Arcade Cabinet

自作したゲームコントローラを紹介します


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久しぶりに、冬休み中の息子と2人協力プレイでZONE Xをクリア!!

しかし何度聞いてもダライアスの音ってすごいインパクト。ファンタジーゾーンの音楽もよいですが、FM音源とPCM音源でどうしてこんな音楽が作れるんだろう?いつも疑問に思っていました。そこで、ダライアスの基板の音源について調べてみて、あることに気が付きました。

ダライアスの基盤に搭載されている音源は、 YM2203 × 2 + MSM5205 = FM 6ch + PSG 6ch + PCM 1ch。それに対して、メガドライブはYM2612 + SN76489 = FM 6ch (もしくはFM 5ch + PCM 1ch) + PSG 3chです。

スペックを比較してみると、どちらも4オペレーターのFM音源で似たような性能です。

ダライアスのリッチで重厚なサウンドを、当時の家庭用ゲーム機(スーパーファミコンやメガドライブ)で再現できるとは、今まで全く考えもしていなかったのですが、実はある程度再現できるのでは?と思い始めました。

今回は、この偉大な楽曲を作られた小倉久佳氏に敬意を表しつつ、メガドライブ移植に挑戦です。

 

ダライアスの曲は、メロディーが複雑で音色も作り込んでであるので、耳コピーだけでは自分には不可能と判断。そこで、Kumatanさんが開発されているMDPlayerを使わせていただきました。このソフトは楽曲のスロー再生が可能で、各チャンネルの音階が表示されます。また音色パラメータがリアルタイムに表示されるので、音色の作成にも非常に役立つソフトです。

スロー再生で音階が表示されるので、曲のコピーにとても役立ちました。こうなるともはや耳コピーとは言えないですね。

 

まずはBOSS SCENE 7から始めました。この曲はPCMのサンプリング音源が入っていないので、FM 6chすべて使いました。自分なりにこの曲を解析したところ、最初に始まるメロディーとベースは贅沢にもそれぞれ2chずつ使用して、デチューン(*1)とビブラート(*2)をかけているようです。ダライアス全曲に共通している「金属的で重厚でうねりのある音色」はデチューンとビブラートの効果と思われます。単に音色をそのままダンプして音階をつけてもうまく再現できません。全く違った印象の曲になってしまいます。また、チップが違うためか、オリジナルと同じ音色パラメータにしてみても、やはり少し音の印象が異なる場合があります。何度も音を聞きながら音色パラメータやビブラートの周波数や振幅、音の切れるタイミングなど、何度も聞き返しながら微調整しました。データ入力はすべて手入力です。

 

実機でも鳴らしたいので、簡単なプログラムをサウンドテスト用にプログラムしました。画面はメガドライブのもので、「GREAT THING」もメガドライブのパレットに合わせて調整して取り込みました。動画は実機ではなくエミュレータ「Fusion」で再生したものです。自分が持っているメガドライブ実機だと高音域がややこもったようになってしまいますが、PCでのクリアな再生よりもFM音源チップで作られた音を直接アンプ→スピーカーを通して聞くと、いい意味で脳を刺激されます。

ベースの音色がどうしても再現できないのはなぜだろう?ベースにデチューンをかけてもなかなかそれらしくななりません。

 

次は「BOSS SCENE 2」

琴のアルペジオとひずんだディストーションがかかったような歪んだシンセの音が特徴的な曲です。ポルタメント(*3)が多用されていて、音程が揺れまくっています。どうしたらこんな曲が作曲できるのだろう?すばらしい曲です。

この曲もFM 6chすべて使っています。

 

