ハルの性転換日記・前半 | タイSRS- FtM & MtF・美容整形アテンド■アクアビューティblog

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★性同一性障害(FtM & MtF)や美容整形などのアテンドご相談窓口★

2004年8月にヤンヒー病院でMtF手術を受けられたハル様の出発から帰国迄の日記です。
細かい観察とユーモラスな表現で、読んでもあきないと思います。
これから手術を受けられる方の参考になりますよ。
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・2004年8月23日 出国~ホテル到着 
・2004年8月24日 アクアビューティから連絡~観光~ショウ見物 
・2004年8月25日 Chin Houseも2日目~ショッピング 
・2004年8月26日 いよいよ手術 
・2004年8月27日 幸せをかみしめて 
・2004年8月28日 残りのフェイスリフト手術 
・2004年8月29日 陽気なナース 
・2004年8月31日 点滴が外れる 
・2004年8月31日 顔の包帯を外す 
・2004年9月01日 シャンプー隊が来た 
・2004年9月02日 がらぴしゃーん 雷だ 
・2004年9月03日 ご開帳の日 
・2004年9月04日 ダイレーションのスケジュール~アクアビューティご一行様到着 
・2004年9月05日 さぁーインタネット 
・2004年9月06日 身体が細くなった 
・2004年9月07日 カテーテルを外す~○○さん入院 
・2004年9月08日 ○○さんを再々訪問 
・2004年9月09日 退院の日~うちの人が来た 

 

2004年8月23日 出国~ホテル到着

チェックインカウンターで荷物を持ち込むと言うと重量オーバーでだめだと言う。
しかもサイズが大きいって。。
「でも、ちゃんと国際便持ち込みサイズを確認して買ったのですよ」と抗弁して持ち込みを認めて貰った。
この便が空いているようなのでOKとなったみたい。

見送りに来た「うちの人」とバイバイして出国の荷物検査へ。
金属物は全て外したはずなのにブザーが鳴ってボディチェックされちゃった。
どうもテロ対策で感度を上げているからか、ベルトのバックルが反応したみたいです。
例によって女性のチェッカーの方へ案内されました。
同性だと思っているのでしょう、遠慮無くスラックスの内側まで手を入れてチェックするのよね。
おちんちんに触ったらどうするのかしらって心配しちゃったわ(^-^)
パスポートコントロールを終えて、免税店でバルファムを買って(お目当てのトミーガールズが2本セットで¥5200!とってもお得でした♪)
汗かきの私は、もうこの時点で汗まみれでゲートに行く間にお友達とケータイでお話しして、あとは搭乗案内を待つだけ・・・急に気持ちがこみ上げてきて・・・ぽろぽろりんでしたわ。

で、スーツケースは機内に持ち込んで棚に入れようとしたら、ぎゅうぎゅうに詰め込んでいたのでポケットが出っ張ってつっかえちゃって入らないの(^^;)
スッチーも手伝ってくれたのですけれど・・・仕方なく隣の空席に置かせて貰いました。
機種はDC10で、エアバスなどよりも棚の寸法が少し小さいような気もしましたね。
予定通りに7時50分頃に飛び立って一路バンコクへ。。

機内での時間はあまりにもゆっくりと過ぎ・・・もう着いたかと思ってもまだ一時間しか経ってない。
でもそうこうするうちに機はバンコクへ到着しました、
スーツケースを預けなかったのでさっさとパスポートコントロールを通過して、さあ、出口へと一目散にでようとしたら、ごっついオバサンに『ちょっと待てデクレラレーションシート』・・・通関検査がないなぁって思っていたら、出口でオバサンに渡すシステムのようでした。

通関を終えて出たら左へ行くようにと聞いていましたが、・・・左の方には人影が無くて、右の方に十数名の迎えの人がいます。
???でも左へ行くのだろうなぁと、ちょっぴり不安ながら進んでいくと、いましたいました、大勢の出迎えの人たちです。
きっと普段は到着客でごった返すのでしょうね、ですから出迎えの人たちの待機場所まで広いエリアを確保してあるのでしょう。
けど、過去に左へ行かずに右へ行った人がいるって聞いていましたが、無理もないなと納得しちゃった。
で、出迎えの人はどこ?? あ、あそこだ、向こうもとっくに気づいていたようでした。

