手当たり次第の読書日記

新旧は全くお構いなく、読んだ本・好きな本について書いていきます。ジャンルはミステリに相当偏りつつ、児童文学やマンガ、司馬遼太郎なども混ざるでしょう。
新選組と北海道日本ハムファイターズとコンサドーレ札幌のファンブログでは断じてありません(笑)。


テーマ:
アガサ・クリスティー, 恩地 三保子
満潮に乗って
この前Yuseumさん から情報を頂きました。アガサ・クリスティーのポアロもの、ゴールデンウィークにドラマ放送です。
おお、デビッド・スーシェ演ずるポアロにまたお目にかかれるとは! 卵形の頭のお洒落な小男、猫のように光る眼と気取った口髭、まさに小説から抜け出してきたかのようなポアロです。楽しみー♪
と、盛り上がったところで、はたと疑問が生じまして。で、これってどんな話だったっけ?
クリスティー作品であるからには確実に読んでいるのですが(それも間違いなく複数回)……タイトルを聞いても何のイメージも浮かばなかったため、本を引っ張り出してきました。冒頭を開いてみましたが……やっぱり何も思い出せず。
ここで、思い出せないならいっそのことそのままドラマを観たほうが、スリルとサスペンスを楽しめていいんじゃないかという考え方もある訳ですが。古典ミステリのドラマ化については、あくまでも、「知ってる話がどう料理されているかを楽しむ」というのを基本姿勢としたいため、再読することと致しましたです。……全部読んだら、さすがに思い出せました(苦笑)。
時は第2次世界大戦直後。とある裕福な男が空襲で亡くなり、残されたのは結婚したばかりの若く美しい未亡人と──そして、彼の財力を当てにして暮らしていた大勢の親族たち。といっても働かずにぶら下がってた訳では決してないんですが、「困った時にはおじさんが何とかしてくれる」「いつかは遺産が貰える」と思い込んで、戦時下でも皆何となく緊張感を欠いていたのは否めないところ。それが一転、遺産は全て新婚の未亡人のもの。親族たちにとってはまだとても「身内」とは思えない彼女です。しかも彼女の兄は何だか感じのよくない男だし……。
そこへ突然、持ち上がった「疑惑」。実は彼女は再婚でした。前夫は外国で病死したとされていますが、彼はカトリックであるために離婚をよしとせず、死んだことにして妻のもとを去ろうかなどと言っていたという……もしも彼がその通りにしたのなら、そしてまだ生きているのなら、2度目の結婚は無効になり、ひいては遺産相続も無効になる……!
という思いっきりベタというか下世話というか陳腐というかメロドラマというか、な設定であるにもかかわらず、「人間、この愚かしく滑稽なもの」が容赦なく描かれているにもかかわらず、そして現代のピーター・ラヴゼイとかだったらこういう設定でも絶対に盛り込む「ここは笑うところ」は殆どないにもかかわらず、読んでいてヤな気持ちになることがないのがクリスティーはいいですねえ。彼女の描く人間たちは愚かしくて滑稽で、でも作者がそれを嗤ってはいないのがいいんだなあ。
さて、この「美貌の若妻によって引き起こされる軋轢」という設定、クリスティー作品では割とよくあります。しかもこの表面の設定だけじゃなくて、「○○が実は××」という裏の仕掛けまでも含めてパターン化してるといってもいい、ということに今回初めて気がつきました。だからもしも、読んでる途中で「あ、この話って『○○○○』に似てるかも」と発見できたら、その時点で仕掛けが全部読めてしまう可能性もあり……なんですけれども、やっぱり難しいかなあ?
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