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2012年05月29日

『ヤクザと原発』鈴木智彦・著

テーマ:ノンフィクション
ヤクザと原発 福島第一潜入記/鈴木 智彦

¥1,575
Amazon.co.jp

今まで自分が見聞きしてきた原発に関する情報が、いかに表面的だったかを思い知らされました。
著者は、暴力団取材が専門のフリーライター、鈴木智彦氏。ジャーナリストとして初めて、作業員として福島第一原発に潜入し、ヤクザと原発の関係を明らかにしています。

都会の人間には想像がつかないほど、地域共同体の内部に溶け込んでいるヤクザの存在。
原発が国策であるが故に、暴力団が巣くう温床になっているという現実。
水素爆発した直後、「死んでもいい人間」だけが作業員として志願したという地獄の状況。
熱中症との闘いとなった壮絶な作業現場と、リアリティに富んだ作業員たちの生々しい言葉。

そのどれもが日ごろのニュース報道では決して伝えられていない新鮮な情報でした。そして何よりも鈴木氏の命がけの潜入取材がノンフィクションとして圧倒的におもしろい(不謹慎ですが)。ペンネームを使わず、本名のまま取材を続けていたといいますが、その後の身の安全は大丈夫なのかと心配になるほどです。

原発問題がいかに根深く、解決が一筋縄ではいかない厄介な問題であるかを思い知らされました。国のエネルギー政策として、その場しのぎの対処療法ではなく、抜本的な方針転換を打ち出さない限り、原発をめぐる利権は温存され、原発の存続を今後も長い間許し続けることになりそうだと感じました。

原発を考える上で、欠けていた視点を与えてくれる衝撃的な1冊です。

■かつてヤクザの分類に博徒系、的屋系などと並んで、「炭鉱暴力団」という項目が存在していた。
■資本家たちは炭鉱労働者をまとめ上げるため地元のヤクザを利用し、親分を代表者として各地に下請け会社を作らせた。暴力というもっとも原始的、かつ、実効性の高い手段は、国策としてのエネルギー政策と常にセットとして存在している。
■原発は暴力団…正確にいうならヤクザと一心同体だった地域共同体に金を落とし続けた。電源三法交付金や発電所が支払う固定資産税をはじめ、原発運営、維持管理…地元に落ちる巨額の金を抜け目ない連中が懐に入れる。
■「隠そうったって無理な話で、それは暗黙の了解だ。もともとみんな仲間内なんだから。親戚や友達、先輩後輩…地域が全部グルと思っていい」
■暗黙の了解…その後も原発取材で嫌というほど聞かされた言葉である。
■暴力団にとって、原発のようにダブルスタンダードと隠蔽体質の上に成り立つ産業は、最高のユートピアかもしれない。
■原子力発電は国策であり、国家によって莫大な資金が投入される巨大利権である。電力会社の下には東芝や日立、IHIなど原発プラントメーカーがあり、その下請け企業は、私が把握しているだけで、10次請け以上までネズミ講式に広がっている。仕事を右から左に流し、汗を流さずに利権を得る。これは暴力団フロント企業の典型的体質だ。
■住吉会や稲川会など、東北に多くの傘下団体を持つ組織はもちろん、山口組をはじめ、ほぼすべての団体がなんらかの救援活動を行っていた。義援金の領収書は匿名でもらう。世間に喧伝すれば売名行為だと叩かれるが、なにか証が欲しいのだろう。
■「経営者が電力から『死んでもいい人間を用意してくれ』と言われていたらしい」
■フクシマ50の中に暴力団員が数名いるという話は、ほぼ事実と考えていい。就職しているメーカーも、組織も、所属2次団体も、名前も分かっている。
■私が泊まっていた旅館のフロント前には、動物愛護団体が持ってきた餌が置かれている。その理由が飲み込めた。自分たちが20キロ圏内に入れないため、作業員に餌やりを託しているのだ。
■トラブルがあっても表に出ないのは、東電という雇い主が絶対的権力を掌握しており、気に入らない職人や業者を簡単に排除できるからだろう。こうした規約や誓約書によって隠蔽された不正は、私が見ただけでも両手の指では足りなかった。
■原発が都市部から離れた田舎に建設されるのは、万が一の事故の際、被害を最小限にとどめるためだけではない。地縁・血縁でがっちりと結ばれた村社会なら、情報を隠蔽するのが容易である。建設場所は、村八分が効力を発揮する田舎でなければならないのだ。
■暴力団が原発をシノギに出来るのは、原発村が暴力団を含む地域共同体を丸呑みすることによって完成しているからだ。原発は村民同士が助け合い、かばい合い、見て見ぬふりという暗黙のルールによって矛盾を解消するシステムの上に成り立っている。不都合な事実を詰め込む社会の暗部が脹れあがるについれ、昔からそこに巣くっていた暴力団は肥え太った。原発と暴力団は共同体の暗部で共生している。
■円高が進んで企業の海外進出が加速しても、発電所を国外に移転することは不可能だ。公共工事と並び、巨額の資金が投入される発電所建設という大プロジェクトを、暴力団が見逃すはずがない。
■「マスコミが注目してるのは原発だけ。そこから追い出したところで、放射能のおかげで他にいくらでもシノギはある。20キロ圏内の瓦礫撤去、近隣の建設工事、県内で盛んになっている除染ビジネス…ダンプも人間もそっちに回せばいいだけだ」
■原発を動かしてきた人間たちにとって、いまの日本が放射能まみれの汚染地帯に見えることは事実である。

