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2008年11月26日(水)

二次補正先送りの怪、自民党は空中分解寸前

テーマ:政治

「二次補正予算は年明け早々に国会に提出したい」「12月は税制改正と21年度予算編成に全力をあげたい」。


麻生首相は蛍光ペンで線が引かれた部分を確認しながら文書を読み上げた。12月は21年度予算編成と税制改正で忙しいから、緊急を要する経済対策は来年の通常国会に先送りするという、不思議な論理である。


21年度予算編成に全力をあげることと、緊急対策予算を迅速に提出することはいっこうに矛盾しない。非常時には非常時のやり方を考えなくてはならない。どんなことをしてでも、中小企業の年末の資金繰りを助け、国民の生活を守るのだという気概は微塵もない。


あの啖呵は、いったいどこへいったのだろう。「大事なことは生活者の暮らしの不安を取り除くこと。ポイントはスピード。ばらまきにしない。赤字国債を出さない」。


「選挙をやっている場合じゃない」と、この追加経済対策を発表したとき、麻生首相の頭の中は、何手まで先が読めていただろうか。首相はいったん言葉を繰り出してしまったら、引っ込めることはまず、できない。


スピードに欠けることは二次補正先送りで証明された。「定額給付金」はメリハリのないバラマキ政策だ。そのうえ二次補正は赤字国債発行が避けられないといわれる。


かっこよくぶち上げた自らの公約に、どんどん追い込まれていく今の首相は、同じ党で同志を装っていた議員の、不穏な動きを感じ取っているだろうか。


昨日から今朝にかけてのテレビや新聞だけでも、いくつか「倒閣」「再編」がらみの噂が流れている。


所得制限を設けるべきと訴え「定額給付金」迷走のきっかけをつくった与謝野馨。このところ、記者の問いかけにまともに答えず、細い目を鋭く光らせるだけだ。


無派閥ながら「政界屈指の政策通」といわれ、先の総裁選で64票を獲得した実力は侮れない。中川秀直と極秘で会談し、料亭と思われる会合場所の映像まで報道ステーションで流されたが、いつもなら「上げ潮派」「増税派」の対立図式で取り上げられる二人が何を話し合ったのか。


麻生首相の、発言のブレに不信をつのらせる与謝野と、改革逆行姿勢に反発する中川の、珍しい夜の会談だけに、憶測を呼ぶのもやむを得まい。


某週刊誌が報じた加藤紘一、山崎拓の動きも気になるところだ。二人が小沢一郎に会ったことはどうやら本当らしい。今日の朝日も少しふれている。


「30人の同志とともに自民党を割って出る用意がある。民主党との連携をお願いしたい」と小沢に申し出たという話の真偽は分からないが、党内における二人の立場からいえば、考えられないことではない。


「反麻生」色を公然と打ち出した渡辺喜美や塩崎恭久ら中堅・若手グループの動きも相俟って、自民党は“金属疲労”が限界をこえて“空中分解”しかねない状況だ。


何度もこのブログで指摘しているが、自民党が生き残る道は、公明党とのしがらみを絶ち、中途半端な妥協の政策をやめ、一度は野に下る覚悟をもって正々堂々と選挙にのぞむしかない。


自らを捨てる覚悟があれば、自ずから活路は開けるものだ。 (敬称略)


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