3万円をバーツに交換して、アテンダントの車でホテルへ。
『Do you speak English?』とアテンダント・・・日本語ができない方なのです。。
『Ya, a little』と応じたら、『やれやれ、だんまりしなくってよかった』ですって。
ホテルまでの約一時間、彼のお仕事のこと、ご両親や兄弟、彼の家族構成などや私のプライベートなことなど個人情報交換のお喋りでした。
英語とはいえども、タイ式英語なので判り難かったですね。
なんで、タイまで来てタイ語でもなく日本語でもなくて英語をしゃべらなあかんの?
それもアテンダントにあわせなあかんて・・・逆とちゃうん?
で、25日に入院手術の予定が26日に延びたのですって???
なんか良くわからない・・・日本のエージェントに確認してみないと。。不安。。

12時前にチェックイン。
明日11時に迎えにくるからと行ってアテンダントはさっていきました。
荷物をほどいて病院用と退院後用に分類していたら2時になっちゃった。
朝6時に起きることにして就寝。
手術は24日入院25日施術の予定が26日になったそうで、全部一人のDr.が6時間かけてするのですって。。ふ~~ん。。

 

タイ 2004年08月24日 アクアビューティから連絡~観光~ショウ見物

朝、日本のエージェントからお電話がありました。
25日に入院の予定が26日になったと昨日アテンダントの弟Tさんから聞いたことをおはなししたら、『アテンダントに確認してみる』とのこと。

ホテル付属のチンキッチンというレストランで朝食。
チケットを渡すと、コーヒーかティーか聞いて、コーヒーをいれて席まで持ってきてくれた。
てっきり、アメリカンブレックファーストのセットを運んできてくれるものと思ったが、一向にその気配がない。。どうもバイキング形式の様子。。
それなら、最初にコーヒーなど持ってこなければいいのに・・・勘違いしちゃうじゃん!
あまり食欲もないのでフルーツとミルクだけ食べておしまい。

明日の入院は無くなったし、いずれにしろ、本日は観光。
11時の約束だけど、11時半になるとTさんから電話。
5分前にはロビーに来るそうなので、それまでの間に、ブラウス、ショーツ、ランキャミ、ハンカチを洗濯。・・・ランドリーに出そうと思ったけれど、ランドリーバッグがないのよねー。

外はカンカン照り。。あぁ・・・傘を持ってくれば良かった。。
北緯八度くらい?の熱帯の太陽は容赦なくむき出しの手足を焦がし、タイにくるまでの一月あまりを室内で過ごしていた白い肌は悲鳴を上げ続けていました。
やがてタクシーはグランドパレスに着き、降り立った時はまさに正午近く・・・自分の影はこじんまりと足下に固まっている。
あぁ、赤道の近くに来ているのだと実感しました。
 
お釈迦様を祭ってある本堂でお願いをして・・・欲張っていっぱいいっぱいお願いしちゃった。・・・だからかしら、イヤリングを片一方無くしちゃった。。
お気に入りだったのに・・・でもお供え代わりだと思えばお願いも叶うような気もします。

暑さに辟易となってそうそうに涼を求めてデパートでお食事をすることにしました。
タイ料理を食べたのですが、さすがデパートのレストランフロア・・・あまり美味しくはありませんでした。ただ、スイカのジュースは美味しかった。。

夜Manbo Chabare(lady boy show)を見に連れて行って貰った。
ショウ開始までに時間があったので、近くの韓国料理店で焼き肉を食しました。
まあ、普通の韓国料理なので味はよしとしましょう。
ショウは口パクですけれど、みなさん若くて美しくって・・・羨ましい限りでした。
聖子ちゃん役の子が一番可愛かった。。

明日もう一日入院待機・・・観光のことなどあまり考えていなかったし、SRSのことで頭がいっぱいです。
入院準備やら、Dr.への質問事項の整理などしなくっちゃ。。
明日は近所へ買い物に行くだけにしました。

 