ヤクザと原発 福島第一潜入記/鈴木 智彦

¥1,575
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2012年05月22日

『三〇三日後の成人式』国分拓・著(g2vol.10)

テーマ:ノンフィクション
G2 vol.10/著者不明

¥1,200
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「テレビディレクターはノンフィクションを書かせても上手い」と言われます。

その代表例として最も有名な人物のひとりが、NHKのディレクター・国分拓氏です。
NHKスペシャルを始め数多くのドキュメンタリー番組を制作。番組で取材した内容をもとに書いた『ヤノマミ』で第42回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞しました。

最新号の『g2』vol.10では、南相馬の20歳の原発作業員たちの本音に迫った『三〇三日後の成人式』という作品を寄稿しています。
まるで映像が目に浮かぶような文章の流れ。巧みに計算された構成。筆者の人柄が伝わる親しみやすい語り口。長年のテレビ番組制作で培って来た成果が発揮されている素晴らしい文章でした。

NHKのディレクターはたびたび放送や出版において、権威のある賞を受賞しています。
しかし、「あれだけヒト・モノ・カネがそろった環境で取材できればデカい賞を取るのも当然だ」という批判があるのも事実です。特に、フリーで活動しているドキュメンタリー監督やノンフィクション作家からは、妬みも含めてそう言われることが多いようです。

確かに、取材の交通費や宿泊費も含めすべて自分で負担をしながらギリギリの生活で作品づくりをしている人から見れば、毎月給料をもらえて取材の経費も潤沢にあり、人材に恵まれた環境で作品を作れるテレビ局の職員は圧倒的に有利に映ることもあるのかもしれません。
さらに、硬派なドキュメンタリー映画の上映機会が減ってきたり、ノンフィクションを扱う雑誌の廃刊が相次いだりする中で、志はあっても、生活して行けずに断念する監督や書き手も多いと聞きます。私も、フリーの人が生計を立てられるような環境になってほしいと願っています。

しかし、結局は、フリーであれ、大手マスメディアの職員であれ、優秀な人材はいい番組をつくるし、文章も上手いのです。妬んだり批判したりしても仕方がない。むしろ、既存のマスメディアへの批判が相次ぐ中で、国分氏のように、もっともっとそうした大手マスメディアの中にいる人間が存在感を示してもいいと思います。これまでは組織の壁があり、発言を自由にできる雰囲気ではありませんでしたが、ソーシャルメディアが浸透してきたいま、コンプライアンスの範囲内で個人が情報を発信して行く機会は増えていくでしょう。
一消費者として考えても、ひとつでも多く素晴らしい作品に出会えて、自分の世界がちょっと変わり、それがひとつの行動につながることで、結果として社会を変えてゆく。そうしたかたちが理想です。そのためには多様な人材が現れることは歓迎すべきことでしょう。

