昨日の続き・・・
子どもが出会う犯罪と暴力 防犯対策の幻想/著者 森田ゆり (生活人新書)より


◆13歳未満の子どもが路上で殺害される事件(未遂を含む)は、

  
平成元年以降、

   1年に平均すると、5~6件。



◆13歳未満の子どもの殺人被害者の認知件数のうち、


平成元年以降の平均、

     69.6%が・・・・


 加害者が被害者の家族なんだそうです。



◆それに、

15歳以下の交通事故死者数ですが、

 
   平成元年では、623件、

   平成17年では、182件。


昭和40年前後は、約2000件はあったそうです。


            (平成18年警察庁発表)



こういう数字を見てもわかるように、

子どもが不審者に襲われて殺されるより、

交通事故や、身近な大人による虐待で殺される方が、

はるかに高いということです。



この現実をしっかり受け止めたいと思いました。



不審者対策のパトロールによって、

「子どもを守る」ということが、

不審者を生み出すことになる場合もあるんです。


これは、著書にも書かれていましたが、

私自身も思ってたことのひとつです。


不安ばかりがあるので、

見かけない人を見たり、挙動不振に見えたりすると、

‘不審者’と決めつけてしまうような傾向になるんです。


実際、不審者情報が流れてくる内容も、

近所では知ってる人が不審者になっている場合が多いです。

子どもに「あめ玉あげようか」と声をかけたり‥


あとで聞くと、

「あれはあそこのおじいちゃんのことや。みんな知ってるよ。」

ってね。。。



地域によっては、

今の子どもたちは近所付き合いも少ないだろうから、

不安が不安を生んで、こういうことにもなるんでしょうね。



子どもたちの登下校の際も、

見守られているのか、監視されているのか、

わからなくなってきています。


誰かに頼まれて断れない人が、

イヤイヤ見守りしていたら、


「子どもたちはあいさつもしない!けしからん!」と怒ってきたり、


「ちゃんと並んで歩きなさい!」と命令してきたりするんですよ。

「感謝の気持ちがない!」とかね。。。


こうなったら、こんなこと辞めた方がいいと思います。



そこで、アップルくんに聞いてみました。


「今のこんな世の中(不審者対策)ってどう思う?」って・・・


そしたら、的をついた答えが返ってきました。



 「大人がやらなあかんと思って、
  
  やってることやと思うけど‥」って。。。



そうなんです!

私も含めてですが、

大人が勝手にやってるだけなんですよね。


私は、私が心配だから毎日送迎しているんです。


子どもから頼まれたわけではないです。


子どもたちが

「ぼくら、子どもだけで歩くの怖いから、付いてきてほしいねん。」

と、大人に求めてきたら、

感謝の気持ちも生まれるでしょうが、


大人の都合で勝手にやってることなのに、

感謝の気持ちなんかないですよね。



一旦、学校から帰ってくると、

不審者対策なんてしてない親も多いです。


実際に、こんなことがあったそうです。


雨が降ってきたので、

子どもが「迎えに来てほしい」と親に頼んでも、

「1人で行ったのだから1人で帰って来なさい。」

と、言われてる子どもがいるんです。


そのお母さんも急に言われて出れないのもわかりますが、

‘子どもを思う’言い方ってありますよね。


こんなふうに言われたら、

子どもは、何を信じていいか‥わからなくなりませんか?



やはり、一番近い家族の人が、

子どもを傷つけないようにすることを学習した方が、

子どもを守るのためには、効果があることだと思いました。


   
     ~つづく~