手当たり次第の読書日記

新旧は全くお構いなく、読んだ本・好きな本について書いていきます。ジャンルはミステリに相当偏りつつ、児童文学やマンガ、司馬遼太郎なども混ざるでしょう。
新選組と北海道日本ハムファイターズとコンサドーレ札幌のファンブログでは断じてありません(笑)。


テーマ:
レイ・ブラッドベリ, 小笠原 豊樹
とうに夜半を過ぎて

『たんぽぽのお酒』を思い出して『さよなら僕の夏』を読んで、すっかりブラッドベリづいているところで、まあタイミングよくというべきか、ハロウィーンですね。
最初に読んだブラッドベリ作品が『ハロウィーンがやってきた』でした。短編でもハロウィーンに材を採ったものがたくさんあります。
どれにしようか迷いましたが、この「十月のゲーム」で。
厳密にいうとこの短編は、ハロウィーンそのものを描いた小説、ではないんですけれどもね。
心の通い合わない夫婦。夫が離婚しようとしないのは、妻子を愛しているからではなく、離婚すれば妻が喜ぶだけだから。憎んでいる妻を殺そうとしないのは、長い時間をかけて苦しめてやりたいから。そんな絶望的なまでに冷え切った仲の夫婦を描いているんです。
時はハロウィーン。妻は、8歳になる愛娘の友達とその親達を大勢招いて、パーティーをしようとしています。
子供を欲しがらない妻を、無理やり妊娠させた夫。しかし息子が欲しかった彼の希望に反して、生まれたのは女の子。それも彼には全く似ていない、母親に瓜二つの娘。
自分が愛せない妻子、自分を愛していない妻子と過ごす冬を思い、夫は暗澹たる思いでこのハロウィーンの日を迎えています。このままでは耐え切れない、しかしどうすればいいのか。


 離婚が妻にわずかでも喜びを与えると分っている限りは、意地でも、死ぬまでこの結婚生活を続けてやる。そう、ルイーズを傷つけなければ。何か方法を考えろ。例えば合法的にマリオンを妻の手から奪う、とか。そう、それだ。それが何よりもルイーズを傷つけるだろう。マリオンを奪うこと。
「いらっしゃい、みなさん!」男は晴れ晴れとした顔で階段を下りて行った。


子供を遊ばせるのが上手な、良く出来た夫として、彼はにこやかにパーティーを仕切ります。子供達と大人達、全員を真っ暗な地下室に招じ入れ、始まった「ゲーム」は……。
ホラーでもあり、サスペンスでもあり、ミステリでもある作品です。最後の1行の怖さは、見事過ぎますよ!

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