タイ 2004年08月25日 Chin Houseも2日目~ショッピング

Chin Houseも2日目になると慣れてきました。
昨日はバブルバスに浸ってごきげんだったのに、右足の踵をベッドの下端で切っちゃった。
どうもベッドのクロスを張り替えたときの金具や留め具がむき出しになっているようです。
フロントに電話してバンドエイドを頼んだけれど、・・・何故かハサミをもってきました。
英語は通じると思っていたのに。。
足の傷を見せ、ベッドの危険箇所を教えたら今度はドアボーイ(でっかいハンサムボーイ)が職人を連れて、アルコール、赤チン、ヨーチン、脱脂綿、バンドエイドを持って現れた。
とりあえずアルコールで消毒し、バンドエイドを貼りました。
職人はベッドの下を点検し、ドアボーイとなにやら話をして、彼らは出て行きました。
退室するときドアボーイは持ってきた応急セットをぜーんぶ持って帰ろうとするので、予備のバンドエイドを3枚確保しました。
宿泊客がホテルの設備で怪我をしたというのに、最初に応対した人、ドアボーイ、職人も、だあれも『ごめんなさい』と言わなかったのが印象的でしたね。
♀だと思って舐めてんのかしら? それともお国柄?だとすると低レベルサービスですこと。ねーっ!!!

で、今朝のお話。
赤のワンピは昨日汗かいちゃったのでランドリーに出すことにしました。
キュロットに赤いTシャツ、+フォリフォリのハートペンダントとおそろいのリングをしました。
アガタのクロスペンダントはTシャツにはドレッシーすぎて合わないわね。
朝食は昨日気になったオムレツを頼んでみました。
中のピーマンが少しきつかったけれど美味しかった。
ミルクも濃厚で美味しい。あとはいつものようにコーヒーとフルーツのつもりが、パンを2切れ食べちゃった。。
それから近所のセブンイレブンへ買い物に行ったけれど8時で既に暑い!
また通りは車の往来が激しく渡るのも一苦労。
買ってきた日本茶は甘茶?・・・お砂糖が入ってるみたい。。

ネットメールはフロント前にPCがあって、1分1バーツで使用できた。
フロントに言って、接続して貰い終わった後使用時間のチャージにサインするの。
試しにヤフージャパンにアクセスしてメールを送ってみたのだけれど・・・sent mail box に残っていない・・・ちゃんと送れたのか不明?

昼過ぎに買い物に連れて行って貰う車中、別のクライアントからと思しき電話が掛かってきた。
聞いてみるとヤンヒーで顎を整形したいけれど、ドクターからキレイな顔をしているので手術をしない方がいいですよ、と言われたらしい。
オーストラリア在住の日本人女性でチンハウスに滞在しているとか。
んむむ・・・日本では悪くなくても手術をしてしまう病院が多いけれど? 良心的かなと。

夕食はホテルの向かいにある日本食レストラン山根にいってみた。
盛り合わせを頼んだけれど、ネタがぐんにゃりしていて、気持ち悪い。
明日入院なのに食あたりしたりしたら大変だから握りは食べるのは止しました。

 

タイ 2004年08月26日 いよいよ手術

入院の日の装いにはキャミトップとシフォンのスカートにした。
ビーズのアクセをつけて・・うん、可愛いんじゃない?と自己満足。

ホテルを9時半にチェックアウトして、荷物を預けた。
テラちゃんの運転する車で一路ヤンヒーへ。
ヤンヒーの受付で、先ず体重と血圧を測定される。
それから、書類の確認・・・手術項目を一つずつ確認してサインする。
手違いで一項目抜けていたけれど、追加確認してサイン。
それから、きっと、『手術での事故に対しての責任回避書類?』と思しきものにサインさせられる・・・目を通す暇もない。。
とにかくサインサインサイン・・・の山。

待合室で待つことしばしでタムちゃんが現れた。
やっと日本語アテンダントの登場である。
流ちょうな日本語を喋るのだろうと思っていたけれど、それは期待はずれだった。
これでは日本語で微妙な表現をしたときにちゃんとDr.に伝わるか不安。。
タムちゃんは『なんで手術するの?』って聞いてきたけど、そんなん承知の上でアテンダントをしてるんちゃうん?って思った。
『この人ってGIDに偏見があるのかしら?』って思ったけど、小さい頃からの思いをざっとお話ししました。

Dr.の問診と言うことで診察室へ連れて行かれて。。
先ず、おちんちんのチェック。
タムちゃんも同席して見ているのですが、スカートを降ろしてパンツを脱いで。
8年間Hを飲んでいるので萎縮してるけれど大丈夫?って聞いたら、『OK, No problem』ですって。

顎の整形については、顎の先をほんのちょっと5mm 程の範囲でとがらせて欲しいと言ったのですけれど、インプラントするチップを見せてくれるでもないので、CGの画像を出してこの程度にして欲しいと伝えました。 『Oh CG?』って驚いてました。
のど仏除去の時に顎の下のファットを取れるか聞いたら、リフトアップの時にするということでお願いしました。

