手当たり次第の読書日記

新旧は全くお構いなく、読んだ本・好きな本について書いていきます。ジャンルはミステリに相当偏りつつ、児童文学やマンガ、司馬遼太郎なども混ざるでしょう。
新選組と北海道日本ハムファイターズとコンサドーレ札幌のファンブログでは断じてありません(笑)。


テーマ:
カタログハウス
大正時代の身の上相談
これは面白い!
随分前に書店の棚に見かけて興味を引かれ、パラパラ立ち読みして大いにウケたものの、結局買わずにいた本です。ブックオフで再び出会い、今回は迷わず購入致しました。
内容は書名そのまんま。読売新聞で大正3年(1914年)から始まった身の上相談の内容が、殆どそのまま載っています。
「『妻が処女じゃなかった』と悩む夫のように、素朴でナイーブでいかにも大正人らしい相談と、『衣食足りてもなぜか満ち足りない』とこぼす主婦のように、現代を先取りしたきわめて普遍的な悩みを中心に選んだ」とのことですが、前者はまるで『本陣殺人事件』! いや、別に刃傷沙汰の相談とかはないんですが、過去の恋愛歴や結婚歴を隠していた女と、後になってそれを知り激昂する男、という構図がそっくり。あの小説の夫は異常なまでの潔癖症という設定でしたが、程度の差こそあれよくある話だったってことなんですね。
特筆すべきは回答の巧みさです。最近の新聞のように外部の有名人や専門家ではなく、記者さん(どうやら女性)が書いているのですが、これが実にいい!
たとえば、夫の不品行に悩む妻。「そのために私は結婚後病気いたしまして、子供もございません」というのは、性病でも移されたんですねこれは……! 離婚か自殺か、でも親不孝はできないと苦しむ相談者に対して、回答はこうです。
「あなたが弱いから、そういうことになるのです。もっと強くなって、夫の不品行を制裁せねばいけません。/これから柔道でも稽古して、夫の首を締める工夫を講じなさいまし」
お見事!
そうかと思えば、こんな相談も。友達の娘さんに求婚者があらわれたが、親はいないし感情的だし醜男だし、「親御のほうではもしそれを許して、あの青年に似た孫が生まれては困ると、そればかり心配しています」「両親は断わりたくってしかたがないのですが、もしや青年が自暴自棄にでもなると気の毒だと、思案にあまっておられますので、私から記者様にご判断をお願いするわけなのです」とあって、ペンネームは「友を思う女」というんですが……こーれは怪しいよ。回答者もしっかり見抜いてます。何よりも当人同士の問題だからと無難かつ常識的かつ良識的な答えをした後で、ぴしゃっと一喝。
「往々にして、あなたのように他人のことを相談する方と、自分のことを他人ごとのようにして相談する方とありますが、こんな考え方がすでに間違っています」「自分のことなのに、他人事を装って相談する人は、心を丸出しにしない、すなわちどこかに無反省な欠陥があるように思われます。/あなたがそのいずれに属する人であるかは知りませんが、とにかく今少し正直に問題を考える人であってほしいことを、一言加えておきます」
痛快ですねえ! 相談者が新聞を開いてこの回答を読んだ時、どんな顔をしたか知りたいものです(笑)。
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