手当たり次第の読書日記

新旧は全くお構いなく、読んだ本・好きな本について書いていきます。ジャンルはミステリに相当偏りつつ、児童文学やマンガ、司馬遼太郎なども混ざるでしょう。
新選組と北海道日本ハムファイターズとコンサドーレ札幌のファンブログでは断じてありません(笑)。


テーマ:
キャラクターメーカー―6つの理論とワークショップで学ぶ「つくり方」 (アスキー新書 62)/大塚 英志
¥780
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序文によれば、この本は、こういう本です。


 本書は、「キャラクターづくり」のマニュアルです。


 ワークショップごとに「作例」として収録したキャラクターは、ぼくがカリキュラムをつくった上で教えている、神戸芸術工科大学先端芸術学部メディア表現学科の一年生の作品です。本書はぼくのいくつかの授業のうち、数時間分をまとめたものです。


ここでいう「キャラクター」とは、マンガやアニメやライトノベルやゲームのそれですが、となると、この本はマンガや小説を「つくる」側のためのものだということになりますね。「読む」側のためのものではない。

しかし私はもちろん今更、マンガ原作者やゲームクリエイターを目指そうなどとしている訳ではありません。ひたすら読むだけ、享受するだけの人間です。

なのにこんな本を読んでどうするんだ、と言われそうですが。

序文での定義を、ああそうですかと文字通りにだけ受け取る訳にはいきませんよ。何たって大塚英志ですから。そもそも、本当にただ単に「マニュアル」としてのみ作られた本なのだったら、新書形式にする必要はなかった筈です。

クリエイターの卵ではない、ただの「読者」をも、明らかにこの本は想定しています。同じ著者の『キャラクター小説の作り方』がそうであるように、「物語論」「創作論」としても読めるんですよ。

いや、として「も」、じゃないな。

むしろそちらの方こそが、実はこの本のメインの目的ですね。

ではどうして、わざわざこんな形式の本で読ませようとするのだろうか、ということですが。

あとがきで著者はこう述べています。


 ぼくはこれからしばらく各所でぼくの授業を本書のようにマニュアル式の教科書に落とし込む作業を学校で教えることと併行してやっていくつもりでいる。それは徹底して実用性や応用性を追求した教科書という形式を介してこそ、ぼくがこれまでやってきた「批評」や「評論」では伝えられないことが伝えられると実感しているからに他ならない。それがぼくが、「批評家」の仕事をクローズし「先生」になった理由の一つである。


一般読者に伝えたいというより先に、まず同業者を言い負かすために書かれていることもままありそうな「批評」や「評論」。

大塚さんは、きっとそれに嫌気がさしたのではないかと勝手に推測致します。「論壇」に見切りをつけちゃったんですね。

舌鋒鋭くそれでいて温かい大塚論文を読めなくなるのはちょっと寂しい気もしますが……一切の無駄を削ぎ落とした教科書形式創作論、続きを期待しています!

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