美容整形ですから、もっと細かい打ち合わせがあるものと思っていましたけれど手短な打ち合わせだけで、あとは病室へ連れて行かれた。。
SRSを受けるためのGID認定書やHIV陰性の証明書の提出も求められなかったし、???どうなってんの???って感じでしたね。
まぁ、事前にコピーを提出していますから、原紙の提出は不要だったのでしょう。

病室はWard8Aという病棟の看護婦詰め所に一番近い部屋、1801号室。
部屋に着くなり、看護婦さんが入ってきてシャワーを浴びて、メイクを落として入院着に着替えなさいってさ。

タムちゃんに貴重品(お金やパスポートの入ったバッグ)を預けて別れしなにタムちゃんが私をハグして『がんばってね』ってしたのは意外でした。
まずはベッドの周りに必需品を配置したいので、あたふたと手帖や電子辞書、電話、などをサイドテーブルに置いてシャワーを浴びました。
髪の毛は昨夜洗ったと言ったら洗わなくても良いのですって。

それから看護婦さんがやってきて、車いすに乗せられてレントゲン、心電図ととりに行きました。
その後は灌腸です。
後ろ45度くらいに傾斜した便座に座らされて、肛門に灌腸液の注入口を差し込まれました。
自動的に液が入ってきて、我慢できなくなったら排出することを繰り返します。
全部の液で腸内を洗浄し終わるのに随分時間がかかりました。2~30分でしょうか?
それから、あと30分ほど、そのままにして、腸内に残っている液を排出してって言われたのですが、一向に出てくる気配がないので、10分ほどで部屋に帰りました。

部屋に帰ってしばらくするとアリラットさんがやってきました。

アリラットさんは私たちの間では有名人なのですぐに判りました。
昨年末に来た○○りんのことはよく覚えていて、他にもM社の人が来たことや、その人のサイトがあるってことも教えてくれたの。(ホムペのURLは聞き忘れちゃった)
アリラットさんは入院患者全てのアテンドをしているそうで、今は8人だけど、先週は18人入院していたそうです。
とてもきれいなクイーンズイングリッシュを話すので『どこで習ったの?』って聞いたら、独学なのですって、驚き! しかも始めてまだ一年ですって!
よっぽど語学の才能があるのでしょうね。
今日は鼻と顎のインプラント、のど仏の除去後にSRSをするそうです。
顔とネックのリフトアップは火曜日の予定とか。。

その間に左手の甲に点滴用の針を入れられたのですけれど、わたしの血管が細いのでなかなか上手くゆかないの。 痛いし・・・一度目の場所は失敗で2度目でやっと点滴が入るようになりました。

ベッドに横たわっていたら・・・『むむっ!? 陣痛が・・・』点滴バッグを持っておトイレに行ったらお腹の中に灌腸液が残っていて、シャーって薄黄色い液がでました。
わたしは毎朝おトイレに三回行って前日の食事は全て出てしまうので、灌腸の時にも固形物は出てきませんでしたが、そのためか小腸のほうにまで灌腸液が回っていたようです。

三時頃、看護婦さんが入ってきたので何時頃手術するの?って聞くまもなくオペ待機室へと連れて行かれました。

だだっ広い部屋に沢山のベッドが並び・・・手術待ちの患者が多いことが想像されました。
待っている間に三回も陣痛に見舞われ、おトイレで灌腸液を放水しました。
随分沢山の灌腸液が腸内に残っていたものです。
4度目の陣痛が来そうだと思っていたら、遂にオペルームに連れて行かれて。。

腕に注射されて、手術台に固定されるのですが、のど仏を削るためなのか、肩の当たりにクッションを入れられて首を仰向けに随分のけぞらされたのでとてもしんどかった。。
またその姿勢で待たされた時間も長くて・・・知らない音楽が流れている中、看護婦達のキャラキャラしたお喋りが続いて・・・2時間ほど待ったでしょうか、5時頃やっと手術が始まりました。

顔面のオペの時、いつ麻酔をされたのか全く判りませんでしたが、鼻の時にチクッとしたのでその時に部分麻酔をされたのでしょう。
顎の骨が削られている感覚があり、『削るなんて言ってなかったけどなぁ?』って思っていると顎の上を手のひらでぎゅうぅっと押さえられている感じ。。、こんどはのど仏の軟骨がめりめりって剥がされている感覚がありました。

