手当たり次第の読書日記

新旧は全くお構いなく、読んだ本・好きな本について書いていきます。ジャンルはミステリに相当偏りつつ、児童文学やマンガ、司馬遼太郎なども混ざるでしょう。
新選組と北海道日本ハムファイターズとコンサドーレ札幌のファンブログでは断じてありません(笑)。


テーマ:

この前読んで、めっぽう面白かった『新選組二千二百四十五日』。その著者伊東成郎さんの新刊です。どういう訳だかアマゾンでヒットしなかったので明記しておきますと、新人物往来社刊。ハードカバー本体価格2,800円なり。
書名よりもまず先に、帯の文句が目に飛び込んできました。


 昭和2年4月30日、板橋の新選組近藤勇の墓参りをしたのち縊死した老人(85歳)がいた。(東京朝日新聞、昭和2年5月1日)


えーーーーっ、何この話! 凄く気になる!!
という訳で即購入、即一気読み。『~二千二百四十五日』同様、実に面白かったんですけれども。
……えーっとお、この帯の文句に関しては、週刊誌の見出しと実際の記事内容くらいに差があるというか、誇大宣伝のそしりを免れないような気がするんですが(汗)。
このおじいさん、確かに自殺を図ってはいるものの、家人に発見され未遂に終わってます。それを「縊死した」と言い切っちゃまずいのでは(そりゃ、当時の新聞記事の見出しは「縊死」になってるんですけども。いい加減だなあ80年前の新聞記者!)
で、天保14年に生まれ明治維新を25歳で迎えたこの人が、老境を迎え孤独に耐えかねて自殺をしようとした時、その前に何でわざわざ新選組慰霊墓に参ったのかということは実は判らずじまい。新選組の隊士だったという訳でもなさそうなんです。その後の消息も結局不明。うーん、尻切れトンボですねえ。
というような経緯なので、実は本文の中できちんと章が立てられている訳ではなく、「あとがき」でさらりと紹介されているだけのエピソードだったのでした。こらーっ新人物往来社の編集者さん! まんまと乗せられてしまいましたよ(笑)。
書名でも判る通り、新選組に関する種々雑多なエピソード、こぼれ話めいたものを順不同で並べたといったようなつくりになっています。近藤勇狙撃事件が、当時どんな風に伝えられていたかとか、谷三十郎の若い頃の話とか。
「新選組を斬った話」という章は、錬兵館の渡辺昇と近藤勇の交友の話です。明治41年、武道の専門誌「武徳誌」という雑誌に、渡辺昇の幕末の体験談が3回に渡って連載されました。彼はそこで新選組の隊士と斬り合った時の思い出などを語っているんですが、近藤さんについてのこんな話が出てくるんですね。
維新後、旧知の対馬人・多田壮蔵という人から渡辺が聞いたという話。幕末期のある時、とある嫌疑を受けて身柄を拘束された多田(要するに勤皇攘夷活動をやってて睨まれたんでしょうね)、障子越しに聞こえてくる会話に注意を引かれます。幕府の高位の役人とおぼしき人物が、大村藩の渡辺を討ってしまえ、と言っている。返事をしたのは、近藤勇だ──。


大村の渡辺ならば、決して普通の浮浪人では無い。立派の藩士であるから、果して罪があるならば、公然、幕府の命を以て捕縛するが宜しからう。それにしても、渡辺に何んな罪があるか、一応承はり度い。実は自分は渡辺には以前、剣を使つて貰ふた事もある位ゐで、幾分の情誼もある中、勿論討つべき罪があれば、縦令師弟の関係があらうとも決して辞退は為ぬが…


この場面の近藤さん、脳内イメージは「新選組!」香取慎吾で決まり。

AD
いいね!した人  |  コメント(7)  |  リブログ(0)

青空百景さんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。