2012年05月29日
レンタネコ
テーマ:ブログ「レンターネコ,ネコ,ネコ,寂しい人にネコ貸します」
サヨコ(市川実日子)は,リヤカーにネコを乗せ,ハンドマイクでこんなことを言いながら,歩く。
するとネコを借りたいという人が現れるが,サヨコはテストがあると言ってその人の家に行く。
その人がネコ好きだと分かると,簡単な契約書に記入させるが,お支払いは?と聞かれる。
サヨコが人差し指を出すと,みんな1万円?と聞く。
とんでもない。
えっ,じゃあ10万円ですか?
1,000円です。
それでは,あなたの生活が・・・。
私,そんなに生活に困っているように見えますか?
えぇ,まぁ・・・。
私,こう見えてレンタネコの他にもちゃんと仕事をしていますから,ご心配なく。
という,一連の流れが毎回繰り返されるオムニバス形式の作品である。
一人目の客は夫に先立たれ,かわいがっていたネコも最近死んだという老婆吉岡さん(草村礼子)。二人目の客は,自宅で年頃の娘に臭いと言って嫌われる単身赴任中の父親吉田(光石研)。
三人目からは少し趣が変わり,サヨコの夢から話が始まる。
街のレンタカーショップがレンタネコショップ(ジャポンレンタネコ)に変わっていて,サヨコが入ると店員吉川(山田真歩)が外国産ブラランドネコAランク,国産ネコBランク,雑種Cランクの説明を始める。怒ったサヨコがCランクのネコをAランクの料金で借りると啖呵を切ると,ではこのネコでと出てきたのは,サヨコの飼っているネコ,というところで目が覚める。
いつものようにリヤカーを引いて出かけるサヨコだが夏の暑さに参ってしまい,抽選でハワイ旅行が当たるというジャポンレンタカーに入っていく。
するとそこにいたのは,夢で見た店員吉川で,高級外車Aランク,国産車Bランク,国産スモールカーCランクの説明を始める。
サヨコは吉川に「あなたはどのランクですか?」と尋ねる。
すると,吉川は「私はCランクの女です」と言ってグチを語り始め,結局サヨコからネコを借りることになる。
サヨコはCランクの車を借りてネコたちを乗せてドライブに出かけるが,結局,抽選ははずれで,うちわをもらって帰って来る。
ところが吉川にはビッグサプライズが・・・
四人目はサヨコの中学時代の同級生,うそ,はったりの吉沢(田中圭)。
サヨコがリヤカーを引いていると,吉沢に話しかけられる。
中学時代の自分を嫌っているサヨコは,適当にあしらうが吉沢は家までついてくる。
そして吉沢は,暑い日にはビールが旨いと言うことをサヨコに教えてくれる。
そういえば,中学時代,保健室にこもりきりだったサヨコに暑い日はガリガリ君が旨いと教えてくれたのも吉沢だった。
吉沢にネコを借りるかとたずねるサヨコだったが,サヨコの家で十分ネコと遊んだからもういい,それに返しにこれないし,と言う。
サヨコが,仕事は何をしているのと尋ねると吉沢はドロボウ,と言って去って行く。
また,吉沢のうそ,はったりが出たと思うサヨコだったが・・・
『かもめ食堂』や『トイレット』の荻上直子監督が,市川実日子主演で撮影した最新作。
私は市川実和子が好きで,彼女が主演にならないかな,と思っていたので嬉しい作品。
例によって不思議なアンバランス感があり,サヨコの今年の目標は結婚という超現実的なものであるが,レンタネコ以外の仕事というのが,その時々で,デイトレーダーだったり,占い師だったり,CM音楽の作曲家だったりと,現実感がない(しかも,株の売買を決めるのも,ネコ柄のタロットカードを引くのも,鍵盤の上を歩いてメロディを作るのも全部ネコ)。
あと市川実和子の胸が小さいことに異常にこだわるところもおかしい。
隣に住んでいる変なばあさん(小林克也)に背がでかいのに胸がないと言われ,レタンカーショップの店員に,あんたもわたしも胸はAカップのCランクの女と自嘲したり・・・
この話の中で,胸の大きさがそんなに意味のあることとは思えないけど,じゃあ何に意味があるのかと言われても困るような映画である。
荻上直子監督らしい,日常を描きながらも,そこから微妙にずれていくところを描いた作品。
もちろんネコ好きにはお勧め。
演技している役者の向こう側で,相撲を取っている2匹の子猫がかわいい。
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