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 英 正道さん

 

 やっと今年も暮れた。なかなかしんどい年だったが、自分の周りから世界に目を転じれば、恐ろしい変化が起きた年であり、その変化はスタートしたばかりで、われわれは一体これからどこに連れてゆかれるのかという不安を禁じえない。トランプ大統領の誕生だけが問題なのではなく、トランプが誕生したことの理由と背景がヨーロッパにも同様に存在するからそら恐ろしいのだ。もう、昨日まであった世界はなくなってゆくのかもしれない。安倍首相はパールハーバーからご帰還あそばされ、凱旋気分なのか、次の日からもうゴルフ三昧らしい。この人を見ていると、いろんな意味で「おい大丈夫なのか?」といいたくなってしまう。日本の政治家を見ていると、自分の国の、あるいは自分の政党の内側ばかり見ていてあまりに太平楽にすぎないか、と思えるのだ。なぜ、こんなにもドメスティック

でいられるのか驚く。

 元外交官の英(はなぶさ)正道さんの本を、トランプ大統領就任式に合わせて刊行することにした。『トランプ登場で激変する世界―自立した日本外交と安全保障戦略』という本だ。英さんは、外務省の報道官やニューヨーク総領事、イタリア大使などをなさった経験豊かな外交官で、私と共通の知人も多く、最近、入魂にさせていただいている。

 この本は、大きく変わろうとする世界を、長く外交の現場にいた著者ならではの視点から冷静に現状分析し、これからの日本外交はどうすればいいのか、安全保障戦略はどうしたらいいのかを熱く語った本だ。

 英さんと話していると、外交とはどういうものか、外交官とはどういう職業かがよく分かってくる。英さんは外交は「妥協の技術」だという。沈着冷静で戦略的な頭を持っていないと外交官に向かないらしい。だとすると日本人がもっとも不得手な仕事ではないか。 

 大部な本である。著者はそういう言い方はしないが、読んでいて、「憂国の情」を持っておられると感じる。しかし、著者は前向きな方だから、ただ憂国の情では終わらず、日本がこの激変する世界の中で今後どうふるまえばいいのかを具体的に教えてくれる。英さんは「未来の夢」という言い方もする。日本の正しい選択は、現実的には簡単なことではないからだろう。

 本の中で日本のこれからの防衛について、「非核限定の抑止力」という考えも述べている。読み間違えてはいけないのは、著者はいわゆるright wing ではけしてないということだ。外交の現場というのは、ナポレオンのいった意味でのイデオローグではとても務まらないと思える。冷徹な戦略を持ったリアリストである必要があるからだ。われわれのように、外交の現実から遠いところにいる人間の方が、かえって観念的なイデオローグになりがちだと思う。

 いろいろ教えられた本である。冷戦時代に「世界終末時計」というのをまじめに考えたアメリカの科学雑誌があった。今でも続けているそうだ。核の拡散、頻発するテロ、世界規模の異常気象、環境破壊、そして世界を飲み込みそうなこの激しいポピュリズムのうねり・・・・・そう考えると、不安を感じない方が不思議だ。この本はそうならないための知恵を語っているのだが、世界終末時計は「もう残り何分」といいだすだろうか、聞いてみたい気もする。

 

 

 

 

 

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