空っぽの時間

本の感想や日常の記憶

++迷い人のモノローグ


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乙一
銃とチョコレート

ある国で多発する怪盗【GODIVA】の犯行。そして対決すべく立ち上がった探偵ロイズとの活劇は、街中の大人から子供までを巻き込んで連日のニュースになっていた。
少年リンツも当然その中の1人で、探偵ロイズをヒーローとして尊敬していた。ある日、リンツは父の形見の聖書から、手書きの地図を見つける。それが、怪盗の残すカードと似ていることを知り、貧しい中で育った彼は賞金を貰える期待を多少胸に秘めながら、ロイズに情報提供をするのだが…。


児童向けのミステリーランドの一冊です。
怪盗と探偵。かの有名な二人を彷彿とさせるような小道具仕立てで、リンツ少年も探偵にあこがれる小林少年のような純朴さ。
地図に眠ったお宝に期待しながら、怪盗を探すべく、正当にお話が進んでいきます。
…中盤までは。

いやすごいですね、中盤で、リンツ少年の信じていた世界が一気に逆転。
とても乙一らしい作品です。
おおっっと思うような発想の逆転に感心しているうちに、乙一さん全開のダークなパワーがみなぎってきます。
児童書なんだから、できれば中盤のお話までで進めて欲しかったかも…とも、思わずにはいられないのですが、はやりこれがなければ乙作品でもないわけで(^^;
正義と悪が見方によってずいぶんと変わるものだなぁと、思ったのでした。

チョコレートの名前はどれも美味しそうです。ゴディバにロイズ、リンツの他にも町の名前になっていたり、いろんなチョコメーカーが出てきます。それを探して楽しむのも良い作品。
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島田 荘司
夏、19歳の肖像

バイク事故で入院中の青年が、病室の窓から目撃した「谷間の家」の恐るべき光景。ひそかに想いをよせる憧れの女性は、父親を刺殺し工事現場に埋めたのか? 退院後、青年はある行動を開始する―。(book データベースより)。

ミステリー風、青春小説でした。真相が違うとうすうす分かっていても、さすがミステリーの名手、最後まで謎は解けず。青年の甘酸っぱい初恋と、オトナの女性である理津子さんとの、ひとときの夏がリアルに描かれていて良かったです。『異邦の騎士』を彷彿とさせるシーンもあって、 素敵でした。
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伊坂 幸太郎
死神の精度

千葉と名乗る男は死神で、死ぬ予定の人物と一週間接触したのちに、調査部に報告するのが仕事だった。
「可」か、「見送り」か。
仕事に疲れたOLや、義理人情を重んじるヤクザ、山荘に集った老婦人など、さまざまな人間と、音楽をこよなく愛する死神との出会いを、恋愛風やミステリー風と、いろんな角度から描いた短編集。

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趣向が凝っていて面白いです。
死神も一風変わってて、長く生きているわりには世間ずれしてないのは不思議だけど、味があって楽しい会話に人間との違いが出ているし、大変読みやすかった。
伊坂ファンとしては、多少物足りなさを感じたけど、話にも入りやすいし、短編になってるので、初めて読む人にはオススメです。
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雫井 脩介
犯人に告ぐ

過去に事件で失態を犯し、メディアの怖さを知った捜査官の巻島が、6年後に起きる連続殺人事件で異例のテレビ番組による公開捜査を命じられる。

報道に潜む悪意や警察内部の不穏な気配。
そして憎むべき犯人との戦いに、巻島はどう立ち向かうのか。

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すごく面白かったです。
前半は過去にあった事件の地味な捜査なので読むのも苦労しましたが、話の流れが現在に戻った中盤から一気に読めました。
ラストも気を抜けない緊張があってよかった。
まさに巻島警視の人生をかけた捜査でしたね。犯人がどうというよりも、巻島が思わぬ内部の敵をどう対処するのかが気になってしまった。見事です。

雫井さんの作品は本で読むのはこれが初めてでしたが、以前ドラマで放送されていた「火の粉」という裁判官の話を見たことがあります。これも人の心理を突いた話で良かったです。
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畠中 恵
おまけのこ

大店である薬種問屋の若旦那で、体が弱く寝こむことの多い「一太郎」が、数々の妖怪に囲まれながら事件を解いていく推理帖。
ミステリーの要素を少し含んだ、和風ファンタジーといった感じで、今回はシリーズ第4弾。
書下ろし2編を含んだ5編を収録。


