子どもの顔出し、あなたならOKしますか? | SOTOBORI STREET EYE!~赤坂外堀通りで働く広報コンサルタントの視点~

子どもの顔出し、あなたならOKしますか?

先日、初めて一般参加者向けのイベント運営に携わりました。

今回のイベントは、クライアントのCSR活動の一環として、一般のお子さんを主な対象とした開催でしたが、
本プロジェクトにおけるエイレックスの責務は、
イベント会社の方と協力して抜かりなく準備を整えイベント自体を成功させることはもちろん、
新聞・Webなどのメディアにアプローチして情報欄に告知記事を載せてもらうことでイベントの集客を図ること、
エイレックスの強みであるメディアリレーションを最大限活用してイベント当日の取材を誘致し
記事露出につなげることにより、クライアントの取り組みを多くの方に知ってもらい、
ブランドの認知度とイメージを向上させることにありました。

そのためには、イベント参加者の「楽しかった」「参加してよかった」という声や、
当日の楽しげな写真を記事にしてもらうのが一番効果的です。

とくに写真は、一枚あるだけで目を引きますし、視覚的に多くのことを伝えてくれるので、
企画の段階から「画になるシーン」を作り出せるよう工夫し、そこを全国紙や通信社の写真部に売り込みました。

ここで問題になるのが肖像権。

肖像権は誰もが持つものであり、 無断で写真や映像を撮影されたり、撮られた写真や映像を
無断で公開されたりしないようにする権利です。

イベント参加者のそもそもの目的は取材を受けることではないので、この肖像権を考慮し、
取材が入る旨や報道陣によって撮影された写真・映像の用途についてきちんと説明し、許諾を得る必要があります。
今回、相手は子どもだったため余計に神経を遣いました。
当然お子さんご自身では判断ができないので保護者の方に許諾を得る形で文書を用意したのですが、
その過程で、子どもの肖像権に大人は一体どこまで責任が持てるのだろうか、とふと思ってしまったのです。

Facebookでも子どもの写真が投稿されることは非常に多いですし、私もそうしています。
また、我が子が通う保育園のブログでは、園での子どもたちの写真がばんばん載せられています。
もちろん入園時に顔出しOKかどうかを親に聞いたうえでですが、
「おじいちゃんおばあちやんが喜ばれるので、許可いただいてる方がほとんどです」と聞き、私も即OKしました。
実際、星マークで顔が隠されている子はほんの数えるほど。

しかし、 インターネットが普及したこのご時世、
大人の判断で顔出しをOKされたその子の写真は、一瞬で世界中に拡散し、半永久的にネット上を
さまようことになるでしょう。
今の子どもが大きくなってから、これらの顔出しがどう影響してくるのかは未知数。
そう思うと、あまり深く考えていなかった私などは、もっと慎重になるべきかもしれないと感じました。

冒頭のイベント自体は、こちらの趣旨を理解し協力してくださった参加者の皆様のおかげで無事に終了することができ、
報道用に素敵な写真をたくさん撮っていただくこともできました。
記事を目にしたり、「掲載紙が記念になる」と喜んでいただいたり、苦労が報われる瞬間です。

仙頭