参院予算委員会は8日、菅直人副総理・財務相ら関係閣僚が出席して一般質疑を行った。菅氏は、民主党が衆院選マニフェスト(政権公約)で明記した平成23年度からの「子ども手当」満額支給について「最大限努力する」を連発し、実現を確約しなかった。満額支給には新たに約4兆円の財源が必要とされるが、財源のメドは立っていないことが大きい。

 菅氏は、自民党の古川俊治氏に満額支給実現の見通しを問われ、「いま審議をお願いしているのは22年度予算案であり、23年度予算案ではない」などと言い逃れに終始。「約束を『守る』『守らない』というのは、かつての私の質問に対する首相の答弁が思いだされて仕方ない」と自嘲(じちょう)気味に語った。

 この「首相」とは小泉純一郎元首相。菅氏は民主党代表当時の平成15年1月の衆院予算委員会で、国債発行30兆円枠の公約実現をめぐり、小泉首相(当時)を追及。小泉氏から「この程度の約束を守れなかったことは大したことではない」という答弁を引き出し、激しい批判を浴びせたことを念頭に置いたようだ。

【関連記事】
マクロ視点で公約見直せ 財務相の消費税発言は本気か
冷めた後の2人はどこへ
事業仕分け第2弾、行刷相が“予防線”張る
“参院民主の乱” 「公共事業止めるな」 子ども手当「評判悪い」
できる?できない?子ども手当満額支給 首相「国債発行してまで…」
黒船か? 電子書籍の衝撃 揺れる出版界

<自民党>中期計画に沿って予算編成 財政健全化法案を発表(毎日新聞)
<前原国交相>「政治とカネが一番大きい」 支持率低下原因(毎日新聞)
「非核三原則」佐藤元首相が後悔…公開メモ(読売新聞)
「人間関係イライラ」患者の肋骨折る 看護師逮捕(産経新聞)
<開国博>旅行会社が主催者提訴 過払い入場料の返還求める(毎日新聞)