相変わらず安定していて面白かった。
余韻がすごく良いですね。妖怪の鳴家もかわいいし、屏風のぞきも口は悪いがいい奴だし、一太郎の温厚な人柄に影響を受けたのか、周りには優しい人や妖怪があふれていて楽しいです。

毎回起こる事件も、どう解決を付けていくのか気になりながら読み進めていけるし、また短編で読みやすいので、気軽に読める本だと思います。
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島田 荘司, 小島 正樹
天に還る舟

警視庁の中村刑事が休暇を妻の実家で過ごしている間に起こった事件は、不思議な形で亡くなった戦没慰霊会の会長の首吊り自殺だった。当初自殺と判断された事件を、不審に思った中村が調べていくうちに連続殺人へと発展していく。
それぞれの遺体には、さまざまな形で損傷をうけており、そのメッセージを読み解いていくストーリー。

 ここまでする犯人は、 考えられないくらいありえないとは思うけど、背景描写の細かいところはすごかった。過去の戦時中の出来事が原因だろうと推測はつくのだが、ここまでとは…本当に言葉にならないです。
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法月 綸太郎
生首に聞いてみろ


カメラマンである友人の個展で偶然出会った少女、川島江智佳の父は、有名な彫像家だった。闘病生活の末、復帰して娘の作品を残そうとしていた川島は、再度倒れて還らぬ人となってしまう。
彫像を完成させて。

しかし、川島が倒れたという騒動の中、何者かが彫像の一部分を盗み去った。
これは新たな犯罪の警告か、それとも…。

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初めて法月さんの作品を読みましたが、なかなか面白かった。
読み始めたら犯人が気になってしまい、止まらなくて大変だったけど(笑)。
最後の最後まで細かく犯人が隠されてますね。伏線がしっかり練りこんであって上手だと思う。
結末は、ちょっと切ないかなぁ。そこで、当事者に語ってしまうのが法月さん流なのかしら。
聞かないほうが幸せなこともあるよね。
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西尾 維新
クビツリハイスクール―戯言遣いの弟子

戯言シリーズ密室本。
薄かったので読んでみたが、やはり私には難しい。1作目で好感の持てた哀川さんもだんだん謎に満ちてきました。え、どのあたりが強いわけ? 漫画っぽくなってきたなぁ。

密室の謎の辺りは気がつけば「なるほど…」って感じですね。肝心な部分をあっさりと終わらせる手法は上手だが、もやもやするのであった。
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西尾 維新
クビシメロマンチスト―人間失格・零崎人識

戯言シリーズ第2弾。
前回の事件から2週間後、本来の学生生活を送っていた主人公。同じゼミの少女から、級友の誕生会に誘われ、流されるままに参加したのだが、その翌日に事件は起こる。また、時を同じくして、京都に現れる連続通り魔事件の犯人とも対面し…。


ああもう。なんだか分からない。
最後の、最後でミステリーチックに終わる部分は好きなんですが、過程がね、良さがよく分からないです。
ちっとも恋愛しているようには見えない人物に、性格もよく把握できない登場人物たち。後で第三者に「彼はこういう人で…」と説明されて初めて分かるのってなんかへん。
とにかく変な人しか出てこないけど、普通の人が書けないんじゃ…とか思ってしまうくらい危うい感じ。
や~各方面で絶賛されているのは知っているのですが、受け付けなかったです。

パズルを解くような理数系の考えは上手だと思うんですけどねぇ。人がね、好きになれないっていうのがミソだわ。
もう少し読まないと良さが分からないのかな(^^;
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乙一
ZOO


ホラーな短編集。
毎日郵便受けに届く恋人の死体の写真。犯人を憎み、写真を手がかりに現場を探す男の心境を綴った表題作ほか10編を収録。

続けて乙一さんの作品を読んでいったせいか、このあたり(7作品目?)でなんとなくトーンダウンしてしまった。パターン的に似てるから、ちょっとしんどくなった。
「ZOO」もね、設定は面白いんだけど、なんだか「世にも奇妙な物語」を10作品見せられた気分です、はい。

淡々と綴った、感情の抑えられた物語。
それがうまくドキドキ感につながって、ぐんぐん読み進められますが、読後にどっと疲れる話になっているのと、すっきりと出来る話があって、交互に波のように襲ってくる感じかも。

恐怖心と戦いながら、脱出を図る短編の一作「seven room」は、なんか昔見た映画の『CUBE』を思い出します(これ、すごくラストが気になって最後まで見たけど、オチがB級だった…)。
やはり映像化をイメージさせる作品が多くて、その筆力はすごいなぁと感心させられた。
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