手当たり次第の読書日記

新旧は全くお構いなく、読んだ本・好きな本について書いていきます。ジャンルはミステリに相当偏りつつ、児童文学やマンガ、司馬遼太郎なども混ざるでしょう。
新選組と北海道日本ハムファイターズとコンサドーレ札幌のファンブログでは断じてありません(笑)。


テーマ:
戸板 康二, 日下 三蔵
劇場の迷子 (創元推理文庫―中村雅楽探偵全集 (Mと2-4))
そういえばこの本がほったらかしでした。もう書いたとばかり思ってた(汗)。
このところ大型書店に行けてないので未確認なのですが、もう最終巻の『松風の記憶』も出てますよね、きっと。老優中村雅楽、めでたく現代に蘇った訳です。創元推理文庫の息の長いラインナップになることを祈念してますよ。
さて、この巻に入っているのは、短編集『劇場の迷子』『家元の女弟子』収録作品。どちらも持っている本なので、買いはしたものの改めて読み直すこともないかな……と思っていたのですが、何と、単行本未収録作品があったんですね。しかも3つも!
「元天才少女」は、雅楽の弟子だった男が女性占い師と組んで怪しい商売を始めたのを、雅楽が釘をさすという話。これぞ雅楽もの、という展開ですね。29年前の「小説推理」誌掲載作品とのことですが、どうして本に入らないままだったのかなあ。
「留め男」は、これもシリーズの中で時々ある、雅楽の昔話。ただ、竹野記者が雅楽から聞いた話を三人称の小説仕立てで、というこれまでのパターンとは違って、雅楽の一人称形式になってます。「小説宝石」誌1991年新春特別号掲載。
そして、雅楽が20年前に破門した弟子と和解する、「むかしの弟子」。「小説宝石」誌1991年6月号掲載です。発表の順序からいえば、これが雅楽シリーズ最終作ということになる訳なのですが。
今回の短編集の最後に置かれたのは、掌編連作「演劇史異聞」。小説なのにどういう訳か、エッセイ集『六段の子守唄』に収録されていたという作品です。
この本は持っていなかったので、当然、「演劇史異聞」も未読でした。退職後の竹野記者が雅楽を訪ねて推理ばなしを聞く、というものなのですが、何を推理するのかといえば、明治時代に刊行された本『近世日本演劇史』に出てくる事件について。
『時の娘』ばりの歴史ミステリ、歌舞伎バージョンです。雅楽シリーズ初期を代表する「團十郎切腹事件」と同じパターンでもありますし、ラストは第1作「車引殺人事件」を思い出させる形。明らかに、作者が意識してそうしているのだと思われます。
初出は「留め男」「むかしの弟子」の前年ですが、書きっぷりを見れば、確かにこの「演劇史異聞」が、雅楽シリーズをしめくくる1編ですね。
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