顔の手術が終わったのが7時ころでしょうか、そのあと、横を向かされて、脊椎に麻酔針を入れられました。
・・・・・・・・・・・・・・
気が付いたら麻酔医に呼びかけられていました。
『ディープブレス!とかなんとか、深呼吸をして』って言われて、深呼吸しようとするのですが、タンが喉に詰まっていて、しゃべりも出来ず、息苦しくって窒息するかと思ったら気づいてタンをとってくれました。
喉から呼吸器のチューブを抜かれて、『気分は悪くないか』聞かれましたが『なんともないです』って答えて・・・麻酔から覚めるときに悪寒がしたり吐いたりする人が多いみたい・・・
万事順調だそうです。
その後ICUへ連れて行かれました。
ICUからお部屋に帰ったのは10時か11時頃だったような。

その後一時間おきに検温と血圧チェックがあるのでうとうとしては目覚めることの繰り返しでした。

 

タイ 2004年8月27日 幸せをかみしめて

手術の夜が明けて。。
おチンチンのあったところには包帯やガーゼがこんもりと盛り上がってテープで太股に固定してある。まるでおちんちんが変身したみたいだ。
だけど、今はもうあれがないんだって判る・・・感覚的にそう感じるの。
ときどきちくっとした痛みが走る。
まるでおちんちんの先が痛むような錯覚を覚えるけれど・・・きっと陰核のあたりが痛むのでしょう。・・・先っぽを陰核などの形成に使うってことだし。。

朝メニュー、昼、晩ともにスープにジュース。
少し口にしてみたけれど、味がないし塩分もほとんど無い。
欲しくならない。
顔が腫れているくらいでなんの問題もない。
気分は悪くないというよりもすっごく晴れやかな気持ち。
あぁ、幸せってしみじみ思っちゃった。

看護婦さん達は入れ替わり立ち替わり様子を見に来ます。
朝、知らないDr.が問診?に来ました。
麻酔医もその後の様子を聞きに来ました。
午後には執刀医のグリチャー医師が様子を見に来ました。

看護婦の英語は片言なので、コミュニケートしづらい。
アリラットさんは5時、帰宅前に様子を見に来ました。
彼女は日本語も勉強するつもりですって。
やはり日本語をはなせるアテンダントも必要でしょう。

 

タイ 2004年08月28日 最悪の一日 ~残りのフェイスリフト手術

兎に角一時間おきに看護婦が容態チェックに来るので続けて眠る暇がない。
その都度、威勢良くドアをノックするので否応なしに目が覚める。
皆とても明るいけれど、国民性かしら? でもその代わり細かいところが抜けている。
サイドボードの位置などお構いなし。
チェックで動かしたらそのままで、元に戻してくれない。
私はベッドから離れられないのよ! 手が届かないところに置かれたら困るじゃん!
何度も何度も言わないと身に付かないみたいです。

午後、今日の夕方残りの手術をするって言いに来た。
えぇーっ? 火曜日とちゃうん?
顔とネックのリフティングに顎の下のファット除去。
一体どんな手順かも良く確認しないまま若返りたい一心で頼んだのですが術後どうなるのだろうと思った。

例によって5時頃からオペの開始。
口にマスクを当てられて腕に注射されたら・・・あっという間に意識は無くなった。。
手術中(だろうと思う)顔を剥がしてバラバラにして再組み立てしている夢を見ていた。
顔の上に空豆くらいの大きさの赤黒がかったオレンジ色をした楕円形の粒々を並べてその上に筋肉や筋をのっけて皮膚でくるんでいく・・・まるで解剖学のマネキンをみているみたいだった。

全身麻酔から目覚めたら寒くて腰がだるい。
そう言ったら、血圧が下がりすぎだと言う。聞いたら80~60なのだと。
血液型を調べるっていうので、輸血をしそうな雰囲気だ。
やばって思って、手術中に出血が多かったのか聞いたら、そうではないとのこと。
だったら、一時的なことだから水分を摂取すればもとに戻るはずだから、輸血はしないで欲しいと言った。
Dr.は回復をよくするためには輸血した方が良いって言う。
いや、輸血はしないで欲しいと私。
3度ほど押し問答をしていたら、血圧は回復したので輸血はしないで良いってさ。
ほらごらん、私の言ったとおりでしょ。

