話がいまいち盛り上がらないと悩んでいる人が知っておきたい 雑談の心理術
こんにちは。
コミュニケーションデザイナーの吉田幸弘です。
今日のご紹介は、松橋良紀氏の著書です。
==============================================
■話がいまいち盛り上がらないと悩んでいる人が知っておきたい 雑談の心理術
■松橋 良紀(著)
==============================================
著者はコミュニケーションの専門家であり、心理学の知識も豊富に持ち合わせていらっしゃる方です。
私も今までたくさん学ばせていただいた方であります。
コミュニケーションの極意は、相手軸に立つことです。
どんな上手い話し方ができても、プレゼン資料がうまくても、営業の成績が上がらないという方は今まで多数見てきました。
その要因の多くに「コミュニケーションのポイントがずれている」という事象があります。
相手の心理を読み、それに合わせたコミュニケーションをとる。
これが営業成績アップ、それに限らずコミュニケーション力アップのポイントだと思います。
本書では、非常に実践的なノウハウをたくさん学ぶことができます。
個人的には第4章の「相手を動かす言葉」の事例が特に参考になりました。
それでは本書から学んだエッセンスの一部をご紹介していきます。
●「利き感覚」に合わせた言葉を使いこなそう
共感力は、五感の使い方がポイントです。
人は五感で情報を処理しています。
視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の5つの感覚を通して、脳に情報が入力されます。
その処理された情報は、言葉で組み合わされて思考を生み出し、さまざまな反応につながるのです。
実は、五感の使いが人によって違うため、わかり合えないことが発生します。
腕は、右腕と左腕と2本あっても、私の場合はほとんど右手を使って生活しています。
要は右利きです。
五感も同じです。
五つの感覚を持っていても、によって利き感覚というものがあります。
視覚が強い人もいれば、視覚が弱い人もいるのです。
視覚が強い人を視覚優位。
聴覚が強い人を聴覚優位。
触覚、嗅覚、味覚が強い人を身体的感覚優位と呼びます。
それぞれの特徴が個性につながり、その反面、分かり合えない理由にもなっているのです。
(P128~129 引用)
イマイチ話がかみ合っていないなというときは、相手がどんな感覚を重視しているかを考え、相手のタイプに照準を合わせていくといいでしょう。
本書では各タイプの特徴がわかりやすく解説されており、実践もしやすくなっています。
ちなみに私は視覚優位でした。
●人事コンサルタントによると、企業の面接担当者に対して、人事評価の際には「ハロー効果に惑わされないように」と口酸っぱく指導するそうです。
実際の業績以上に高い評価をする、または、業績に見合わない低い評価をすることで、貴重な人材を失ってしまうことがあるからです。
人は特に、「自分ができないことをできる人はすごい!」という評価を与えがちです。
有名大学出身というだけで、仕事ができると評価する。
英語が話せるというだけで、優秀だと思い込む。
明るい性格だから、仕事を頑張ってくれていると思う。
こういったポジィティブハロー効果の逆で、ある特徴によって評価を低くすることを、ネガティブハロー効果といいます。
「太っているから自己管理能力がない」
「おとなしいから、趣味もなさそう」
「机がいつも乱雑だから仕事ができない」
「遅刻が多いから、すべてがだらしない」
(P140~141 引用)
ここで特に注意したいのが「逆ハロー効果」ですね。
この人はダメな人だと勝手に第一印象で決めつける。
そうすると、いい人間関係が出来づらくなります。
特に上司と部下であったり、人間関係が一時的なものではなく、継続的な関係になるものは、意識して、逆ハロー効果」におどらされないようにしたいものです。
人は長所の5倍、短所が見えるといいます。
「逆ハロー効果」に引っかからないようにするためには、意識して相手の長所を探すことですね。
●悪口の裏に隠れた2つの心理
「あの人嫌い!彼女のああいうところが嫌いなのよね。最悪だわ!」
このような悪口の裏には、2つの心理が隠れています。
1.引き下げの心理
対象になる人の評価を引き下げることで、相対的に自分の評価が上がる効果を感じるため、悪口を言うのです。
悪口のベースになっているのは、実は「うらやましい」という羨望の感情です。
その相手は、自分に持っていないものを持っていて、それがうらやましい。
だからこそ、自分より相手が劣っている部分を攻撃して、自分の価値を確認しているのです。
グチや悪口は、自分の存在価値を認めてもらえていないときのサインです。
その気持ちを満たせば、心がすっきりしていきます。
第三者を使って、自分の有能感をアピールしているのです。
2.「投影の心理」
「何なの?彼女のあの格好見て!恥ずかしくないのかしら」
「よくまああの都市で、恥ずかしくもなく、ナンパができるもんだ」
これらの言葉には、次のような心理が隠されています。
「本当は自分もしたい」
または
「自分の恥ずかしい部分を見せつけないでくれ!」
いや、そんなことはない!
自分はしたくもないし、自分にはそんな部分もない!
このように、反論をせずにはいられないでしょうけど、それが事実なんです。
やったら周りから非難されること。
親の教えや、職場など。周りの目を考えると我慢しなければいけないこと。
だけどそれは、本当は自分もしたいことなんです。
また、昔はしていたけど、それが恥ずかしいことだと怒られたり注意されたりして、今は克服したつもりになったことです。
自分が封印したことをいまだにやっている人が目の前にいると、無意識に感情が動いてしまうのです。
自分が悪口を言いたくなったときには、自問自答してみましょう。
「自分は何をうらやましがっているんだろう?」
「自分の過去のどういう部分を悔いているだろう?」
目の前にあらわれる現象は、すべて自分の鏡です。
(P144~148 一部引用)
確かにそうですね。
悪口を言っているときの中には、相手を羨ましく思っている時がありますね。
羨ましいと思うなら、小さくても実際にやってみるほうがいいですね。
- 話がいまいち盛り上がらないと悩んでいる人が知っておきたい 雑談の心理術/KADOKAWA
- ¥1,404
- Amazon.co.jp
■著書のご案内
- 部下がきちんと動く リーダーの伝え方 (アスカビジネス)/明日香出版社
- ¥1,620
- Amazon.co.jp
- 部下のやる気を引き出す 上司のちょっとした言い回し―――聞き方・褒め方・頼み方・伝え方・叱り方.../ダイヤモンド社
- ¥1,512
- Amazon.co.jp
- 部下を育てる「承認力」を身につける本 (DO BOOKS)/同文館出版
- ¥1,512
- Amazon.co.jp
■セミナー・イベントのお知らせ
1.6月2日 代々木
2万人のビジネスマンとの面談で学んだ 人間関係が良好になる 伝え方セミナー
http://www.seminarjyoho.com/course_show_187596.html
■コンサルティング・執筆・講演等のお問い合わせは、こちらからどうぞ
↓↓↓
https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=86358
お気軽にお問い合わせください。