シソ科植物

ヨーロッパ全土に野生、海に近いところでもっともよく生育。
ローズマリーということばは、「海のしずく」を意味する2つのラテン語の、ros と marinus からきたものです。

伝説では、この花はかつては白かったのですが、聖母マリアの一家がエジプトにのがれる途中で足をとめて休んだとき、マリアがそのマントをローズマリーの木にかけてからあと、花が青色に変わったといいます。


ローズマリーは内容成分から3種類に分類されています。
すべてに共通している1,8-シオネールは、ユーカリやニアウリの主成分で、それぞれ共通した香りも持ち合わせています。

一般的なものは、ローズマリー・カンファーですが、カンファー(カンフル)という神経刺激成分が多いため、使用には注意が必要です。カンファーが多いので、気分高揚作用があります。

ローズマリー・シネオールは、風邪の治療に使われます。しかし、殺菌作用が弱いため、ティートリーなどと併用することが大切です。

ローズマリー・ベルベノンは、ベルベノンというケトン類を含んでいます。
ケトン類は、気管支や腺構造を持つ粘膜に働き、分泌を促す作用があるといわれています。


ローズマリー・カンファー

効能:神経刺激作用、気分高揚作用
注意:乳幼児と妊産婦、高齢者には使用不可
対応疾患名と一般処方

   ■筋肉痛:他と併用して2%程度に薄めて前胸部や背部への塗布。

      ※他と混ぜることが多い。

   ■抑うつ:ティッシュに2~3滴滴下し吸入。


ローズマリー・シネオール

効能:去痰作用
注意:乳幼児と妊産婦、高齢者には高濃度では使用不可。
対応疾患名と一般処方

   ■気管支炎
   ■肺うっ血

    上記の疾患に対して、ティッシュに2~3滴滴下し吸入し、
    または電動ディフューザーで5~6滴を吸入。


ローズマリー・ベルベノン

効能:去痰作用、神経刺激作用
注意:乳幼児と妊産婦、高齢者には使用不可。
対応疾患名と一般処方

   ■筋肉痛
   ■気管支炎
   ■肺うっ血

    上記の疾患に対して、ティッシュに2~3滴滴下し吸入し、
    または電動ディフューザーで5~6滴を吸入。

   ■小児の気管支喘息
    ※他と混ぜることが多い。
    ※ベルベノンや1,8-シオネールが効果を表す。

(以上、『アロマセラピーハンドブック』、『改訂・増補 アロマテラピー事典』より引用させていただきました。)