手当たり次第の読書日記

新旧は全くお構いなく、読んだ本・好きな本について書いていきます。ジャンルはミステリに相当偏りつつ、児童文学やマンガ、司馬遼太郎なども混ざるでしょう。
新選組と北海道日本ハムファイターズとコンサドーレ札幌のファンブログでは断じてありません(笑)。


テーマ:
坂木 司
青空の卵

わー、揃って勝ったーーッ!! コンサドーレとファイターズ!
……って、ワールドカップのさなかに何ドメスティックな、というよりローカルな話で興奮してるんだと思われるかもしれませんがご容赦を。だってほんとになかなかないんですよー、両方勝つことって。これで一気に明るい週末になりました♪
なんていう話題で始めておきながら、実はサッカーにも野球にも全然関係のない本の話です(笑)。
この小説の読後、『歳三征きてまた』以来久々に、他の人の感想を求めてブログやサイトを検索しまくるという行動に出てしまいました。といえばお気づきの方もいるかもしれませんが、まるでボーイズラブみたいなんですよね(苦笑)。この「みたい」というところが曲者。そのものではないんです。明らかに作者はそのつもりはない。しかし、だったらこの表現はちょっと(苦笑)。
というようなことは単行本の時点で既にたくさんの方がツッコミ済みなので、他の要素に目を向けてみることにしました。
帯のコピー「名探偵はひきこもり」なんですが。これ、指摘してる方がいて、全く同感だったんですけれども、間違ってると思うなあ。探偵役・鳥井真一、確かにほっといたら半年でも1年でも自宅から1歩も出ないでいられそうな奴ですが、しかし、「ひきこもり」ではないですよ。過去にトラウマがあって、そのせいで他人と極力関わりたくないと思っているし、自分が他人から拒絶されないですむということにも自信がない。それで部屋から出たがらないという人を、「ひきこもり」と呼びたくなるのは確かに判るのですが。
でも、彼が閉じこもっているのは実家の自室ではなくて一人暮らしの部屋。友人知人が来れば招き入れ、手料理をふるまいます。プログラマーという仕事も持っています。それにここが重要なんですが、彼、閉じこもったっきりじゃないんですよ。自発的にではないにせよ、近所のスーパーぐらいなら割としょっちゅう出かけてるんです。
これをひきこもりと呼ぶっていうのはねえ……昔、曽野綾子『夢に殉ず』の主人公が無職だ無職だと威張る(笑)ので、そのつもりで読んでたら、途中で、ぼろとはいえアパート1軒所有しているということが判った時の「おいおい」感を思い出しました(苦笑)。
1冊通して読んでいくと、作者はとことんいいひとなんだろうなあというのが判ってきます。出てくるのは基本的に善人ばかり。ちょっとこそばゆくなるような「感動的」場面が頻出しますが、まだ書き慣れてないからなんだろうなあと大目に見ることができます。あざとさ、わざとらしさ、いやらしさはありません。

ただ、「いいひと」であるがゆえの限界を、鳥井と坂木のキャラクター設定に感じてしまったんですね。

精神的にべったり依存し合ってて、年齢だけはそろそろ30歳も近いのに、まるで未熟なこの2人、しかし、経済的にはしっかり自立してる訳ですね。鳥井に至っては料理の名手で、パソコン相手に年がら年中閉じこもってるプログラマー・男・ひとり暮らしにしては、実にいいもの食べてるし。

中途半端だなあと思ってしまったのです。

危うく不安定な世の中に対比させて、主人公達には意図的に健全さと強靭さを保持させるのか。

それとも、頭がきれること以外は本当に何のとりえもない、非生産的な「名探偵」とするのか。

そのどちらでもないということが、ちょっと歯がゆいんですよねえ……。

でもこのシリーズ、続刊が文庫化されたら、きっとまた読むだろうなという気がします。何か、続きが気になるシリーズなんですよ。

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

青空百景さんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。