私も、同じ業界で生きる末端の人間のひとりとして、はるか雲の上の存在の国分氏を尊敬しつつ、今後も努力を重ねていきたいと感じました。

ヤノマミ/国分 拓

¥1,785
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2012年05月21日

『動員の革命』津田大介・著

テーマ:IT・メディア
動員の革命 - ソーシャルメディアは何を変えたのか (中公新書ラクレ)/津田 大介
¥798
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先月中に読み終わっていましたが、遅ればせながらアップします。
著者の津田大介氏は、私たちを取り巻く情報環境の激変の本質は、「ソーシャルメディアがリアル(現実の空間・場所)を『拡張』したことで、かつてない勢いで人を『動員』できるようになった」ところにあるといいます。
本書では、中東の革命や東日本大震災などでソーシャルメディアが果たした役割について検証。
加えて、「発信者が押さえておくべき5つのキーワード」「僕ならソーシャルメディアをこう使う」といったムーブメントを起こすために必要なことについても丁寧に解説されています。
中でも興味深く読んだのは、第4章で書かれている新しいマネタイズの方法についてです。
SuicaやEdyのように少額で決済できる「マイクロペイメント」や、プロジェクトを実現したり団体を立ち上げたりするためにネットを通じて一般大衆から小口の資金を集める「クラウドファンディング」について書かれています。
SNSを通じて共感したプロジェクトや団体に簡単に資金を送ることができるようになれば、活動をする側も資金を得る手段が増え、多くの人が社会を変えるチャンスを得られるようになります。そのためのサービスが日本でも次々と立ち上がっているというのはとても興味深いことですね。
第4章の後半には、クラウドファンディング・プラットフォーム「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」を立ち上げた起業家・家入一真氏との対談も掲載。ソーシャルメディアが単なる人間関係の拡張に留まらず、人の働き方や経済活動にも大きな影響を及ぼす未来にワクワクしました。クラウドファンディングについてはこの本をきっかけにもっと勉強してみたいと思います。
こんな僕でも社長になれた/家入 一真
¥1,260
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2012年05月20日

『徹底討論!ニッポンのジレンマ[絶望の時代の希望論]』NHK Eテレ制作班

テーマ:評論
徹底討論!ニッポンのジレンマ/著者不明
¥1,575
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今年の元日午後11時からNHK Eテレで放送され、大反響を呼んだ「新世代が解く!ニッポンのジレンマ—震災の年から希望の年へ」。各界の最前線で活躍する1970年以降生まれの12人が、格差や貧困、政治、財政と年金、経済成長などについて討論する番組です。
 1回目の放送後、第2弾が放送され、最近ではスピンオフ企画「僕らの救国の教育論」も放送されたばかり。どれも非常に面白いので、特に70年代80年代生まれの同世代の人にはぜひ機会があれば見てもらいたい番組です。

※「NHK ニッポンのジレンマ」http://www.nhk.or.jp/jirenma/

本書はその1回目の討論番組で放送された分に未放送部分も収録して書籍化されたものです。
この本を読んで感じたのは、若い世代の発言の機会がこれまでいかに不足していたのかということ。これだけネットが発達しても、公の場で若手の論客が自由にものを言い合える場というのはなかなかなかったのではないか。この番組ではあえて1970年以降の生まれの若者に出演者を限定することで、多くの同じ世代の若者が様々な論点について「自分ごと」として出演者の言葉に耳を傾ける動機ができたのではないかと思います。
裏を返せば、劣勢に立たされてきたテレビというメディアの可能性を示したともいえるでしょう。的確なタイミングで的確なターゲットに面白い番組を打ち出せば、一気にマスに広げる力があることを改めて証明しました。この番組をきっかけに、ネットやリアルの場で多くの若者が自発的に「ニッポンのジレンマのジレンマ」と題して議論が波及していったことに希望を感じました。
この番組は、既存のメディアと新興のメディアというステレオタイプな考え方からは見えてこない新しい議論の発展の仕方を示したように思います。言ってみれば、テレビを通じて「連帯」する可能性もまだ残されているということです。放送業界に携わる80年代生まれとしては、そのあたりに突破口を見出して番組づくりを進めていきたい。絶望からは何も生まれません。ひとつでも多くの希望が語られる世の中になればと思います。

