今回はいつもと違って、コラム調に持論を勝手に書いてみようと思います。
(今後、この手の記事が増えるかもしれませんがご容赦下さい)






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乃木坂46の伊藤万理華さんのカンヌライオンズ2017でのGold Lion受賞には、乃木坂46は才能の集団だと改めて認識させられた。







モデルとしてのまいやん、舞台人としてのいくちゃん、芸術家としての若様、そして女優としてのまりか…






ほんの一部のメンバーだけを挙げても、一人ひとりが狂気にも似た個性を具備しているのがわかる。







そして、この多様に拡がる個性とその分布もまた、乃木坂46というグループの活動形態がなければ育まれなかったことだろう。







乃木坂46は専用劇場を中心に活動するAKB48グループとは違い、活動の基盤となるロケーションを持たない。だから、同じ会いにいけるアイドルとはいえ、会える機会は限られてくる。それはまた、メンバー側からするとアピールする機会も少ないということだ。







AKB48グループの場合、劇場公演でのアピールはファンを増やす絶好のフックとなっているのは確かだ。少なくてもブレイクする前は劇場公演から握手会への導線となっていた。







かつて、AKBのメンバーは劇場への集客に最も苦労していた時代がある。最初期の頃の話ではあるが、ここでの苦労はAKBをより身近な存在にしたし、口コミで評判が広がっていった。







一方、結成当初から活動拠点を持たなかった乃木坂はおそらく2つのことに苦労したはずだ。
どこ(もしくは何)に活動の軸足を置くのかということとメンバー個々人が何を持ってファンを増やす武器とするかということだ。








前者については、やはり握手会だったろう。
デビュー当時はAKB48のネームバリューを十二分に活用するセリング展開ができたし、何よりメジャーになり過ぎたAKB48や同じようなフォーマットで乱立した姉妹グループに食傷気味になっていたファンも多かったので、握手会という活動のテンプレートを活用するだけである程度の数のファンは集客できたのも頷ける。








しかし、それはあくまで最初のきっかけに過ぎず、やはりメンバーに何らかの魅力が無ければ、ファンの数は増えるどころか減っていくことになる。








そこで後者の話になるのだが、乃木坂は劇場のような定期的に発信できる物理的な場所を持たないことによる不利が生まれようもないくらいに、活動環境については初めから恵まれていたと思う。
良質な楽曲、AKBと変わらない頻度で行われる握手会、地上波での冠番組。これらは当時のAKBの姉妹グループであるSKE48よりも遥かに恵まれていた。








ただ、乃木坂が現在に至りここまでブレイクできたのは、それらの高品質なフォーマットに負けないくらいのポテンシャルをグループとしても、メンバー個々人としても持っていたからだ。








運営もまたクレバーだ。
メンバー1人ひとりをどのようにアピールするかを考えたとき、それぞれの個性を磨いて、その個性をスキルに転換し、これをもってグループに回帰、貢献させるといった流れに辿り着いた。
これはシングルCDに同梱された特典映像として作成された全メンバーの個人PVの成功があったからこその結果だと思う。
特に、今回の話題の主役である伊藤万理華の女優としての才能は個人PVにより開花、周知のものとなり、彼女は「個人PVの女王」まで言われるようになった。








そして、これらのハイクオリティな個性の集団である今の乃木坂46は間違いなく、現時点で日本最強のアイドル集団だと思う。








最近、単作シングルの累計売上枚数で初のミリオン突破を達成したという。今の乃木坂なら当然でしょ?遅いくらいじゃないの?と思う人もいるかもしれないが、それは違う。







このミリオン達成は、AKB48が初めてミリオンを達成した時と同じくらい、いや、これを超える凄いことだと思う。






今はCDが売れない時代だ。AKB48のシングルは常に100万枚を売っているが、これは握手券の対象に姉妹グループを含んでいるから達成できているに過ぎない。対して乃木坂46の握手会は自グループのメンバーだけが対象だから、握手会がメンバーと会える貴重な機会と言うことを差し引いても、このミリオン達成は並大抵のことではない。
かたやAKBは200名を超す大所帯。かたや50人にも満たない数のメンバーでミリオンを達成できる精鋭部隊。どちらの方がビジネスとして優れた商材かは一目瞭然だ。







また、乃木坂と同じセールスフォーマットのアイドルは今やごまんといるが、そのどれもが乃木坂ほど成功していないことも、乃木坂のスゴさを物語っているだろう。








更に、今の乃木坂46はAKBほどアイドルに拠ってもいないければ、e-girlsほどパフォーマーというわけでもなく、そのバランスは絶妙だ。ファンは相変わらず王道のヲタクが圧倒的に多いが(汗))








だから、一般層でも認知が進めば更に売れるのではないだろうか。









やはり、乃木坂46は紛れも無く、才色兼備のプロ集団なのである。








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最後に補足しておくが、ここまで賞賛しても、私個人は坂道グループには全く興味がない(苦笑)
好き嫌いは評価とはまた別の話だ。

ただ、大好きなSKE48を引き合いに出してまで賛辞を送っているところに多少複雑な思いがあることは汲み取って頂きたいです(^^;