手当たり次第の読書日記

新旧は全くお構いなく、読んだ本・好きな本について書いていきます。ジャンルはミステリに相当偏りつつ、児童文学やマンガ、司馬遼太郎なども混ざるでしょう。
新選組と北海道日本ハムファイターズとコンサドーレ札幌のファンブログでは断じてありません(笑)。


テーマ:
半村 良, 北村 薫, 宮部 みゆき
名短篇、ここにあり (ちくま文庫 き 24-1)

書店で平積みになっているのを見かけるなり、中身も確かめずに買いました。
だって、「北村薫 宮部みゆき 編」のアンソロジーです。でもって帯のコピーが「意外な作家の意外な逸品」です。内容は保証されたも同然。
「意外な作家」の顔ぶれはこうです。
半村良・黒井千次・小松左京・城山三郎・吉村昭・吉行淳之介・山口瞳・多岐川恭・戸板康二・松本清張・井上靖・円地文子。
北村さんの守備範囲が異常に(笑)広いのはもう判ってますが、それでもやはり、ミステリ作家2名が編者だということを考えるとかなりユニークな人選ですよね。新しい作家、新しい作品はひとつもありませんし。
ところが、読んでみると驚きます。どれもこれも、瑞々しくて新鮮な作品ばかり!
一番びっくりしたのが、吉村昭「少女架刑」でした。
私が読んだことのある吉村作品といえば、『天狗争乱』『暁の旅人』『彰義隊』……どれも幕末ものばかりです。そして、どれもあんまり、いや、全然面白いと思えなかったのでした(汗)。
面白くない、どころじゃない。下手で退屈な文章だと思いました。全然「小説」になってない。色々いっぱい受賞もしてて、凄く世評の高い人だけど一体何で?などと、失礼極まりない感想しか持てずにいたのです。
そんな先入観しかないまま「少女架刑」を読んで驚愕。これが吉村昭!? ほんとに同じ人!?(←失礼の上塗り)
100%、「小説」です。
解説対談で北村さんが、乙一「夏と花火と私の死体」を引き合いに出してますが、つまりそういう作品なんですよ。死体の一人称!


これ、とても若い人の感性に訴えかけると思います。自分が死んだら世界はどうなるのかという、いわゆる「セカイ系」を、そのロマンティックな幻想を、バッサリ斬り捨てる形で一撃するところがありますし。


これは宮部さんの評です。
内容についてはこれ以上ばらしません。初読の喜びをそぐことになってしまうと思うので。全ての活字中毒者に強力お薦めです!
松本清張「誤訳」も見事でした。短編というより掌編といったほうがいいくらいの短さですが、物語の中身は決して小さくはありません。読んだ、という確かな手ごたえを与えてくれる作品です。重厚な社会派ミステリの印象が強い清張先生ですが、結末の鮮やかさは、たとえば泡坂妻夫などのようでした。

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