今回はお部屋に帰ってから酷かった。。
顔が腫れて目がふさがって目蓋が開かない。
目が見えない状態になって看護レベルの低さが目立ってきた。
動けない為、手の届く範囲に必需品を配置するのは常識だよね。
なのに、ここのナースは配置を移動させまくり、やりっ放し、おまけに目が見えないっていうのに、ナースコールをどこかに落としてる!!!
誰か部屋に入ってきたので頼んだけれど、英語が判らないようだ。
それならそれで英語の判るナースを連れてきてよ。
・・・さっきのはナースじゃなかったのかしら。。。

土曜日の夜だからなのか病棟全体が閑散としている気配だ。廊下を移動する足音さえ聞こえない。
声を出して呼んでみるけれどまったく応答なし。。
あぁーぁ、最悪っ!!!
必要なものは手も届かないところへ移動させられているし、おまけにナースコールもありゃしない。 もぉっサイテー!!!
SRSの時は一時間おきに容態確認に来たのに・・・今日に限ってなかなかこないのよね。

・・・長い夜だった。。
顔の腫れを冷やすのにクーリングジェルを布の袋に入れて患部を冷やすのですけれど、顔にちゃんと包帯であてがうことが出来るのは一人だけ、他のナースはしようともしない。
わたしは目も見えないのに・・・ちゃんとしてよって言いたくなる。
仕方ないから感で巻いてみる・・・うん、やっぱり私は器用だわ☆
って喜んでいる場合じゃないよね。。

アテンダントも知らない間に手術されちゃうんだから、アテンダントも役に立たないわよねー。
事情を説明して貰おうにもアリラットさん以外は詳細をしらないみたいだし。
どうもDr.がスケジュールを決めて、アリラットさんに伝えて、それから患者に説明するという図式のようだ。

こんな状態でわたしが英語を話せなかったらパニクルかもっておもった。
前にそう言う人がいたみたいだけど、悪条件がかさなったのでしょうね。

 

タイ 2004年08月29日 陽気なナース

いつもの朝。
体のクリーニング。
わたしのお乳を触る陽気な子。

お髭が伸びて恥ずかしい。
帰ったらお髭の脱毛処理をしなくっちや。
私の場合はGIDを隠し続けてきたから・・
これが最後回しになっちゃったのよねー。。

おしっこの練習・・・といっても、カテーテルからの排尿管を輪ゴムで止めて、尿意を催したら管を解放して放尿するの。
あぁ、出てるって管の中をおしっこが移動していく・・・終わりになると膀胱に挿入されているカテーテルの先端に膀胱膜が当たって、痛みが走る・・・へなってなっちゃう。

右のお尻がかぶれて痒い! 汗疹? 床ずれ?
夜うちの人にtelした。
今日で丸4日絶食。
点滴のみで生きているけど、痩せたようでもない・・・点滴って偉大だなぁって思った。

あぁー、背中も痒い! 化繊のシーツなんて最低!
(あとでこれはプープーシート=ようするにおむつがわりだと判った)

今日の入院患者は私一人ですって。。
どおりで雰囲気が閑散としてると思った。

 

タイ 2004年08月30日 点滴が外れる

コンセントが不足しているようで、電動ベッドの電源か携帯の電源かになっちゃうみたい。
ペインフリーシステムを動かして貰って2日目くらいから幻覚のようなものを見始めた。
ペインフリーシステムに使用している薬物の副作用?
勝手な想像が次々に湧いてきて病室も別のものになる。
ただ、見えるものに触ろうとすると掴めない・・・手は動かしているのだが。。

グリチャー医師が来て明日顔の頭巾をオープンする由。
だけど、まだ立ったりしては駄目・・・木曜以降だって。。

・・・ナースはやっぱりレベルが低い。
プープー(おならと一緒に液体が漏れ出る)でお尻が汚れていると思うのだけど、清拭してくれない。・・・おむつかぶれになっちゃったよ。

クーリングジェルの交換の時にバッグを床に落としても新しいものに交換しようともしない。
そのまま患部にあてがう。
日本ならどうだろう・・・土足の床に落としたら普通交換するだろう。
まぁ抗生物質漬けの身でしょうから、感染することは無いと思うけれど・・・でも患者としては不潔に思う。・・・野戦病院じゃあるまいしねー。

口ひげも伸びてくるし・・サイテー、汚い。。
身動きできないとは、こういうことなのよね。
看護婦が一人できてるの?って聞くから、そうよって答えたら驚いてた。
普通、身動きできない患者の場合は付き添いがいるのでしょう。
だってさぁ、食事にショウガ湯のもとみたいなのが付いてくるけどお湯が汲めないと作れない。
看護婦が作ってくれるわけでもないしね。
ここの看護体制はどうなのか、もっと良く確認しておくべきだった。
けど、日本語アテンダントはなんの為なんや!
空港と病院への送迎と入院手続きのみしかしないのならメチャ高い!