出演者:飯田泰之、猪子寿之、宇野常寛、荻上チキ、開沼博、萱野稔人、駒崎弘樹、齋藤ウィリアム浩幸、澁谷知美、城繁幸、松岡由希子、水無田気流。

■開沼)もう坂道しか上っていないような苦しい中で生きてきたので、苦しいというのはデフォルト設定なんですね。それ以上別に何か望むというわけでもない。
■宇野)この国というのは、1950年代とか60年代とか、あのあたりに作った基本的なOS(オペレーティング・システム)みたいなものでずっと動いていて、これが80年代、90年代で、特にバブル崩壊あたりでほぼ壊れちゃっているんです。
■宇野)「非正規雇用の夫婦が共働きで子ども2人を育てる」くらいの基準でもういちどOSをつくり直すべきだと思います。
■水無田)理想子ども数を持てない最大の理由は経済的不安です。次の世代に対して、幸福な未来をなかなか約束できないために、若い世代は子どもを産むことを躊躇している。ないしは、家族をつくることを躊躇しているのではないでしょうか。
■荻上)結婚って、今後いつまで国が管理するのでしょうか。(略)アメリカの憲法学者キャス・三スティーンらが結構まじめに議論しているアイデアで、国家が特定の「幸福モデル」「家族モデル」を縛るというのではない、多様な家族形態を共存可能にするためのいちアイデアであったりします。
■荻上)「国にしかできないので国がやるべき問題」と、「国がやらなくていいのに口を出している問題」というのはあります。
■萱野)どこかでマイナスの政治を行わざるをえない。今まで利益配分だったのを、不利益配分しなくてはいけなくなる。それが今の政治の状況です。だからみんな期待をしてもすぐに裏切られた気持ちになる。短命政権が続くのも、根本的にはここに原因があります。
■荻上)貧困や不幸へのケアといった問題は、「できることは民間にもやらせろ」という言い回しが逆利用され、「国がやるべき仕事」を政府が放棄するイイワケに使われかねないということです。
■城)年金制度の最大のボリュームは団塊世代で、今の制度だとあと10年もたない。段階は逃げ切れないです。彼らが僕らの味方になるメリットはあるので、僕は多分、賦課方式から世代内の積立方式にするのは今がチャンスだと思います。
■萱野)経済成長は、それはそれで追求すればいい。でも、成長しようがしまいが、年金改革は可能だし、成長から切り離して制度設計もしなくてはいけない。
■飯田)放っておいてもだいたい2%ぐらいイノベーションしている。日本は日常的に起きている小さい小さい組み合わせ、たとえばビジネスをやられている方はわかるかと思うんですけれども、ファイリングをひとつ変えたら、ちょっとだけよくなる。これの積み重ねというのは、実は一番大きなイノベーションなんです。
■荻上)「チャレンジしても大丈夫な社会」の中で、チャレンジしようという人がたくさん出てくれば、その中にニーズを掘り起こしたり解決したりしようという人が出てくる。それが結果として、日本を豊かにしていく芽につながるならと思います。
■宇野)「これからの日本というのは、こういう生活ができる社会にしたい」というイメージの提出がもっとなきゃいけないと僕は思うんです。
■荻上)国家が「こういう方向に我々の経済を運転していきます」という宣言をして、国民がみんなそっちの方向に「よし、頑張ろう」というのはあり得ないことです。具体的な産業を上から設計するものじゃないんです。(中略)先見の明がある賢い官僚が、なぜか現場よりビジネスを知っていて、なぜかどの分野に投資すればいいかを知っているのに自分で株を買ったりせず、お国のためにと産業に投資する、なんてありえないでしょう。
■萱野)国家が自力で生きていけない人たちを助ける必要はないんだと考える人の割合は、日本が圧倒的に高いんです。(「What the World Things in 2007」。日本は15%。調査された34カ国中最低。)
■萱野)市場経済は嫌いだけど、国家が助けるべきだとも思わない。日本には何か独特な「自己責任」の概念があるというふうに考えるべきなんです。

ゼロから学ぶ経済政策 日本を幸福にする経済政策のつくり方 (角川oneテーマ21)/飯田 泰之
¥760
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リトル・ピープルの時代/宇野 常寛
¥2,310
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ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性 (ちくま新書)/荻上 チキ
¥735
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「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか/開沼 博
¥2,310
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若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)/城 繁幸
¥735
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2012年05月19日

『震災以後の哲学を考える』東浩紀+千葉雅也(atプラス12)

テーマ:評論
atプラス12/東島 誠
¥1,365
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最新号の『atプラス12』で、「震災後に哲学をするとはどういうことか」と題して東浩紀氏と千葉雅也氏が対談をしています。
これからの哲学は、もっとスケールの大きな話をしなければならない。大衆に伝わらなければ実践的に無意味である。震災が哲学のありようにどう作用したのか、古今東西の哲学者や理論を引用しながら、語られています。
例えば、中沢新一氏への期待と失望について、大澤真幸氏が語った差別と普遍的な愛情の逆説的な関係性について、寄付や養子の「公平さ」について、「ゼロ年代批評」の弱点について、京都学派に対する価値の見直しについて、など興味深いテーマが豊富に盛り込まれていました。

