2010年02月05日(金)

小沢不起訴報道で事実を正確に伝えないマスメディア

テーマ:政治

昨夜の「報道ステーション」を見ていてつくづく感じたのは、事実を正確に伝えていないことだ。


報道を番組のタイトルに掲げる以上、古館キャスターの主観や印象より、まずは基本的な事実を視聴者に知ってもらう努力をすることが肝心だ。


昨日の小沢関連のニュース。その核心は、石川議員ら三人が政治資金規正法違反で起訴されたことと、小沢一郎が不起訴となったことである。ならば、その報道では、何はさておいても3人の起訴事実をはっきり伝えねばならない。


ところが、そんなことはお構いなしで、いきなり20億円もが政治資金収支報告書に不記載だったという話に及ぶ。これではいかにも20億円の裏金を隠すためにウソの記載をしたかのごとき印象を与えてしまう。


決してそうではなく、陸山会と小沢関連政治団体との間で資金の出入りがあり、そのうち、その都度記載していなかった金額を足し算すると18億1700万円になるということである。つまり、小沢氏の政治団体のいわば内部を流通しているカネの話をしているに過ぎない。


肝心なのは起訴状の内容だ。昨日の深夜までネット上に残されていた朝日新聞の記事にはこうあった。


起訴状などによると、陸山会は原資不明の4億円を元手にして、2004年10月29日に都内の土地を約3億5200万円で購入。石川議員は大久保秘書と共謀し、04年分の政治資金収支報告書の収入に算入せず、土地代金約3億5200万円も支出に入れずに虚偽の記載をしたとされる。



池田元秘書と大久保秘書は共謀し、実際には04年に支出した土地代金を05年分の収支報告書に支出として記載。さらに4億円は07年に小沢氏に拠出されたが、同年の支出に記載しなかったとされる。


ここにもメディアの欺瞞が隠されている。「起訴状などによると」の部分だ。「など」をつけているということは、執筆者の判断その他も含まれていると解釈できる。


それがこのくだりだ。「原資不明の4億円を元手に」。


起訴状にそう書かれているのであれば、検察は今回の3人の起訴にあたって原資不明を問題にしていることになる。


ところが他の新聞、例えば読売新聞では、こうなっている。石川議員の起訴状に関する部分だけを転載する。


起訴状では、石川容疑者は、陸山会が2004年10月29日に世田谷区内の土地を約3億5200万円で購入した際、小沢氏から借りた4億円を同会の口座に入金し、支払いに充てたが、同会の04年分の収支報告書にはこれらの収入や支出を記載しなかったとしている。


「原資不明の4億円」とはせず、「小沢氏から借りた4億円」と書いている。これは起訴状に「原資不明」という言葉は使われていなかったことを物語っている。使われていたとしたらこのような重要な意味を持つ文言を記事に入れないはずがないからだ。


もともと東京地検特捜部は「小沢氏から借りた4億円」のなかにゼネコンからの裏金が混じっているのではないかという推測のもとに強制捜査に踏み込んだはずだ。しかし、結局、4億円に裏金が紛れ込んでいる証拠が得られず、小沢氏の不起訴を決定している。


したがって、「原資不明の4億円」などと起訴状に書くはずがなく、明らかに朝日の記事の執筆者が自らの思い込みを織り込んだ記述であることがわかる。


ただし、さすがに東京都内や大阪市内向けの最終版段階では「原資不明」という表現はカットされている。


新聞社の本社政治部や社会部は、最終版が勝負だと考えている。早版段階の記事を読まされる地方の読者はたまったもんじゃない。


では、実際のところ起訴状の中身はどうなのか。各社が共通して書いていることから考えると、おそらくこういうことだろう。


「石川議員と大久保秘書」は、04年に陸山会が小沢氏から借りた4億円で、3億5200万円の土地を購入したが、4億円を04年分の政治資金収支報告書の収入として記載せず、土地代金約3億5200万円も支出として記載しなかった。


「池田元秘書と大久保秘書」は、04年に支出した3億5200万円の土地代金を05年分の収支報告書に支出として記載した。小沢氏から借りた4億円は07年に小沢氏に返済されたが、同年の支出に記載しなかった。


なぜか、「石川議員と大久保秘書」の共謀と、「池田元秘書と大久保秘書」の共謀というように分けられているが、両方の起訴事実を合わせた陸山会のカネの流れは以下のようになる。


04年に陸山会が小沢氏から借りた4億円は07年に小沢氏に返済された。借りたことも返済したことも報告書に不記載。


土地代金約3億5200万円の支出は、04年分の政治資金収支報告書の収入として記載せず、05年分の収支報告書に支出として記載した。


これがいままでに特捜部が確実につかんだことの全てであろう。4億円を定期預金にして、その代わり小沢氏が銀行から4億円の融資を受け、陸山会へ転貸した件は、04年の報告書に記載された「小澤一郎 借入金 4億円」に該当するという判断のようだ。


起訴事実などをもとに筆者が総合判断するなら、石川議員らの容疑は、小沢氏からの4億円の借り入れと返済を記載しなかったということと、土地購入代金が実際には04年10月に支出されているのに、登記した05年1月に支出が記載されているという、二点である。


この内容では、小沢氏個人から陸山会が借りた資金の流れを政治資金収支報告書にきちんと記載していなかったというだけのことであり、小沢氏が「実質犯」ではなく「形式犯」に分類するのも分からないではない。


小沢氏の個人資金にゼネコンなどからの裏金が紛れ込み、それを隠蔽しようとして、意図的な「不記載」に及んだということが立証されない限り、事務上のミスと小沢側が主張するのを咎めることはできないだろう。


マスメディアは胆沢ダム建設工事にからむゼネコン関係者へ取材攻勢をかけて小沢金脈報道に血道をあげた。そして、それに刺激されるように東京地検特捜部が捜査を進め、さらにそのリークを受けたメディアが報道するというかたちで、小沢起訴に向けた世論のムードをあおった。


ところが結局、本丸である「裏金」に切り込むことができず、特捜部は撤退を余儀なくされた形だ。これ以上深追いして失敗すれば、検察組織が逆に深手を負う恐れがある。


マスメディアは、これまでの大騒ぎを正当化するために、あくまで小沢氏を巨悪として追放する姿勢を崩さない。冷静な「事実本位」の報道ではゼニにならないのである。


人の憎悪の感情に訴える「気分本位」の報道が商業ジャーナリズムの信頼性を貶め、その存在そのものを脅かしている。


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