『百鬼夜行抄』 今市子 | 手当たり次第の読書日記

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新旧は全くお構いなく、読んだ本・好きな本について書いていきます。ジャンルはミステリに相当偏りつつ、児童文学やマンガ、司馬遼太郎なども混ざるでしょう。
新選組と北海道日本ハムファイターズとコンサドーレ札幌のファンブログでは断じてありません(笑)。

今 市子
百鬼夜行抄 (14)
「ネムキ」1月号の表紙1枚めくった途端、わっと叫んでしまいました。巻頭カラー『百鬼夜行抄』最初のページの欄外に、とんでもない告知がさらっと……TVドラマ化されるって!?
慌てて検索かけてみましたが、どうも詳細はまだ全く未定のようです。「2007年2月より」というんだから単発じゃなくて連ドラなんだね、というのがかろうじて判るくらい。
いやあ……しかしこれは愛読者として、喜んでいいのか、危ぶむべきか。
テレビ局がこれに目をつけたというのは非常によく判るんですよ。登場人物(&登場化け物!)が皆魅力的だし、設定がユニーク。1話完結のストーリーも、どれもめちゃくちゃ完成度が高い。ミステリでホラーでホームドラマでコメディで心理サスペンスでファンタジーで……面白い話、の要素が全部入ってると言っても過言ではないかと。原作に忠実に「霊能者の血筋である飯嶋家のちょっぴり怖くておかしい日常」でいくもよし、飯嶋家の面々は思い切って脇に回して「いちばん怖いのは人の心です!」式のシリーズにするもよし。元々がいい素材だから、料理のし甲斐がありますよー。
ただ、ねえ。
2月から放送開始のドラマが12月半ばの段階でまだキャストも未定っていうの、非常に不安なんですよ。
いやドラマの制作現場なんてそんなもんですってばと言われればそれまでなんですが、しかしこの作品の場合はねえ……悪い意味で「いかにもマンガのドラマ化」みたいな、「安い」作り方はしてほしくない。
NHKと比べて差別する訳ではないのですが、民放局のドラマ制作って、どうもどこかで100%信用しきれないところがあるんです。たとえ脚本が力作でキャスティングが絶妙でも、撮影期間が短過ぎるのが観てて判っちゃったりとかね。で、この『百鬼夜行抄』という作品は、まともに作ろうと思ったら、映画並みに予算と手間暇を要するのではないかと思うのです。
飯嶋家の古い日本家屋と広い庭、雑木林。これだけとってみても、ロケが必要になりますよ。スタジオ撮影だけで誤魔化されたら雰囲気も何もない。更には飯嶋家の妖怪達、青嵐に尾白・尾黒。ここにしっかり予算を費やしてくれなかったらぶち壊しになります。
うーん、日本テレビかあ……ドラマ殆ど観てないから予想が全く立ちません。これがもしもフジテレビの時代劇部門だったら何の心配もせずにお任せするところなんですが。
どうか詳細情報を1日も早く! せめて主人公・飯嶋律のキャスティングだけでも……!