■千葉)東さんと國分さんが話していたことでとても共感したのは、「これからの哲学はでかい話をしなければならない、スケールの大きい人類史的な話をしなくてはいけない」というところで意気投合されていたところです。
■千葉)近現代の身の丈を超えたスケールの哲学をやらないと対処療法にしかならないのではないかという思いになっている。
■東)『日本の大転換』(中沢新一・著)の文章の書き方は「カイエ・ソバージュ」の頃とまったく同じです。端的にいえば、僕はあの本はもっと簡単に書けた し、書くべきだったと思うんですよ。コンセプトとしては、あの本でいわれていることは梅原猛さんがいっていることとあまり変わらないんですよね。昔は太陽とか森が重要だったのに、それが人間中心主義になって、一神教的な構造になってよくないという、すごくシンプルな話なんです。
■東)僕の主張は単純で「大衆が読むようにしなければ話にならない」ということなのです。(中略)哲学の自己証明について哲学的に思考するという意味ではなくて、シンプルに大衆に読まれなければ、哲学は実践的に無意味だということです。
■東)そもそも本来の哲学というものは、大学の中で研究するものではなくて、さまざまな人たちとしゃべりながら思索するものです。
■東)いわゆる「現代思想系」の人たちはどうでもいいというのが僕のスタンスです(笑)
■東)以前、大澤真幸さんが差別と普遍的な愛情の逆説的な関係について、「ひとりの子供を持っている人間のほうが、万人の子供について関心を持つんだ」ということを書いていたんですよ。子供を持っていない人は、あらゆる子供に対して無関心である。他方、子供を持つ親はむろん自分の子供に偏った関心を向ける。しかし、その偏った関心を通してこそ、一般的な子供への共感が拡がるという話です。これは実践的にもその通りだと思うし、そもそも「愛」というものの構造はそうなっていると思うんですよ。
■千葉)「創造的になるにはコミュニケーションよりも非コミュニケーションが必要だ」(ドゥルーズ)
■東)僕は本当は寄付は、どこかの団体が集めて「公平」に被災地に配るのではなく、各個人がどこかの個人に個別に自由にできるのがいいと思います。(中略)本当の意味での贈与というものは、誤解を恐れずにいえば、差別がないと成立しないと思うんです。
■千葉)「公平さ」を理念として追い求めるのではなくて、むしろ、いろんな人たちがいろんな方向からの偏った関わりをして、それが互いに補い合うという形ですね。そうして資源が多方向から分配されるような形で動いていく。
■東)「俺はこれを選びました」ということがない人間はお互いにコミュニケーションできないということでもあります。主体性というものの本質は何かを選ぶということです。責任という問題も本当はそこから出てくるのです。何かを選び、境界線を引くからこそ責任が発生する。
■東)「ゼロ年代批評」の弱点は、彼らがよくいう「教室的リアリティ」という言葉に集約されていると思います。というのも、「教室」こそが、偽の公正さが支配している場だからです。ところが、ゼロ年代に現れた若手論客は、その教室を社会のモデルだと考えてしまった。
■東)僕は最近、いろいろ考えた結果、明治以降の日本の哲学的伝統では京都学派しかまともなものはなかったと思っているんですよ。(中略)彼らだけが、いささか荒唐無稽ではあれ、日本人が日本でしかできない哲学というプログラムを組んでいる。
■東)戦後しばらくは、戦前の京都学派の残り香があった。その最後の世代が梅原猛さんや梅棹忠夫さんだと思います(中略)それが潰えてからもう20~30年経っていますが、いま振り返ってみると、あれくらい荒唐無稽にでかい話を真剣に考えたということの意味を、僕たちはもう少しまともに引き受けるべきではないか、という気がします。

※読書手帖(2012年5月1日)
東浩紀『護憲・改憲を離れ 新しい日本デザイン』(2012年5月1日朝日新聞)
http://ameblo.jp/arain0530/entry-11238555299.html

※読書手帖(2012年1月6日)
東浩紀『思想をかけた議論を』(毎日新聞夕刊)
http://ameblo.jp/arain0530/entry-11128572533.html