次に「BOSS SCENE 3」

深海を思い浮かばせるような曲です。

贅沢に1音でFM 3chも使いデチューンとディレイをかけています。透明感のある金属的な音色とドラムの音に幻想的な雰囲気を感じます。

オリジナルは、サンプリング音源が使われています。ドラムの音をサンプリングして取り込みました。ただ今の環境で使用できる音質は8bitで16000Hzになるので、音質は悪いですが、逆にそれがよい味になっています。SGDKのサウンドドライバ(XGM Driver)はPCMをソフトウェア的に4ch使用できるようになっています。曲にPCMを1ch使用しても、ゲーム中の効果音に残りPCM 3ch使えます。PCM 3chも使えればゲームの効果音には十分です。

ところでバスドラの音、YMOのアルバムTECHNODELICの「EPILOGUE」のドラムの音色に似ています。

 

坂本龍一の「音楽図鑑」と、YMOの「TECHNODELIC」は、高校生の時から何度も聞いているアルバムです。

 

ぜくうさんが出版された「テレビゲーム綺譚」に掲載されている小倉久佳氏のインタビューに当時の制作秘話や思い出が書かれています。いい内容の本です。YMOや坂本龍一氏に刺激を受けられていたことを知り、とてもうれしくなりました。

 

「Stage Clear」の曲です。

3拍子のリズムの曲です。オリジナルはFM音源でリズムを鳴らしています。発音から急激に再生ピッチを下げることにより独特なバスドラの音を再現しています。自分には滑らかに音程をスライドダウンすることができなくて、同じような音が作れませんでした。時間がれば再度挑戦したいですが、諦めてPCMで鳴らすことにしました。テンポを微調整できなくてオリジナルよりやや遅いです。

 

ゲームオーバー後のネームエントリーの時に再生される「REQUIEM」です。

ダライアスの楽曲全般で使われているエレクトリックピアノの音がメインの曲のとてもきれいな曲です。この音にもデチューンとビブラートをかけています。

サンプリングで再生される恐竜の鳴き声のような効果音がいいですね。クリアな高ビットレートのサンプリングより8bitで16000Hzでの再生がむしろ良いのかもしれません。

「OCTOPUS」はこの曲に関係ないですが、メガドライブで表現したらどんなイメージになるか見てみたくて表示してみました。でかいです。全部表示したら自機が動ける範囲がほとんどなくなります。

 

最後にダライアスのメインテーマ「CHAOS」です。

とても複雑な曲で、コピーするのに休日丸2日かかりました。

 

CHAOSといえば最初のサンプリングされたオーケストラヒットの音。

メガドライブでは一つのサンプリング音で再生Rate(Hz)を変化させ音程をつけることが難しそうだったため、使用しているすべての音階(7音)をそれぞれ別々にサンプリングして使用しました。

途中の音階が上がったり下がったりするハエの音のような効果音はどのように再現できるのか?かなり四苦八苦しましたが、最終的にはポルタメントの機能を使用して、音階をゆっくり上げたり下げたりすることで再現しました。

しかし改めて聞くと壮大な曲で、練りに練って作られた大曲です。

今後、全曲移植と言いたいところですが、いったん中断して再度ファンタジーゾーンに戻ろうと思います。

 

今回の作業は、すべてがスムーズに行えたわけではなく、最初はメガドライブの音源でどのようなことができるのかわからない状態でのスタートでした。デチューンやポルタメントなどのエフェクトも数値を入力しては再生して効果を確認するという作業を何度も繰り返しました。単なる趣味とはいえ随分勉強になりました。

以前からSGDKでのメガドライブプログラミングのアドバイスを頂いているラエルさんと、MDPlayerを作られているKumatanさんの御協力がなければできませんでした。いつも本当にありがとうございます。

 

(用語)

*1 : デチューン

まったく同じ音色の音をチューニングを少しだけずらして重ねて再生することにより、厚みのある音色になる。
*2 : ビブラート

音程を上下に少しづつだけ交互変化させ、音程を震わせる演奏方法のこと。

*3 : ポルタメント

アタック音を鳴らさず、滑らかに徐々に音程を変えながら移動させる方法。もともとはバイオリンの演奏技法ですが、昔アナログシンセでよく使われていましたね。

 

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