手当たり次第の読書日記

新旧は全くお構いなく、読んだ本・好きな本について書いていきます。ジャンルはミステリに相当偏りつつ、児童文学やマンガ、司馬遼太郎なども混ざるでしょう。
新選組と北海道日本ハムファイターズとコンサドーレ札幌のファンブログでは断じてありません(笑)。


テーマ:
坂木 司
仔羊の巣
時々、いやしばしば「おいおい(苦笑)」と思いながら読みつつも、つまらないとはとうとう思わなかった『青空の卵』。

という訳で、買ってきましたよー、第2弾。ブックオフでだけど(笑)。

一読、「おお、これはだいぶん書き慣れましたねえ!」とまず思いました。前作とは見違えるくらい文章が達者になってます。事件の中心人物の「自分語り」が、前作ではいかにも作り物っぽかったんですが、ぐっと自然になりました。「感動的」要素も控えめになってます。

そして。主人公コンビ、鳥井と坂木の間に漂うボーイズラブ風味もだいぶ薄くなりました(笑)。

いや、そもそも作者にはその気は全然なかったようですね、どうやら。しかるに前作発表後、単行本後書き用のインタビュー(座談会?)でまで言われてるくらいだから、これはよっぽど相当数の人から言われたとみました。で、たぶん作者は心外というか、意外だったんでしょう。

3話目の「カキの中のサンタクロース」で、こんな場面を書いてます。


「しっかし、ホモとはよく言ったよなぁ」

 鳥井と僕が皿を持ってテーブルにつくと、あらかた肉を食べ尽くした滝本が吹き出しそうなことを言った。

「よく言ったって、なんだよ。滝本まで僕をホモっぽいと思ってるのかよ?」

「いやいや。そうじゃなくてな、ファクターだけを取り出してみれば、それらしいって言ってるんだ」

「毎日のように一緒にいて、出かけるときはいつも一緒。互いのこととなると、血相を変える。そういう事実だけを並べれば、確かにそれらしいだろう。ちなみに今や、ホモは死語に近い。ゲイが正しい」

 テーブルに置いた鍋から、鶏を器用にとりわけながら、鳥井が淡々とうなずく。

「でもでも! 違うじゃないか! うわー、変だよ、変!」

 僕はあまりの想像に、一瞬意識があちらの世界にいってしまいそうになった。


他人の目には「ファクターだけを取り出してみれば、それらしい」と見えるのだと初めて気付かされ、目が点になってる坂木。これ、作者自身の姿だったんじゃないでしょうか。

プロフィールを明らかにしない覆面作家とのことですが、きっと女性だろうと思います。鳥井と坂木の関係って、女友達だと思えば普通に成り立つんですよ。いや、20代後半にもなって精神的に相互にべったり依存し合ってるのが普通だというんじゃありません。友人の顔や姿をじっと見て、そのパーツの美しさに対して繊細な感想を抱く。仲がよければよいほど、いつまで友達でいられるのかなと不安になる。ね、女の子には普通にありそうなことでしょう。

次はシリーズ最終作です。この自立してない2人組、一体どう着地させたのか。ここまで来たんだから、最後まで読むぞ(笑)。

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