青森県タバコ問題懇談会BLOG

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青森県内40市町村における喫煙対策の現状
〜2015年度アンケート調査の総括〜
                  2015年12月5日
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        青森県タバコ問題懇談会 代表世話人 
           山崎照光、鳴海 晃、久芳康朗

私たち青森県タバコ問題懇談会は、県内の医療、保健、教育、行政、市民など様々な立場の有志が集まり、関係組織・団体と協力しながら、タバコによる甚大な健康被害から青森県民を守るために、「タバコのない青森」の実現をめざしています。そのためには、まず全ての学校・幼稚園・保育施設、医療機関、自治体庁舎を敷地内禁煙にすること、また飲食店を含むすべての公共的施設・職場を建物内禁煙にすること、そして路上、公園、観光地などの屋外における受動喫煙をゼロにするべきだと考えています。

そこで当懇談会では2008年から県内全市町村の公共施設(庁舎・議会棟、公民館、運動施設、病院・診療所)および公立学校(中学校、小学校、幼稚園)の喫煙対策状況を毎年調査集計し公表しております(1)。2015年度も全40市町村と県の公共施設・公立学校(合計1,986施設)の喫煙対策状況についてアンケート調査を実施し、全ての自治体から回答が得られました。その集計した結果をご報告いたします。

1、公共施設・公立学校の喫煙対策の変遷(図1、2)

全施設(1,986施設)の喫煙対策実施状況をみると、2015年度では敷地内禁煙846施設(44%)、建物内禁煙954施設(49%)、施設内分煙122施設(6%)、喫煙対策なし64施設(3%)でした(図1)。2008年度の調査では敷地内禁煙639施設(33%)、建物内禁煙530施設(27%)、施設内分煙535施設(27%)、喫煙対策なし248施設(13%)でしたので、敷地内禁煙や建物内禁煙の施設は増加し、施設内分煙や喫煙対策なしの施設は減少しました。

蓬田村、鶴田町、田舎館村、七戸町、六戸町、横浜町、むつ市、東通村の8市町村では、全ての施設が敷地内禁煙もしくは建物内禁煙を達成しています。また施設別に喫煙対策状況を集計すると、最も喫煙対策が進んでいるのは公立学校(高校、中学校、小学校、幼稚園)でした。昨年度は全校が敷地内禁煙となりましたが、今年度は598校中、596校(99%)が敷地内禁煙で、大間町の3校が建物内禁煙になっておりました。

しかし庁舎・議会棟、公民館・公共施設、屋内運動施設、屋外運動施設、病院・診療所には、いまだに分煙や、分煙対策すらない施設が存在しております。すなわち施設内分煙(122施設)および喫煙対策なし(64施設)を合計した186施設(9%)は、「屋内完全禁煙」を求めるFCTCの「受動喫煙防止ガイドライン」に違反しています。該当する33の自治体(県も含め)は、日本国政府が批准しているFCTCに則り、早急に全ての公共施設を建物内禁煙とするべきです。

2、喫煙対策総合点数による自治体ランキング

各市町村における喫煙対策状況について、独自に喫煙対策総合点数を計算し評価しました(1)。喫煙対策総合点数は、敷地内禁煙施設の割合×100点+建物内禁煙施設の割合×80 点+施設内分煙施設の割合×20 点+喫煙対策なしの施設の割合×0 点の計算式で求めました。今回用いた計算式では、敷地内禁煙や建物内禁煙の施設割合が多いと点数が高くなります。一方、施設内分煙や喫煙対策なしの施設割合が多く受動喫煙防止対策が不十分であると点数が低くなります。

県内で最も禁煙化が進んでいる自治体は今年度も横浜町であり(4年連続トップ)、喫煙対策総合点数は96.5点でした。ワーストは佐井村で55.6点でした(図3)。一方でむつ市と風間浦村が受動喫煙対策を進めた結果、順位を伸ばしております。同じ下北地区にあっても喫煙対策への熱意は大きな隔たりあるようです。喫煙対策総合点数の41自治体の平均は2008年には59.9点でしたが、2014年には80.1点になっており、全体として喫煙対策は進んでいるものと思われました(図4)。

3、タバコ規制枠組み条約(FCTC)の認知度

青森県および40市町村の健康福祉部門・タバコ問題担当課に対し、「日本国も批准しているWHOのタバコ規制枠組み条約(FCTC)は「屋内の職場、公共の輸送機関、屋内の公共の場所、レストランなどでも受動喫煙を完全に無くすこと」を求めていることをご存知でしょうか。」という質問に対し、蓬田村の担当者が「知らない」と回答し、「2010年2月25日、厚生労働省が全国の自治体に対し、公共的施設を全面禁煙とするように通知したことをご存知でしょうか。」という質問に対し、鶴田町の担当者が「知らない」と回答したことは、まことに遺憾です。

4、まとめ

(1)受動喫煙対策を実施する市町村は増加傾向にあるが、市町村間で大きな格差がある。
(2)蓬田村、鶴田町、田舎館村、七戸町、六戸町、横浜町、むつ市、東通村の8市町村では、全ての施設が敷地内禁煙もしくは建物内禁煙を達成した。
(3)大間町には、いまだに建物内禁煙の学校が3校存在する、青森県には分煙の病院が存在する。
(4)タバコ規制枠組条約(FCTC)の「受動喫煙防止ガイドライン」を知らない自治体(蓬田村)や、 2010年2月25日の厚生労働省局長通知について知らない自治体(鶴田町)が存在した。
(5)喫煙対策総合点数は、年々増加傾向にあるが、ワースト1位の佐井村に対し直接訪問するなど介入が必要と思われる。

6、文献

(1) 鳴海晃、久芳康朗、山崎照光、新谷進一、中路重之:青森県内40市町村における喫煙対策の現状、日本禁煙学会雑誌、第5 巻第6 号、2010年12月22日 (http://nosmoke.xsrv.jp/gakkaisi/201012/10_05_06_1220_p165.pdf)

図1 公共施設・公立学校の喫煙対策の変遷

敷地内禁煙や建物内禁煙の施設は増加し、施設内分煙や喫煙対策なしの施設は減少した。

図2 公共施設・公立学校の喫煙対策状況

公立学校の喫煙対策は進んだが、その他の施設は立ち後れている。

図3 喫煙対策総合点数による自治体ランキング

県内で最も禁煙化が進んでいる自治体は横浜町(96.5点)、ワーストは佐井村(55.6点)。

図4 喫煙対策総合点数の変遷

喫煙対策総合点数の平均は2008年には59.9点であったが、2015年には80.1点となり、全体として喫煙対策は進んでいる。
 

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