2009年08月10日(月)

民主党の日本版FCC構想に民放困惑?

テーマ:政治

民主党が日本版FCCをつくって、通信・放送を総務省から切り離すという政策を打ち出したところ、テレビ業界のドン、日本テレビの氏家齊一郎会長が危機感を募らせているようだ。


米国では、政府からの独立性の高いFCC(連邦通信委員会)が放送行政を取り仕切っており、民主党案はそれに倣ったものだ。


民主党の政策集INDEX2009にはこうある。


「通信・放送行政を総務省から切り離し、独立性の高い独立行政委員会として日本版FCCを設置し、通信・放送行政を移します。これにより、国家権力を監視する役割を持つ放送局を国家権力が監督するという矛盾を解消するとともに、放送に対する国の恣意的な介入を排除します」


正常な神経の持ち主なら、「マスコミへの国の介入を防げるのだからいいことだ」と思うだろう。ところが、氏家会長は「そんなことになったら業界は大混乱だ」と、政府要人に語ったという。


マスメディアは表向き、権力批判をしているように見えるが、自らの既得権を守り、新規参入者を防ぐことには貪欲で、いきおい政府の許認可権など、規制権限に頼らざるを得ない。


現場の記者や製作者はいざ知らず、経営陣はそれが本音だろう。


本来、メディアは相互批判でしのぎを削らねばならないが、ついつい政府・業界の護送船団に安住し、経営サイドではいつの間にか権力べったりとなっている。


編集、報道でさえ、記者クラブを通じた官庁の発表に誘導され、発行部数や視聴率に囚われて、ネット時代のいま、その存在基盤さえ危うい。


新聞やテレビのキー局、地方局は、政府の認可のもと、系列化され、政府に間接的にコントロールされている。


系列化の仕組みをつくった張本人は、旧郵政省を思うがままに動かした田中角栄だ。


テレビネットワークのねじれを解消するという荒業は、彼が総理大臣でなければ難しかったのではないだろうか。


日本テレビ、TBS、フジテレビのあとに開局したNETはもとはといえば、教育専門局だったが、田中政権のもとで変身する。


日本テレビを誕生させた読売に遅れをとった朝日新聞は、田中首相に日テレのような総合テレビ局の開設を頼み込んだ。


朝日新聞は、大阪の朝日放送があったとはいえ、やはり全国放送の局が欲しかったのだ。天下の朝日の依頼を受け入れ、1973年、角栄はNETを朝日系列の総合テレビ局に変えた。


それとともに、角栄はTBSを毎日新聞の系列としたが、そこで問題が起きた。


TBSはそれまで朝日放送とネットを組んでいたのだ。毎日新聞の系列となったキー局が、大阪では毎日放送でなく、朝日放送に電波を流すというのでは具合が悪い。


角栄の腕力で一夜にしてねじれを解消し、TBS・毎日放送、NET・朝日放送という現在のネットワークにしたのは、1975年4月1日のことだった。NETがテレビ朝日に名称を変更するのはその2年後である。


田中角栄の死後、電波行政への強大な影響力を引き継いだのは金丸信であり、金丸のあとは野中広務である。野中の政界引退後は、強いていえば一昨年の参院選で落選した片山虎之助あたりといえるだろう。


新聞社は郵政省(現・総務省)記者クラブにベテラン記者を配置し、競って新テレビ局開局の認可をとり、自社系列化してきた。


その結果、現在の地上波127局のうち3割の局の筆頭株主を新聞社が占めている。


総務省とその族議員が、新聞、テレビの経営陣に隠然たる影響力をもっているのも、こうした背景を抜きには語れない。


総務省とマスコミ業界は、もちつもたれつの関係だけに、民主党の日本版FCC構想に、氏家会長が拒絶反応を示すのも無理はない。


氏家といえば、読売グループの総帥、渡邉恒雄とは切っても切れない間柄である。二人が、長年かけて政官界に築いた権力基盤、総務省人脈をやすやすと手放したくはないだろう。


新聞は本格的なネット時代を迎えて2000年以降、経営に苦心惨憺していたが、昨年来の世界経済危機による広告収入の激減が追い討ちをかけ、どの社も青息吐息だ。


テレビのCM収入も大きく落ち込んで、「当分は、テレビで食える」という新聞経営陣の甘い見通しも木っ端微塵に吹き飛んだ。


そのうえ、通信・放送行政が国から切り離されれば、公共という権威を失って放送業界の秩序が揺らぎ、それこそ生き残りをかけた壮絶な競争が始まるかもしれない。


氏家会長の不安のもとは、その辺りにあるのだろうか。


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