手当たり次第の読書日記

新旧は全くお構いなく、読んだ本・好きな本について書いていきます。ジャンルはミステリに相当偏りつつ、児童文学やマンガ、司馬遼太郎なども混ざるでしょう。
新選組と北海道日本ハムファイターズとコンサドーレ札幌のファンブログでは断じてありません(笑)。


テーマ:
アーシュラ・K・ル=グウィン, Ursula K. Le Guin, 清水 真砂子
アースシーの風 ― ゲド戦記V

プロ野球とワールドカップの合間に録画した番組を観るのに追われて、「獅子の時代」鑑賞がストップしてしまいました……うーん、いいところで止まっちゃってるんだよなあ。早く再開したい!
と言いつつ、とりあえず本の話(笑)。
やっと全巻揃いました!
「最後の書」と銘打った第4巻が出た後になって、今度こそ最後の第5巻がいきなり登場。おやこれは揃えなきゃ、と思いつつそのまま時がたっていたのですが。
えっ、ジブリが映画化する? あ、でもシナリオは第3巻「さいはての島へ」が中心なのね、じゃあ焦って買わなくてもいいか、と思ったら。え、テルーが登場するの? この子って第4巻からのキャラじゃん……ということは。
やっぱり全部読んでおいたほうがいい!
という訳で、映画公開目前になってやっと買いましたよ、第5巻「アースシーの風」。ふう、間に合ったあ。
こんなタイトルのシリーズですが、実のところ、魔法使いゲドが名実ともに主役を張るのは第1巻のみ。続刊では彼は脇へ回り、助演男優賞的な活躍を見せることになります。だもんで、小説の読者としては物語を堪能しながらも、ゲドの格好良さに惚れたファンとしては、ずうーーっと微妙な欲求不満が続いてたんですよね……で、望みをかけた最終巻だったんですが、うーん、シリーズの骨格はそのまんま変わらずでした。ちょっと残念。

改めて通して読んでみると、作者の中で、この物語世界の捉え方がどんどん変わっていっているのが判りますね。たとえば竜の存在。第1巻の時点では、人間とは相容れない恐ろしい生き物というだけだったのが、段々、恐ろしさと同時に偉大さも併せ持った存在という描き方になっていきます。そしてとうとう……最後にこんな展開になるなんて、昔書き始めた頃には、作者自身思ってもいなかったんじゃないのかなあ。

そして、女性の捉え方についても。

大抵の魔法ファンタジーというもの、架空世界が舞台なんですから、どんな時代設定でもよさそうなものですが、暗黙のうちに「この世界でいうなら中世の感じ」というルールがありますね。王侯貴族がいて身分の区別があって、女性の地位は低い時代。アースシー世界もそうなっていて、まともな魔法使いは全員男。女は一段劣った占い師やまじない師どまりな訳です。そして魔法使いの男は修行のために禁欲を貫き、家庭を持つこともしない。

このルールに作者自身が疑問を持った結果、第4巻以降、魔法ファンタジーの世界で、男と女の自我と自尊心と結婚の問題が追求されるという、児童文学の枠におさまりきらない作品になっている訳ですが。

でも、破綻はしてないんですよね。登場人物全員、個性があって感情があって生身の身体があって、物語のご都合主義で動かされてるんじゃない、ちゃんと生きているんだ、という手応えがあるんです。

映画の予告を観たら、事実上の主人公・アレン王子の声は岡田准一、そしてゲドは菅原文太! 期待大ですよ、これは。

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