異界の風景 -東京藝大油画科の現在と美術資料-
テーマ:観シュランガイド 2009昨日は、東京藝術大学大学美術館へ。
どうでもいいですが、
毎回、藝大美術館の名前をフルで表記するたびに、
“東京藝大美術館でよくね? 『大学』 が一つ多くね?”
と思います。
はい。本当にどうでもいいですね。
そんな東京藝術大学×2美術館にて、11月23日まで開催中されているのが、
“異界の風景 -東京藝大油画科の現在と美術資料-” という美術展。
さて。世の中は、芸術の秋シーズン真っ盛り。
国立新美術館では、やれ “THE ハプスブルク ” だ、
東京国立博物館では、やれ “皇室の名宝―日本美の華” だ、
と、あちらこちらの美術館で派手な美術展が行われている中、
この藝大美術館では、企画趣旨を読む限りでは、何にもそそられない (笑) 展示をしておりまして。
以下、HPより抜粋… (長いですが、頑張れる人は頑張って読んで下さいまし)
東京藝術大学絵画科油画の企画する 「異界の風景」 展は、油画現職教員14名の作品約70点と東京藝術大学大学美術館収蔵の作品約100点によって構成される展覧会です。
「異界」を創造行為が発生する場をさす概念と定義し、表現が生まれる媒介となる「風景」を提起する試みです。東京藝術大学大学美術館の収蔵作品に対して、油画現教員作家が油画において推し進める創作、研究、教育からの新たな視点によるアプローチを提示し、相互作用に基づく制作・展示を行います。
江戸後期から明治期にかけて、独自の好奇心と大胆な解釈とともに進められた遠近法の導入や、西洋画技法の解読によって描かれた実験的な風景画を現在の視点で読み替えることを試みます。
また明治期から現代に至る絵画作品を西洋の技法、思想を消化しながらも、いかに眼前の風景-日本の風土-と対峙し、模索して「風景」を組み立てていったのかという表現の方法論を検証します。この「異界の風景」展が未だ描かれていない21世紀の風景に出会う契機となることを願うものです。
・・・・・・・・・。
これを読んで、 “お、面白そうじゃん♪” と思う人は、
なかなかにレアな人種ではなかろうかと。
この説明を読んだだけでは、めったなことがない限り、足を運ばない気がしますよね (苦笑) 。
で、僕も、めったなことがない限り、足を運ばないつもりでしたが。
昨日、めったなことがあったので (笑)、 足を運びました。
そのめったなこととは…
以前、このブログで紹介した齋藤芽生さん (こちらの記事 を参照) が、
本日の11時より、自身の出展作品を、解説なさるとのこと!
ファンを公言している以上、これは、行くしかないです。
例え、平日の午前は、僕の活動時間でなくとも (笑)
というか、齋藤芽生さんは、藝大の油画科教員だったのですね。
ファンながら、初めて知りました (←本当にファンなのか??)
さてさて、会場には、齋藤先生ご本人が。
初めて作家ご本人さんを拝見しましたが、イメージ通りのお方でした。
そして、どことなくドリカムの吉田美和に似ているような印象を受けました。
早起きした甲斐があって、ご本人から、新作の説明を聴くことが出来ました。
全9点からなる一連の作品群のタイトルは、 《晒野団地入居案内 愛のシリーズ》 とのこと。
タイトルだけ聞くと、何だかVシネマのような感じですが (笑) 、
こんな感じの作品です。
(他の作品画像は、こちらにも→http://artnewsgau.exblog.jp/12092232/ )
そして、それらの新作群を、藝大の収蔵品である…
橋本貫一の 《五種の寝室図案》 と対比させるように並べていました。
確かに、どことなく両作品には、通ずるところがあります。
そう。今回の美術展の見どころは、ここ。
油画科教員が新作を、ただ発表するだけでなく、
藝大にある膨大なコレクションから、 「これ!」 と思う作品を選び、同時に展示しているのです。
他にも、齋藤さんの作品で言えば、
《地霊に宿られた花輪》 シリーズの上に展示されていたのが、
何と、歌川広重の 《東海道五十三次 御油》
“時代も作風も違う、2つの作品の共通点とは??”
気になった方は、是非、会場へ。
それから、絵画作品だけでなく、
《晒野団地遺失物係》 というインスタレーション作品も展示してありました。
これは、傘や自転車の鍵といった普通の(?)遺失物でなく、
“ 「春夏冬」 と書いて 「あきない」 と読ます店をカウントした数” (注:実際はもっと洗練されたフレーズです)
をはじめ、一風変わった遺失物届が多数紹介されている作品。
そのセンスが、本当に、僕のストライクゾーンど真ん中でして♪
で、解説の後。
勇気を出して、齋藤先生に直接、話しかけてみました。
今思えば、その第一声は、かなり失礼なものだったような。
「あのー。これらの作品って、やっぱり笑いを取りにいってたりするんでしょうか?」
いきなり心酔する方を前にした手前、
ストレートに聞きたいことを聞いてしまいました…。
“何言ってるんだ、俺!”
状態で、焦りに焦りましたが、本人様は、気さくに、
「笑いは好きですよ」
と返して下さったので、助かりました (笑)。
それからは勢いに任せて、
アートテラーのことや、僕も団地住まいであったことや、
挙げ句の果てには、
「僕の出身である八千代市が団地発祥の地なんですよ♪」
というよくわからない地元自慢 (?) までしてしまいました。
いろいろと、変なヤツですいません…<m(__)m>
と、ここまで、齋藤芽生さんスペシャルな感じで、
ブログをお届けしてきましたが、出展作家さん (=藝大の先生) は他にも13人おります。
どうぞ、お忘れなく (←自分にも言い聞かせてます) 。
それぞれのブースで、同じように新作発表と藝大コレクションの展示がされていました。
で、この藝大コレクションの展示というのが、全体的に相当なレベル。
紙面の関係上、名前だけ挙げておきますと、
岸田劉生、司馬江漢、高橋由一、佐伯祐三、熊谷守一…etc
失礼な話、藝大の先生に興味がなくとも、
これらの藝大コレクションを観るだけでも行く価値があります。
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しかも!
藝大の先生であると同時にアーティストであるお方による展示。
普通の学芸員さんにはないアーティスティックな発想で、
アッと驚くような展示の仕方をしている方もいらっしゃいました。
これは見てのお楽しみ♪
また、なかには、自分の作品を引き立てるためだけに、
東山魁夷と山本芳翠の作品を展示しているツワモノも (笑)
というわけで。
実は、藝大美術館も、ちゃんと芸術の秋をしておりました。
意外と穴場の美術展ですよ♪










1 ■こんにちは
最近、mixiでいろいろなコミュをたどっていて、
とに~さんのブログにたどりつきました。
本当におもしろいブログですよね。
実は知人が芸大美術館に勤めているのですが、
こちらのブログを読むと、
美術史に関心のない方でも興味を持ちそうな感じですね。
またおもしろいレポートを期待しています。