※読書手帖(2011年12月30日)
『一般意志2.0』東浩紀・著
http://ameblo.jp/arain0530/entry-11121177949.html

※読書手帖(2011年09月22日)
『日本の大転換』中沢新一・著
http://ameblo.jp/arain0530/entry-11023904398.html

※読書手帖(2011年9月18日)
『思想地図β vol.2』東浩紀・編
http://ameblo.jp/arain0530/entry-11021556285.html

一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル/東 浩紀
¥1,890
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思想地図β vol.2 震災以後/東浩紀
¥2,000
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日本の大転換 (集英社新書)/中沢 新一
¥735
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思想地図β vol.1/東 浩紀
¥2,415
Amazon.co.jp
2012年05月18日

『0点主義 新しい知的生産の技術57』荒俣宏・著

テーマ:ビジネス書
0点主義 新しい知的生産の技術57/荒俣 宏
¥1,470
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日本SF大賞受賞者で、神秘学、博物学、風水など多分野にわたって執筆活動を続け、著書、訳書が300冊を超える作家・荒俣宏氏。自己啓発系の本を出すイメージのなかった荒俣氏が知的生産の技術について書いていることを知って思わず手に取りました。
本では、どのようにして自分が好きなことを生涯にわたって勉強し続けることができるのか。そのコツがわかりやすくまとめられています。
学生から社会人まで幅広い世代に、良い「生きるヒント」を与えてくれる1冊です。

■「宝探しをするつもりで、いろいろな対象に触れてみる」
■「わからないこと」は埋蔵金になる
■一日の中には、決まって再読に費やす時間がある。
■必要になった資料データがある場所に、すぐ手が届くようにしておくこと。
■復習はアウトプットに迫られてからすればいい
■アウトプットの姿勢で知識のつき方も変わる
■アウトプットは恥をかくほど実になる
■自分の持ち時間に制約をかける
■競争不要の「隙間」をたくさんみつけていく
■「あきらめる力」が大きな可能性を生み出す
■座右の書は死ぬまでにみつければいい
■直ちに自分のためになったと感じさせるような本は、いってみれば対症療法の手引きである。
■ほんとうに大事な一冊は自然に決まる。
帝都物語〈第壱番〉 (角川文庫)/荒俣 宏
¥740
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蟲類 (1) (世界大博物図鑑)/荒俣 宏
¥16,311
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フリーメイソン ‐‐「秘密」を抱えた謎の結社 (角川oneテーマ21)/荒俣 宏
¥780
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荒俣宏の世界ミステリー遺産 (祥伝社黄金文庫)/荒俣 宏
¥700
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アラマタ大事典/荒俣 宏
¥2,310
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2012年05月16日

飯田哲也×金子勝『「原発を動かしたい」政治家・官僚・財界・大新聞に告ぐ』(週刊現代5/26)

テーマ:雑誌
講談社/週刊現代 2012年5月26日号
¥400
楽天
今週号の『週刊現代』で気になった記事をひとつ。
タイトルは、『全日本人必読 飯田哲也×金子勝 この国を潰すつもりですか この期に及んで「原発を動かしたい」政治家・官僚・財界・大新聞に告ぐ』
NPO法人 環境エネルギー政策研究所所長で、大阪府市特別顧問などを務める飯田哲也氏と、慶応大経済学部教授の金子勝氏による対談です。
東電の〝粉飾決済〟の実態や〝ブラック企業〟と化した関電による電力不足という〝マジック〟など、興味深い内容が多く書かれた記事でした。