朝と夕方とアリラットさんが様子を見に来るけど、せめて他の看護婦も彼女くらい話せると良いのになぁ。。年末に声のピッチ上げの手術をしたいと思ってるけれど、筆談しなくちゃならないし・・2週間も声が出せないとなると・・・ちょっと大変なことになりそう。

8時49分PM・・・点滴もPain Free Systemも全て外れた。
手は自由になったけれどドレンはまだ繋がったままだからベッドからでられない。
ブーケットはSRS後翌日から普通食、2日目くらいから立って歩いて、自力でおトイレもうんちも出来るみたいだし、病院によって(執刀医によって)ぜんぜん違うものだと思った。
動けるようになるのは木曜日以降・・・8日間も寝たきりだと体力がおとろえているだろうなぁ。。たてるかしら?

シャワールームはガラリを閉じられないので外とツーツーなの。
雷の音が五月蠅い! いえ、それ以上に車の騒音が夜中五月蠅い。

 

タイ 2004年08月31日 顔の包帯を外す

2:00am うとうとして目が覚めた。
クーリングジェルの交換をして貰った。
眠気が襲ってくるけれど、眠るのが恐い。。
そのままあの世へ逝ってしまいそうな感覚に落ち込んじゃう。
ペインフリーシステムの薬物の副作用なのかしら?
強い睡眠薬を飲んでラリってるみたい。

朝10時に顔の包帯を外すという・・・頭のドレンも。
あとは、水飲め、体を動かせ(上半身だけ)、でも顔は動かさずに冷やせ。。
なんて難しい指示でしょうね・・・やっぱり術後のケアを知っていないと同時にする手術の組み合わせがうまくいきませんね。

だけど痒い、itchi イッチィ、カユイー!!!
帰るまでには治るかしら? 初めてなった床ずれ。 たまんないわ!!!

顔の包帯を取った。ドレンパイプを抜いて、顔の抜糸・・・これが痛かった。
両頬一本ずつ? 見えないので想像です。
ピリピリッ、「ぎゃっ」って悲鳴を2度あげちゃったわん。
その後に、ワセリンとヨードグリセリンを混ぜたような軟膏を塗ったくられた。

左耳の穴にごってり軟膏を詰めるんだから、穴が塞がっちゃったじゃない・・・私が自分で取り除いてあげたのよ。
アリラットさんが様子を見に来ていたので後で少しお話しできた。

枕もビニールカバーの上に薄い布のカバーをしているので、汗をかくと吸い取ってくれないのでべたついて痒くなる。
バスタオルを一枚敷きたい!

11時頃テラちゃんが顔を見せた。
土曜日のオペの時のことなど、ナースに電話して聞いたそうだけど、それなら様子をのぞきに来たらどうなのよ、ねぇっ!
冷蔵庫の水を一本飲んで、仕事しに消えました。

2時頃アリラットさんが来たとき坂田社長より電話がはいった。
土曜日のこととか、色々不満を言いました。
お陰でアリラットちゃん、どこかへ行っちゃった。
4時頃急に着替えが???
坂田さんがいってくれた??バスタオルもある、わぁーい♪!♪

5時ころDr.グリチャーとアリラットちゃんが連れ持って回診?
手術跡を遠慮なしにぐりぐり触るの痛いこと!! Dr.にとっては当たり前? そんなものかしらね。
ぐりぐりっ OK、OK アウチの繰り返し・・・風のように去っていった。

今日シャンプーしてくれるはずだったけど。。
5時20分頃になって『ナースコールした?』って言いながらナースが来た。
『シャンプーは明日でいいか? 晩にすると寒いから』だってさ、忘れてたんでしょ!ま、良いか。。

また同じ子が来た。 いつもちょっと拗ねてる風情だけど根は明るそう。
今日は調子が悪いんだと。 ボーイフレンドも居ないんだって。
いつ来ても私が眠ってるのでおもしろくないって文句?をつけられちゃった。
それから、私に弟はいるか? 結婚してるか?と聞いていた・・・んむむ?