村住知也 インタビュー2 | 金沢アートグミ特集ページ

村住知也 インタビュー2

金沢アートグミで「さてと これから 村住知也展」を開催中の村住知也さんにインタビューしました。
4回に分けて掲載します。今日は2回目。
村住知也 インタビュー1

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ー実際、展覧会が始まってみていかがですか?

今回、あえてクオリティや見応えを意識していない展覧会なので、もっと「雑だ」とかって酷評されるかと思いましたが、意外と「いい」とか「おもしろい」と言われるんですね。不思議です。

やってみて、明らかに僕以外の作品と僕の作品との間に共通点がある、という事が、よりはっきりしました。正直、僕がこれらの作品を模倣しているんだな、と改めて気づきましたね。

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あと展示した民藝品の道具をじっくり見ていて、「これは本当に機能的な形なのか?」という疑問を持ちました。明らかに、合理的には必要ない部分があるように見えます。そこには修飾的な意図や、個性が表れているのかも知れません。

あるいは「こういう風につくろう」と思っても、その通りにならなかったのかも。技術が足りなかったとか、素材が扱いきれないとか。

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僕もよくそうなるんですけど、うまくいかなかった部分を代用し続け、足りないものを補い続けることで奇形化していくということがある。これが逆に、すごくわくわくします。

村住家のコロッケには、ちくわが入っているんです。多分ずっと以前に何かの代替品として入れて、それがたまたま美味しかったので定着したんだと思います。今ではコロッケにちくわが入ってないと家のコロッケ、という感じがしません。…そういうものがアートだったら良いなと思います。仮に完璧なアトリエや技法があったら、僕は作れないと思う。


「村住知也 インタビュー3」
へ続く。


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「さてとこれから 村住知也展」
2011年1月22日(土)~2月27日(日) 金沢アートグミギャラリー
10 : 00 ~ 18 : 00 入場料無料 水曜日休廊

村住知也
1975年生まれ 北海道出身 現在金沢市在住。1998年金沢美術工芸大学(油画)を卒業。
2005年 油絵にシールを貼ったコラージュ作品のシリーズで注目を浴びる。
国内外での発表は多数。なかでも海外アートフェアでの評価は高い。
レジデンスプログラムに参加する2003年頃より活動を多方面に向け始め、
舞台美術やアートコーディネート、他に美術指導員として県内7カ所の福祉施設にも通う。