■金子)東電にしても、賠償費用2.5兆円というのは、自己資本よりも多い。すでに債務超過なんです。ところが帳簿上はそうならない。なぜかというと、東電は12月末と3月末に賠償金の申請をして、帳簿上は「未収金」という架空の資産を計上して債務超過でないように装っているからです。かつての銀行の粉飾決算とそっくりですよ。
■飯田)それ、もしかして世界最大の粉飾決算になるんじゃないですか。
■金子)当の〝犯人〟が事故のデータを隠し続け、その〝犯人〟が再建計画を立てている。これは異様です。
■金子)関西電力も、ミニ東電化しています。関電は原発事故こそ起こしてないけれども、赤字が2500億円あって、このままいくと来年は4000億円くらいに膨らむ。自己資本が1兆5000億円あったのが、いまは1兆1800億円。当然この先、もっと減っていきます。
■金子)関電は電力の48%を原発に依存しており、しかも所有する原発11基のうち7基が、1970年代に運転を開始した老朽原発です。言ってみれば不良債権をたくさん抱える問題企業なのですが、比較的新しめの大飯原発を動かしてしまえば、他の老朽原発も動かせるだろうと、とんでもなく危ない思考をしています。
■飯田)〝ブラック企業〟と言われても仕方ないかも。
■金子)関西エリアの電力需給については、飯田さんの環境エネルギー政策研究所でも、電力は足りるという具体的な数字を出していますよね。
■飯田)節電と揚水発電、自家発電の買い取りなどを実施すれば、実は250万kWほど余るはずなんです。なのに関電は足りないと言い張っている。
■飯田)最大の〝マジック〟は、需要を過大視していること。関電は今夏の最大電力を3030万kWと想定していますが、これは記録的猛暑だった一昨年の3080万kWを基準にしているから。我々は今夏の最大電力を去年並みの約2780万とみています。そうすると、「去年は冷夏だった」などと言う人がいるんですが、実際には、去年だって、観測史上4番目の猛暑だったんですよ。
■飯田)それでも、一昨年と比べ昨年の最大電力が300万kWも減ったのは、節電効果によるものでした。
■飯田)西日本全体で3%足りないと言われていますけど、実際にはピーク時でも約900万kW余ることがわかっています。そこから関電に300万kWくらい回すことができる。西日本には、計200万kWほどの自家発電能力もあるので、そこから電力を買いつけてもいい。もろもろ合わせれば、電力不足などという心配はないんですよ。
■金子)去年の東京電力も、計画停電を実施する一方、実はひそかに、東北電力に電気を売っていました。
■金子)最近、電力各社の有価証券報告書を見て興味深いことに気づきました。2011年度決算で黒字の電力会社は、沖縄電力と中国電力と電源開発。沖縄には原発はないし、中国電力は原発依存度がもっとも低い。要するに、原発をもたないほうが業績がいいんですよ。
原発とサヨナラする54の理由―未来の大人たちに教えたい/飯田 哲也
¥1,575
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原発の終わり、これからの社会 エネルギー政策のイノベーション/飯田 哲也
¥1,680
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エネルギー進化論: 「第4の革命」が日本を変える (ちくま新書)/飯田 哲也
¥819
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原発は不良債権である (岩波ブックレット)/金子 勝
¥525
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「脱原発」成長論: 新しい産業革命へ/金子 勝
¥1,470
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2012年05月09日

與那覇潤×田原総一朗『「中国化」する日本のこれから』(潮6月号)

テーマ:雑誌
潮 2012年 06月号 [雑誌]/著者不明
¥620
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最新号の『潮』では、前号に引き続き、田原総一朗氏が若手論客に問うシリーズ対談が掲載されています。
今月号の対談相手は、『中国化する日本—日中「文明の衝突」一千年史』が話題の歴史学者、與那覇潤氏。
タイトルの「中国化」とは、「日本社会のあり方が中国社会に似てくること」を意味していて、この本では、日本史を「中国化」と「再江戸時代化」という2つの視点から読み解いています。本を読んでいなくても、対談記事の中で非常に分かりやすく本の内容が理解できるようになっています。前号に引き続き、注目の対談シリーズです。

※以下はすべて與那覇氏の発言。
■日本は随や唐までは中国に学んできたのに、宋朝以降の中国の「近世」は受け入れませんでした。そして、のちに江戸時代という「別の形の近世」を迎えるわけです。そして結局、近現代でも「江戸時代型」の仕組みが続いてきた。いまその仕組みが行き詰まって、日本も中国と同じ仕組みに移行しつつある。それが、『中国化する日本』のタイトルの意味なんです。
■(明治維新は中国化だったと述べていることについて)
国民一人ひとりを手厚く守る社会制度が、幕藩体制の財政破綻で維持不可能になってきた。そこで、宋のような「中央集権だが小さい政府」にしてしまえ、ということで起きたのが、たとえば廃藩置県。
■(負けるに決まっている戦争をした理由について)
一つは、江戸時代以来の「自給願望」———日本一国だけで安定した社会を維持したいという欲求が強すぎたのでしょうね。無理な自給自足を目指すから、資源確保のために侵略しないといけない地域が広がっていった。
■もう一つの要因は、「負ける戦争でも正しい戦争だったらやるべきだ」という発想が日本にあったことです。そして「これは正しい戦争だ」と強烈に思い込んでしまった。こちらは儒教に伴って中国から来た発想だと思います。
■日本国憲法の平和主義が持つ国際性が大きな武器になる
■鎖国的ではない理念に日本の平和主義をどうつなげていくかを模索すべき
■国内で九条を守れというだけでは江戸時代型の護憲論ですが、それを国際条約にしてもいい。憲法九条を専守防衛協定化して、アメリカや中国にも調印させる。

