数週間ほど前、数々の写真の中からふと目に留まった犬がいました。名前は「Brutus(ブルータス)」。まだ9ヶ月ほどのオス犬で、ピットブルの雑種犬。4月10日にシェルターに収容されたと記されていました。後ろ足をベターっと開いている姿が、同じくピットブルの雑種犬で、いつもブルータスと同じような格好をしている我が家のMomoの姿と重なり、ブルータスの子犬らしい無邪気な姿は私の心の中にずっと残っていました。「まだ子犬だし、こんなに可愛いから、きっと新しい飼い主さんが見つかるよね。」
そして今日、いつものようにフェイスブックを開くと、ブルータスの写真が目に飛び込んできました。でも、そこには前回写真を見た時には無かったボランティアの方の一言が・・・「(命を救ってあげられなくて)ごめんね、ブルータス。安らかな眠りにつきますように・・・。」と。昨日、殺処分されたのです。
「ブルータスは死ぬ必要があったのでしょうか?」1歳にも満たない子犬で、健康や行動に問題があった訳でもありません。「シェルターはブルータスを殺処分する必要があったのでしょうか?」現在マリコパ郡のシェルターは、収容範囲をはるかに超え満杯状態のため、殺処分を強いられる毎日。毎日次から次へと犬が入ってくるため、滞在期間が長い犬達は殺処分リストに載せられます。ブルータスのシェルター滞在はすでに1ヶ月。おそらく「引き取り先が見つかりにくい」と判断され、殺処分リストに載ったのでしょう。ブルータスの死はまさに「やむを得ない死」。シェルターで、こうした「やむを得ない死」を迎える犬達はあまりにも多すぎます。そして私達ボランティアや動物保護に関る人間は、こういった現状に大きなジレンマを抱える日々を送っています。
現在マリコパ郡では、毎日約300匹ほどの犬猫がシェルターに入り、毎日その半数の150匹が殺処分されていきます。2010年のマリコパ郡の統計によると、94,132匹の犬が収容され、そのうちの50,088匹が殺処分されました。中でも、ピット・ブルやチワワが数多く殺処分されています。 (前回のブログにも書きましたが、ピット・ブルは猛犬というイメージが先行するため、引き取られにくい犬なのです。)シェルター職員、ボランティア、そしてシェルターから犬猫を救出する動物保護団体の数々、みんなが毎日毎日、一匹でも多くの命を救う努力をしています。フェイスブック
やツイッターでできるだけのネットワーキングもしています。それでも殺処分される動物の数は減りません。毎日、シェルターに連れて来られる犬猫が後を絶たないからです。そして、そういった犬猫の背後にいる無責任な飼い主があまりにも多いからなのです。中には不景気で仕事や家を失い、仕方なく飼い犬・飼い猫を手放すケースもあります。しかし、「手におえなくなった」「面倒を見切れなくなった」「医療費が支払えない」「赤ちゃんが生まれ、犬の世話まで手が回らなくなった」というケースも少なくありません。飼い犬・猫の避妊の手術をしない飼い主も多く、これまた犬・猫の数が増える一方で頭の痛い問題です。
動物は命ある「生き物」であり、「物」ではありません。必要なくなったからと簡単に捨てられる「物」ではないのです。「可愛い」だけで飼える「物」でもないのです。何の生き物であれ、飼うと決めたら、最後まで面倒を見る覚悟が必要です。当たり前のことに聞こえるかもしれませんが、その当たり前のことができない飼い主も多いのです。そういった人間の身勝手さに振り回され、人間の身勝手さの犠牲になり、シェルターで命を落としていく犬や猫の数が減る日が来ることを願わずにはいられません。
ブルータスの写真と、ブルータスの写真を撮ったボランティアのDeeDee Purcellさんがブルータス捧げた言葉は、私の心の中ににずっと残っています。「(命を救ってあげられなくて)ごめんね、ブルータス。安らかな眠りにつきますように・・・。」
(※写真は、マリコパ郡のシェルターで犬の写真撮影のボランティアをしているDeeDee Purcellさんのフェイスブックのページから拝借しました。)






。きちんとフレームに入れて飾ろうと思っています
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