サッカーは文化です | SOTOBORI STREET EYE!~赤坂外堀通りで働く広報コンサルタントの視点~

サッカーは文化です

ワールドカップもいよいよ終盤。
明日からの準々決勝に向け、大いに盛り上がっています。

残念ながら、日本代表は予選リーグで敗退となってしまい、すっかりワールドカップ
モードから抜けている方も多いかもしれませんね。


ちなみに私はワールドカップの時だけ応援する、にわかサッカーファンです。
たまにしか観ないくせに、試合を観て大興奮し、狂喜し、落胆し、激しく感情が高ぶ
ります。

これがにわかファンじゃなく、熱狂的なサポーターだったら、、
はたまた、プレ-をしている選手本人だったら、と思いを馳せると、
どうやって気持ちをコントロールすればいいのだろう、、と途方にくれます。

負けてしまった日本代表団に向かって、「責任を取れ」と激しく批判する人もいるよ
うですが、私はとてもそんな気持ちにはなれません。

誰よりも勝利をめざし、頑張っていたのは彼らであり、結果が伴わなかったからと
言って、声高に批判するのってどうなんだろう?と思ってしまいます。


キャプテンの長谷部選手が試合後に書かれたブログが話題になっていました。

http://ameblo.jp/makoto-hasebe17/entry-11884282989.html

応援してくれたファンへの感謝と、勝てなかったことへのお詫びが述べられていま
す。

また、ご自身の辛い気持ちを吐露し、ザッケローニ監督への感謝の気持ちも述べられ
ており、思わずウルッとしてしまいます。

長谷部選手の誠実なお人柄が、良く分かります。


このブログの中で、長谷部選手は「サッカーは文化だ」と言っています。


100年以上もの間、人々の心の支えとして育まれてきた欧州や南米のサッカーと比
べ、日本ではJリーグが始まってまだ20年程だと。
だから、これからサッカー文化を一緒に作っていきたい、と。


実は私、学生時代にブラジルに1年間滞在しておりました。

くしくも1994年、ブラジルが4度目の優勝を果たしたワールドカップアメリカ大会の
年でした。

ブラジルの試合の時間は街から人影が消え、得点が入る度に花火が上がり、試合に勝
つとあちこちでfesta(お祭り)が始まります。
優勝の瞬間をブラジルで、ブラジル人と共に迎えたあの時の感動を今でも思い出しま
す。

南米でのサッカーは、貧しくてもスターになることができる、すべての人が抱くこと
のできる夢。
国民一人一人の心の中心部にサッカーがあるのだと強く感じました。


その当時、日本はまだワールドカップの予選を突破できていませんでした。
ドーハの悲劇で、あと一歩のところで出場を逃したのがまさに1994年のワールドカッ
プ。
多くのブラジル人に、「日本は惜しかったね。きっと強くなるよ。」と慰めの言葉を
かけてもらったこともありました。


それから、20年。
こんなにも日本のサッカーが変わるとは、あの頃誰もが予測していたことではないで
しょう。

世界の国々と対等に戦える力をつけるために、選手自らどんどん海外へ出ていく姿、
20年前とはずいぶん違います。
そんな彼らの背中を見ている今のサッカー少年たちは、サッカーだけでなく、英語の
勉強も頑張る子が多いようです。
ある意味、日本のグローバル化の牽引役になっていると言えるでしょう。


今回、日本のサポーターの行動に注目が集まりました。
負けた試合の後でも、スタジアムのゴミを拾う姿は、世界中で話題になりました。

http://www.huffingtonpost.jp/2014/06/16/supporter-japan_n_5501539.html

そういえば、ブラジルにいた時、一度もサッカーを観に行きませんでした。
「危ないから、女の子は絶対に行ってはいけない!」
と、ホストファミリーから言われていたからです。

スタジアムでサッカーを観るのは、「マナーの悪い荒くれ者」とされている国は、ブ
ラジルだけではないでしょう。

礼儀正しく、対戦国への尊敬の念を忘れない、日本のサポーター。
これは、立派な日本のサッカー文化じゃないでしょうか。


優勝経験のあるスペインや、イタリアや、イングランドですら、敢え無く一次リーグ
で敗退する厳しい世界。

そんなワールドカップで5大会連続で出場を果たした日本。

もちろん、彼らの目指すところはまだまだ先でしょう。

でも、確実に、日本のサッカー文化は育っています。

そして、その先頭にいるのは、まぎれもなく、日本代表のメンバー。
日本のサッカー文化の代表が、彼らです。


彼らの素顔の素敵さ、こちらのブログを読むと、良く分かります。

空港で偶然サッカー日本代表に出会った女性のブログです。ネットで話題になってい
ますね。

http://blogs.yahoo.co.jp/amanjuli03/69073931.html


こんな素敵な人たちが、日本の代表として世界の人々と交流してくれいることを、
とっても誇りに思います。

みんなで日本のサッカー文化を育んでいきましょう!

私たちエイレックスも、いつか、何かの形でお手伝いできたら、と思います。


Y.Y.