テーマ:妊娠
2007-11-05 12:05:08

入院中

無事に次女望みを出産し、


アクアは5日間ほどの入院生活を送ることとなった


当たり前だが、周りは出産を終え



喜びに満ちた母親たちが


生まれたばかりの愛しいわが子との時間を慈しんでいる。







アクアもその中の一人のはずである。


しかし、穏やかに日々をすごせるはずもなかった。


外界としっかり隔離された病棟であっても


周りを囲む環境は容赦なく進入してくるものである。


アクアを守ってくれるはずの防波堤が


あまりにも不完全だったのだから


仕方ないといえば、仕方ないのかもしれない。





トライアングル支店の事務員さんは


アクアの出産直前に入社したばかりで


何かを任せられるほど期待を寄せることは出来なかった。


頼るべき夫にも、まだ安心して経理を預けるわけには行かない。


ただでさえ、ぎりぎりの経費をいくつか滞らせたまま捻出しているような


特殊な経理状況だったのでなおさらである。





それに加え、長女杏里は


ロタウィルスに感染し、預け先の姉の家で


毎日嘔吐と下痢を繰り返していたのだ。




そんな状況だったのだから、穏やかなはずの病室の中でも


望みが寝ている時間は外の世界のことで頭がいっぱいだった。




その状況が


「早く、一日でも早く退院しなきゃ…」



そう、アクアを駆り立てていたのだ。





夫は二日に一度は病院に顔を出してくれた


仕事からみの報告もあったのだが、次女の顔を見るのも嬉しかったのだろう。


頼りないはずの夫なのだが、


それでも顔を見るだけでほっとした。



夫は間違いなくこの特殊な環境を乗り越えている


たった一人の同士だったのだ。



その夫が笑顔を見せてくれるだけで


なんとなく安心してもいいような気持ちになれた。






喫茶店のママは一度お見舞いに来てくれた。


子供好きのママはこのお見舞いを楽しみにしていたようで


割と遠い病院だったのにもかかわらず夫に運転手を頼み


いつもの派手な服装に香水をつけ


大きな声で病棟に現れた。




夫が来ると聞いて姉を気を利かせ


まだ、体調の悪い杏里を連れてきてくれた。


幼い子供の気持ちを考えてのことだったと思う。



姉はママを一目見てこういった。




「あの人が噂のママ?あの人私嫌いやわ。」




姉は昔から人を見る眼があった。


人間に対する洞察力があったのだろう。




それでも、ママは世話になっている人である。


アクアは声をにごらせるしかなかった。




この時、アクアはまだママの本質をまだまだ見抜いてはいなかったのだ。








テーマ:ブログ
2007-11-03 09:39:56

お久しぶりです

こんにちは、アクアです


ブログを報知してから半年以上が経過しました。


それなりに、いろんなことがありました。


心のどこかでは、


「ブログを書こう、最後まで書ききろう。」


そう思いながら


どうしても、過去と向かい合う勇気のないまま


目を伏せ、現在を必死で生きてきました。




皆さんにご心配をかけて申し訳ありませんでしたが


それは、結果としてよかったように思います。


この半年の間に、目標としていたことを


ひとつやり遂げることも出来ました。



それでも、やはりブログ復帰をする気にはなれなかった。


それはやはり、過去が重すぎたからでしょうね。


それでも、今日このブログを更新したには


それなりのきっかけがありました。






それは、昨夜のこと。


夫たけしとの会話の中で驚くべき事実を知ってしまったからだった。







「アクア、俺この話したっけ?」


「何?」


「松本引越しセンターの社長の話」


「何それ??」


「あっこの社長自殺したやんか。」


「そうやったん?知らんかった。」





この社長の自殺は大きくニュースでも取り上げられていた。


松本引越しセンターの社長は


四条畷の本社で首をつって自殺をしたのである。


今年、9月7日の出来事である。


その原因として業績の不振や


父親である会長が会社に裏書をさせ


個人で大量の手形を振り出していたことなどが挙げられていた。




実際アクアはこの事件を知らなかったし


知っていたとしても、特別関心を持つことはなかっただろう。


悲しいかな、このご時勢


経営者の自殺はそう珍しい話ではないし


松本引越し栓センターの社長とは全く


面識もなければ、利害関係もないのだから…



もちろんそれは夫にとってもおなじである、


しかし、夫がこの話題を、


こんなに時間がたってからもなお取り上げるには


それなりの理由があったのだ。





「あの社長、ミナミでは有名やってんで。」





ミナミ、その名を聞いてぞっとした。


ミナミと聞いてアクアが真っ先に想像するのが


あの、恐ろしい【バカラ】だからである。





「ミナミって、もしかして…」


「そう、かなりバカラにかよってってん。」


「じゃあ、それが原因?」


「ミナミでは、そうちゃうかって言われてる


 5億程借金してたらしいで。


 まあ、創業社長の息子やからそのぐらいの金はでるわなぁ。」



この借金とはもちろんバカラ金融をはじめとする


裏の金融関係であろう。




「で、会長が、手形を大量に振り出してたやん?


 あれも多分追い込みかかってたからちゃうかって。」



「嘘ぉ…あんな大手でも5億の借金で死んじゃうの?」



「まあ、大手やし、給料も月給制やろうし、自由になる金も


 そんなになかったんちゃうか?」



「それでも、裏金くらいあったやろうに。」



「まあ、その辺はわからんけどな、


 業績もなんやかんや言われてたから


 やけになってたかも知れんな。」



「そう考えたら、バカラで2億やられたあんたはすごいな。」


「そうやろ?俺まだ生きてるもんな(笑)」





そう、夫は生きている。


アクアも、娘たちも生きている。


今は笑って話しているけれど


私たちだって同じ道を通っていたかもしれない。


そう考えると、


今の幸せがとても尊く思えた。




今私たちがここで生きていけるのは


間違いなく、助けてくれた多くの人のおかげである。


素直にそう思える。


しかしその反面、多くの人間に裏切られたことも事実だ。





あのミナミという町では


多くの人間が歓喜の声を上げ


その反面落胆の息を漏らしている。


そのなかで、多くの人が


人生を悔し涙の中で終え


最後にあのネオン街を思っただろう。




しかし、あの場所を機に成功した人の話は


いまだかつて聞いたことがない





それが、ミナミでありバカラであり


ギャンブルなのだ。





ギャンブル依存症、



それは人の人生を破壊する爆弾である。


そのなかで、アクアは、アクアたち家族は今


なんとか立ち直ろうと前を向いている。


その奇跡を書き記すことはやはり大切なことではないだろうか?


アクアはそうおもったのだ。 









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