参照元:http://jp.techcrunch.com/archives/20111226eight-ways-go-viral/
FacebookとLinkedInとYoutubeとDropboxとSkype、彼らの共通点は何だろう? ものすごく成功しているだけでなく、その加速度的な成功を強力なヴァイラル(viral, virality)の効果が支えていることだ。
彼らはそれを、どうやって達成したのだろう? これらの企業はどれも、ユーザから友だちなどへの口コミで成長した、と単純に思う人が多い。でもそれがすべてではない。そもそも、友だちに教えたくなるようなサービスでなければ口コミはしないから、彼らは意図的に、ヴァイラルな機能を製品に組み入れ、それによってユーザの口コミをそそのかしたのだ。
それは、どういうことか。
ヴァイラルの8つのタイプ
“どうやったらこの製品をもっとヴァイラルにできるのか?”、と悩んでいる起業家は多い。でも成功しているスタートアップをよく見ると、それがヴァイラルに広まるための性質や工夫をうまく導入していることが分かる。そして私がこれまでたくさんのスタートアップを見てきた経験によると、ヴァイラルにはだいたい、8種類の戦術というかタイプがあるようだ。それを以下に説明しよう。
1. 製品の本質としてのヴァイラル
これは、その製品の生死を決めるヴァイラルだ。簡単に言うと、その製品は、自分だけでなくほかの人も使わなくては、何の価値もない。だから必然的にユーザは、その製品を他者と共有する。共有は、共有のための仕組みを利用して行う(例: Gmailのアドレス帳に載ってる人たちを招待する)か、または会話やテキストによる通常の口コミで行う。
メトカーフの法則というものがあるので、シーディング(seeding, タネを播く)…その船に最初に人を乗せること…がとても難しい。しかしそれでも、シーディング期をうまく乗り越えれば、その後は、通常は口コミにより、爆発的に成長することもある。Skypeの今を築いたのは、それだ。
2. コラボレーションのヴァイラル
このタイプのヴァイラルでは、ユーザがその製品を個人的に使っても価値がある。しかし、ほかの人たちとコラボレーション的に使うと価値がさらに増すので、友人などを招いてその製品を使わせる。典型的な例は、フォルダを共有できるサービスDropboxだ。コラボ的に使うと利便性やおもしろさがぐっと増すようなサービスは、このタイプだ。
3. コミュニケーションのヴァイラル
このケースでは、製品がほかの人たちとのコミュニケーションに使われ、その一部が潜在的なユーザにもなる。このコミュニケーションチャネルを(メールなどで)乗りこなすことによって、製品が広まる。商店などから、Constant Contactで送られてくるメールには、下の方にConstant Contactのロゴがある。もっと広く浸透しているのは、iPhoneやiPadから送られてきたメールの下にある”Sent from my iPhone/iPad”というシグネチャだ。そう、Appleのような巨人でも、ヴァイラルの戦術を使っているのだ(これを始めたのは、“Sent using BlackBerry”のBlackBerryだと思うが)。
4. インセンティブによるヴァイラル
賞品や特典などのインセンティブを与えて口コミを広めることは、オフラインのマーケティングで昔から行われてきた。お友だちを紹介してくださったら、~~をさし上げます、というやつだ。たとえばGilt Groupは、紹介一件につき25ドルのクレジットをくれる。Dropboxでは、招待した人とされた人の両方が特典スペースをもらえる。Dropboxのこのやり方は、大成功した。キャッシュによるインセンティブはあまりスケーラブルでないから、個人的には好きではないが、経済的に使えるなら、とても効果的だ。
5. 埋め込まれるヴァイラル
この方法は、コンテンツ主体のWebサイトで効果的に使える。ユーザがコンテンツの一部をWeb上のどこかに埋め込むと、元のWebサイトにリンクバックされる。これにより、製品情報をとても多くの人に届けることができる。埋め込まれたコンテンツが、ほかの人によってさらに別のどこかに埋め込まれると、その情報はさらに遠くまで拡散していく。ご存じのように、YoutubeやSlideshareなどではこのやり方が大成功している。
6. シグネチャのヴァイラル
製品のユーザが、その機能の一部を自分のWebサイトに埋め込んだり、リンクにより元のページの機能をビジターに使わせたりする。どちらの場合でも、ほかの人がその機能を使うときには、下の方に”powered by~~”のシグネチャがあり、それが製品の見込み客を作り出す。アンケート調査製品にはほとんど必ず”~~が提供しています”のシグネチャがある(たぶん、これを始めたのはSurveyMonkeyだ)。Uservoiceのようなヘルプデスク(顧客サポート)サービスも、このやり方が有効だ。
7. ソーシャルなヴァイラル
既存のソーシャルネットワークを利用して、自分の製品に関する口コミを広める。たとえばFacebookのIDで何かの製品を使うと、それを使っていることがそのユーザのソーシャルグラフ全体にブロードキャストされる。ZyngaがFacebook上で爆発的に伸びたのは、ユーザが山羊に餌をやると、その友だち全員にそのことが知れ渡るからだ。SpotifyがFacebookを統合して大成功したのも、このやり方の好例だ。この戦術は意外と底が深くて、いろんな仕掛けを探求する価値が十分にあるが、正しい使い方をすれば、とても大きな成長が得られる。
自分のWebサイトにTwitterやFacebookのアカウントでサインアップさせ、ユーザが何かのアクションをしたとき、それをTやFにブロードキャストしてもよい。Instagramはまさにそれをやって、アプリの露出を拡大し、大成功を収めた。
なお、CutCopyアルバムページの結果がどうなるか、今はまだ分からないけど、彼らのこの戦術の使い方は超おもしろい。
8. 純粋な口コミによるヴァイラル
単純に、何かが楽しかった、ただだった、クールだったから、友だちにそのことを口コミで広める。これは戦術として意識的に取り入れるのは難しいが、その要件は二つある。一つは、なにしろユーザが大好きになるようなすばらしい製品を作ること(Evernoteなど)。第二は、他にない独特の製品を作り、黙っていても人の口に乗るようにすること。これは、ブランドの確立という、重要なマーケティング戦略でもある。定量化して語ることはできないが、Mailchimpの成功は、人びとがそのけったいなおかしさを口伝えしたことが大きいと思う。
テーマ:ビジネス関係
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