幼稚園から帰って、息子のまとう空気感が、おかしい。
キツい目つきで、ピリピリしたオーラを出している。
幼稚園で何かあったか、体調が悪いか、その両方か。
息子にゆっくり聞いてみる。
言葉の遅い息子が答えやすいよう、質問を変えながら、幼稚園で何があったか聞き出そうと試みる。
息子はずっと黙っていた。
と思ったら、突然叫ぶ。
「ぼくは、バカじゃ、ない!!」
!
「そうだよ、もちろん、バカじゃないよ。
誰かに言われたの?」
優しく聞くと、息子の力がふーっと抜けた。
うつむいたまま、息子がポツリと言う。
「ぼく、あたま、わるいから・・・。」
!
「誰がそんなこと言ったの!頭悪くないよ!(息子)は、頭いいよ!」
誰に言われたのか何度か聞いてみるも、
その都度、「ママ、きかないで」と。
「答えたくないの?」
「うん」
息子を抱っこしながら、息子に分かる言葉で、懇々と言い聞かせる。
「(息子)は、くもんも、幼稚園の塾も、よくできているよ。
とっても頭いいよ。
幼稚園で、先生のお話もちゃんと聞けてるし。
それに、ママの自慢の子なんだから、頭いいに決まってるじゃない。
バカとか、頭悪いとか、そういうのは、言っちゃいけない言葉だよ。
そんなことを言う人がいたら、ママがやっつけに行くからね。
ママは、(息子)の味方だよ。
ママは、(息子)が頭いいことを、ちゃんと分かってるからね。」
無言でつつーと涙を流す息子。
結局何があったのか、分からなかった。
でもこれは、通る道だろうな。
もっと早くから予測して、対応を考えておけばよかった。
息子は言葉が遅いし、精神的にも幼い。
理解するのもゆっくりだし、分からないと、聞き返せたら良い方で、スルーしてしまうこともけっこうある。
「おまえ、こんなことも知らないの?頭悪いな」と、言われる要素が多分にある。
息子はそのまま泣きながらお昼寝してしまった。
お昼寝中、何度もうなされて、うわぁー!と泣く息子。
あやしながら、私はとても無力に感じた。
切ないなぁ・・・。
夜、夫が帰宅。
ことの顛末を私が話すと・・・、
夫は、とても穏やかな調子で息子に話を始めた。
「そっか~、そんなことがあったんだねぇ。
息子にそんなことを言った子が誰だかわからないけど。
その子は、もしかしたら、おうちで”バカだ”と言われているのかもしれないね。
そうだとしたら、とてもかわいそうだね。
今度、バカとか、頭悪い、とか言う子がいたら、こういうふうに言いなさい。
”ぼくはバカじゃないし、○○くんも、バカじゃないよ”。
もう一回説明するよ。
~~・・・。」
夫は感情的になることなく、
犯人探しをするでもなく、
噛んで含めるように、
何度も、
息子に分かる言葉で諭していた。
そっか、そういう視点があったんだね。
すごいな、夫。
ありがとう。
涙の数だけ強くなれ!私&息子!
(*`・ω・´)
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