チベット動乱解決への光明
「怨みは怨みによって鎮まらない。
怨みを忘れて、はじめて怨みは鎮まる。」
ブッダの残された言葉です。
中国の支配下で苦しめられているチベット人たち。
最初のデモはごく平和的なものであったと思います。
しかし、彼らのうちの一部の人(それがデモ参加者と同一であるかは不明ですが)は、暴力に訴えてしまいました。もちろん、中国政府の弾圧に対する報復でしょうが、
法王は胸を痛められていると思います。
長年、チベット問題の平和的解決を目指され、世界各国で「チベット独立」ではなく、仏教に基づいて心の幸福や世界平和を説いてこられたダライラマ法王。こんな形でチベットが注目されることは望んでいなかったと思います。
法王は、世界各国を回るうち、それぞれの国の人々がそれぞれに悩み苦しみを持っていることを感じ、チベット問題で外国の人に更なる悩みを与えないよう、自分がアピールするよりも、その国の人の心が軽くなるような話をするようにした…とおっしゃっていました。
そんな法王ですから、本来ならば、世界各国でチベットや仏教に興味や共感を持ち、また、平和について考えた人々が、優しい気持ちでチベット人を支援してくれることを望まれていたと思います。ですから、チベットを支援する上では「怒り」や「憎しみ」というネガティブな感情で行動するのではなく、「共感」と「思いやり」を忘れないようにしたいと思います。
ダライラマ法王は中国政府との対話を通して、平和的な事態の収拾を望まれています。これを実現させるには、外国からの大きな力が必要です。それこそ、「あの」中国が対話の席につかざるを得ない力が。そして、それはネガティブな力であっては実現不可能だと思います。どんな人間でも動物でも、自分の存在を脅かそうとするものに対しては必ず抵抗します。ネガティブな感情には、ネガティブな感情が返ってくるのです。
動乱解決のためには、ダライラマ法王-胡錦濤国家主席の会談を進言するよう、各国首脳に働きかけることが最上ではないでしょうか。
その光明となるのは、世界人類の「共感」と「思いやり」だと思います。
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チベット問題に関して、何が真実であるかを知るためには、ダライラマという人がどのような道を歩んだ方かを知ることが必須だと思われます。ご本人の書かれた自伝。これに勝る教科書はないと思います。ぜひ読んでください!
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「胡主席と会う用意」ダライ・ラマ14世が表明
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080320-OYT1T00634.htm
中国指導部と会談の用意 ダライ・ラマが表明
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008032001000692.html