないですね。

さて、今は大規模なナショナルファームである弊事務所も、その前身は各都市に散らばる多くの小規模事務所でした。
それが合併を繰り返して各都市を代表する法律事務所となり、その有力法律事務所同士の横のつながりから徐々に全国規模の法律事務所に発展していったのです。

数ある合併の中で吸収され消えてしまった名前もあれば、しっかり後世まで生き残っている名前もあります。

どの名前が生き残って、どの名前が社名の先頭に来るのか・・・
弊事務所の社名の長い歴史を見てみると、どうもそこには歴然とした法則があるようです。


その法則とは・・・






単なるアルファベット順です。


何年か前に大きな合併を果たした弊事務所ですが私が属していた事務所も合併先の事務所も既にAから始まる名前になっていました。
で、合併後はどちらの名前が先頭に来たかと言うと、Aの次の2番目の文字がアルファベット順で先にくる合併先の名前が採用されました。



なんだかんだいって、弁護士なんて電話帳で一番上に来るものが勝ち!


まあ、理にかなっていると言えなくはないですが・・・


これって老舗法律事務所の知恵?!


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November 02, 2005

年次総会

テーマ:業界オモテウラ
今日は弊事務所のスタッフ向けの年次総会(AGM)がありました。
合併してから出来た新しい行事です。

大きな会場を貸し切って、マネージングパートナーによる挨拶や報告等がありましたが、過去に比べると細かい数字を出しての業績説明はありませんでした。

私の属するオフィスは合併前までは州で実力NO.1のダントツの格付けの法律事務所だったのに、別の州でNO.2の格付けだった合併先の法律事務所に実質乗っ取られたようなもんですから、社員の士気ははっきりいって落ちてました。

だからあまり数字で締め付けて尻を叩くのは効果がないと判断したのか、
ムチ続きだったからここらでアメをやろうと判断したのか定かではありませんが、
今回のAGMでは事務所の全社的な活動を紹介するビデオを作成して流したり、
慈善奉仕(Pro Bonoのお仕事やチャリテチィー活動へ寄付)やスポーツ活動など、
いいとこばかり見せて社員としての誇りと士気を高めようという意図が見て取れました。
働きやすい職場で社員は皆一流でハッピーだぜってイメージでしたよ・・・
(リクルート用に作ったビデオかしらん)

うーむ・・・何だか激しく洗脳された気分・・・


確かにうちの事務所は随分とPro Bonoでいいお仕事してるし寄付もあちこちにしてるんですよ。
弁護士費用を払えない貧しい人達が利用する無料法律相談所に若手の弁護士を派遣したりとか、
ホームレスの人達に食事を提供する奉仕団体をサポートしたりとか、
小児病院に毎年多額の寄付をしたりとか・・・

Pro Bono委員会とかコミュニティー活動委員会というのがあって毎年の活動を決めて積極的に奉仕活動に関わっています。
一応、事務所にとっては持てるものの社会的義務「ノーブリス・オブリージュ」って気持ちでやってるのでしょうかね。

なんだかんだいってうちの事務所はやっぱトップクラスの事務所ですよ。

は~あ・・・何だか激しく洗脳された気が・・・
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