2010-07-29

エキレキリ エブルアート展 色のシンフォニー

テーマ:観シュランガイド2010
アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-エキレキリ


松濤美術館で、8月1日まで開催中の (今週末まで!)
“エキレキリ エブルアート展 色のシンフォニー” に行ってまいりました。

“エキレキリ?エブル??・・・何かの呪文?”

と、美術展のタイトルからして意味不明な上に、
3週間弱と短い会期、加えて、入館料無料 (!) の展示。

何だか不安感が渦巻く美術展です…。


とりあえず、会場に入るその前に。
まずは、パネルの解説にて、
“エブルアート” とは何か、頭に入れておきましょう。
何でも“エブル” とは、9世紀ごろに起源を持つトルコの伝統工芸の一つだそうで。
特殊な溶液に顔料を垂らし花や模様を描き、
それを紙や布に写し取る技法のことなのだそうです。

その “エブルアート” の世界で、
現在、本国トルコをはじめ日本でも活躍しているのが、エキレキリさんなのだとか。
と言っても、エキレキリさんは、一人ではありません。
ニメット・エキレキリ、ヒキメット・エキレキリ、エムレ・エキレキリ、
ハティジェ・エキレキリ、そして、セムラ・エキレキリの5兄妹さん。
言うなれば、エブルアート界のジャクソン5です。





さてさて、いざ会場へ。
この時点での僕の正直な感想は・・・

“いやぁ、アートって言っても、水に浮かべて、それを写し取ったわけでしょ。
 あんまり大したことないんじゃないかな…”


エブルアートというものに対して、
半信半疑でしかありませんでした。


ところが、会場に一足踏み入れた瞬間です。

ビックリマークビックリマークビックリマークビックリマークビックリマーク

“こ、これは、スゴイ…”


エキレキリ5、恐るべし…。
水面に顔料を浮かべて描くという技法で、
こんなにも表情豊かな作品が描けるのかと驚嘆しました。

例えば、セムラ・エキレキリさんの 《鳥》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-鳥


とても色鮮やかな作品です。
ただ、この作品は、まだ言われてみれば、
水面に顔料を垂らして描いたという感じがします。


しかし、ニメット・エキレキリさんの 《雨の日》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-雨の日


もはや、ここまで来るとCGアートのようです。
異次元世界のような世界観で、
とてもアナログな技法で生み出されたとは思えません。


さらに、ため息ものだったのは、
同じくニメットさんの 《歴史の光》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-歴史の光


ゆらゆらと “たゆたう” ような作品画面。
まばゆく、かつ妖しく光を放つ顔料。
ダークファンタジーな世界観に、一目見てやられました。
久しぶりに、

「これ、持って帰りたい」

と思える作品に出合いました (笑)



他にも、感性に響く作品がたくさんあって、
どれが一番だったかと決めづらいのですが。
あえて、一点選ぶならば、今回のベスト作品は、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ビッグ・バン


このエムレ・エキレキリさんの 《ビッグ・バン》
画像では、全然巧く伝わらないですが、
実物からは、常に外に向かって膨張しているような印象を受けました。
まさにビッグ・バン。
僕の中で、エブルアートの魅力に目覚めたという意味でも、ビッグ・バンな一枚です。



こんなに素敵で刺激的な美術展を、
無料で (←ここ重要!) 開催して下さってありがとうございます!
星星
今年一の掘り出し物美術展。
いやはや、これだから、美術館通いはやめられません。




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