※『読書手帖』(2012年5月8日) 
荻上チキ×田原総一朗『「バブルを知らない世代」の幸福論』(Voice6月号)
 
http://ameblo.jp/arain0530/entry-11245616205.html

※『読書手帖』(2012年5月9日)
古市憲寿×田原総一朗『若い世代の「新しい幸福観」』(潮5月号)
http://ameblo.jp/arain0530/entry-11245632326.html

中国化する日本 日中「文明の衝突」一千年史/與那覇 潤
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2012年05月09日

古市憲寿×田原総一朗『若い世代の「新しい幸福観」』(潮5月号)

テーマ:雑誌
潮 2012年 05月号 [雑誌]/著者不明
¥620
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最近、ジャーナリストの田原総一朗氏があちこちで若手の論客に対談を挑んでいます。
前回の記事※では、田原氏が『Voice』6月号の新連載第1回で、評論家の荻上チキ氏(1981年生まれ)と対談している記事をご紹介しましたが、『潮』5月号でも同様の新連載を始めています。
シリーズ対談 若手論客に問う「日本のカタチ」と題して、第一回のゲストに社会学者の古市憲寿氏(1985年生まれ)を招いています。
なぜ、若い世代の論客は政治に興味をなくしているか。古市氏が言う『絶望の国』の真意とは。新しい共同体としての小さな企業とは。なぜ従来の企業は規模の拡大に走ったのか。などが主なテーマとなっています。
こちらの対談シリーズも今後、注目です。

※『読書手帖』(2012年5月9日) 
荻上チキ×田原総一朗『「バブルを知らない世代」の幸福論』(Voice6月号)
 
http://ameblo.jp/arain0530/entry-11245616205.html

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2012年05月08日

荻上チキ×田原総一朗『「バブルを知らない世代」の幸福論』(Voice6月号)

テーマ:雑誌
Voice (ボイス) 2012年 06月号 [雑誌]/著者不明
¥680
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最新号の『Voice』『「バブルを知らない世代」の幸福論』という新連載が始まりました。
ジャーナリストの田原総一朗氏が、若手の論客や起業家に斬り込むシリーズ対談です。
第一回の対談相手は、評論家でαシノドス編集長の荻上チキ氏(1981年生まれ)。
最近では、NHKで始まった『日本のジレンマ』でも活躍中ですね。

対談で興味深かったことのひとつは、田原氏が、荻上氏の世代をバブルを知らない世代として「81世代」と名付け、ホリエモンら上の世代との価値観の違いを引き出そうとしているところです。
ひとつの発見は、荻上氏が、ホリエモン世代を、一気に社会を変えてやろうという「ブルドーザー主義」と称し「そんなタフネスさもない」「あまり信じられない」と述べ、それに対する自分の価値観としては、「この道の段差を無くそう」「ここにカーブミラーをつけよう」というような、「たとえ小さくても、確実な一歩を踏み出していくこと」で社会を変えたい、というものだと述べている点でしょうか。いかにも、社会に出るときに「不況」がデフォルト設定だった荻上氏の世代らしい、堅実な考え方です。私も荻上氏と同世代なので非常に共感しました。

もうひとつ興味深かったのは、社会への関わり方についての考え方です。
荻上氏は、「いまの社会にもっとも欠けているのは、人々の善意ややる気ではなく、具体的なソリューションに動員していくための事例集だと思う」と述べ、「そうした事例集づくりをめざす研究者、アントレプレナーたちの活動を応援するために、僕はメディアのなかで彼らを積極的に登場させていきたい」といいます。
原発問題や選挙における一票の格差、財政再建の課題など、日本が抱える諸問題に対して、具体的にアクションを起こせるきっかけを与えさえすれば、若い世代の善意ややる気のエネルギーが良い方向に使われるのではないか。そのために「事例集」をつくるという発想は非常に面白いです。

日ごろ、この雑誌を読まない人にも、興味深い記事だと思いました。オススメです。
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