青森県タバコ問題懇談会BLOG

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   青森県内40市町村における喫煙対策の現状
    〜2017年度アンケート調査の総括〜
                     2017年12月16日
            青森県タバコ問題懇談会 代表世話人
               山崎照光、鳴海 晃、久芳康朗
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 私たち青森県タバコ問題懇談会は、県内の医療、保健、教育、行政、市民など様々な立場の有志が集まり、関係組織・団体と協力しながら、タバコによる甚大な健康被害から青森県民を守るために、「タバコのない青森」の実現をめざしています。
 そのためには、まず全ての学校・幼稚園・保育施設、医療機関、自治体庁舎を敷地内禁煙にすること、また飲食店を含むすべての公共的施設・職場を建物内禁煙にすること、そして路上、公園、観光地などの屋外における受動喫煙をゼロにするべきだと考えています。
 そこで当懇談会では2008年から県内全市町村の公共施設(庁舎・議会棟、公民館、運動施設、病院・診療所)および公立学校(中学校、小学校、幼稚園)の喫煙対策状況を毎年調査集計し公表しております(1)。2017年度も全40市町村と県の公共施設・公立学校の喫煙対策状況についてアンケート調査を実施し、全ての自治体から回答が得られました。その集計した結果をご報告いたします。

1、公共施設・公立学校の喫煙対策の変遷(図1、2)

 全施設(2,029施設)の喫煙対策実施状況をみると、2017年度では敷地内禁煙872施設(43%)、建物内禁煙964施設(48%)、施設内分煙83施設(4%)、喫煙対策なし110施設(5%)でした(図1)。2008年度の調査では敷地内禁煙639施設(33%)、建物内禁煙530施設(27%)、施設内分煙535施設(27%)、喫煙対策なし248施設(13%)でしたので、敷地内禁煙や建物内禁煙の施設は増加し、施設内分煙や喫煙対策なしの施設は減少しました。
 昨年から平内町が、全ての施設で敷地内禁煙を達成してり、さらに今別町、蓬田村、板柳町、鶴田町、田舎館村、三沢市、七戸町、横浜町、おいらせ町、むつ市、東通村、風間浦村、階上町の13市町村では、全ての施設が敷地内禁煙もしくは建物内禁煙を達成しています(2016年に比べ3市町村増加)。
 また施設別に喫煙対策状況を集計すると、最も喫煙対策が進んでいるのは公立学校(高校、中学校、小学校、幼稚園)でした。
 一方で庁舎・議会棟、公民館・公共施設、屋内運動施設、屋外運動施設、病院・診療所には、いまだに分煙や、分煙対策すらない施設が存在しております。すなわち青森県内に存在する施設内分煙(83施設)および喫煙対策なし(110施設)を合計した183施設(9%)は、「屋内完全禁煙」を求めるFCTCの「受動喫煙防止ガイドライン」に違反しています。
 該当する26の自治体(県も含め)は、日本国政府が批准しているFCTCに則り、早急に全ての公共施設を建物内禁煙とするべきです。

2、喫煙対策総合点数による自治体ランキング

 各市町村における喫煙対策状況について、独自に喫煙対策総合点数を計算し評価しました(1)。喫煙対策総合点数は、敷地内禁煙施設の割合×100点+建物内禁煙施設の割合×80 点+施設内分煙施設の割合×20 点+喫煙対策なしの施設の割合×0 点の計算式で求めました。今回用いた計算式では、敷地内禁煙や建物内禁煙の施設割合が多いと点数が高くなります。一方、施設内分煙や喫煙対策なしの施設割合が多く受動喫煙防止対策が不十分であると点数が低くなります。
 県内で最も禁煙化が進んでいる自治体は今年度は、全ての施設が敷地内禁煙になった平内町であり、喫煙対策総合点数は100点でした。ワーストは三戸町で49.3点でした(図3)。喫煙対策総合点数の41自治体の平均は2008年には59.9点でしたが、2017年には83.1点になっており、全体として喫煙対策は進んでいるものと思われました(図4)。

3.受動喫煙防止対策を進める手法と、各自治体の現在の取り組み状況

 今後どのように受動喫煙防止対策を進めるべきか?という問に対し、多くの自治体が「国内で飲食店を含む全ての公共的施設を屋内全面禁煙にする(法制化)」「同じく県が条例制定」と回答しておりました(図5)。一方で「まず市町村内で飲食店を含む全ての公共的施設を屋内全面禁煙にする(市町村で条例制定)」と回答した自治体は存在せず、できれば国や県が主導で対策を推進して欲しいと望んでいました。

 それぞれの自治体で実施しているタバコの健康被害を防止するための取り組みについての質問に対しては、「受動喫煙防止を目指した条例もしくはガイドラインを制定した」自治体は、青森県、青森市、弘前市の3自治体のみでした(図6)。また小・中学校での喫煙防止教室も定期的に開催している自治体は15(36.6%)のみであり、各自治体に実施を働きかける必要があると思われました。

4、まとめ

・受動喫煙対策を実施する市町村は増加傾向にあるが、市町村間で大きな格差が存在する。
・昨年から平内町が全ての施設で敷地内禁煙を達成しているが、今別町、蓬田村、板柳町、鶴田町、田舎館村、三沢市、七戸町、横浜町、おいらせ町、むつ市、東通村、風間浦村、階上町の13市町村では、全ての施設が敷地内禁煙もしくは建物内禁煙を達成した。
・風間浦村および三戸町に敷地内禁煙になっていない幼稚園が1施設ずつ存在する。
・青森県および八戸市に分煙の病院が1施設ずつ存在する。
・国や県が主体となり受動喫煙対策を推進してするべきだと考えている自治体が多い。
・小中学校における喫煙防止教室を定期的に実施している自治体は半数に満たない。
・ワースト1位の三戸町に対し直接訪問するなど介入が必要。

5、文献
(1) 鳴海晃、久芳康朗、山崎照光、新谷進一、中路重之:青森県内40市町村における喫煙対策の現状、日本禁煙学会雑誌、第5 巻第6 号、2010年12月22日 (http://nosmoke.xsrv.jp/gakkaisi/201012/10_05_06_1220_p165.pdf)

図1 公共施設・公立学校の喫煙対策の変遷 (2008年〜2017年)

敷地内禁煙や建物内禁煙の施設は増加し、施設内分煙や喫煙対策なしの施設は減少した。

図2 公共施設・公立学校の喫煙対策状況 (2017年)

公立学校の喫煙対策は進んだが、その他の施設は立ち後れている。

図3 喫煙対策総合点数による自治体ランキング (2017年)

県内で最も禁煙化が進んでいる自治体は平内町(100点)、ワーストは三戸町(49.3点)。

図4 喫煙対策総合点数 10年間の変遷
(ブログでは図表省略→PDFファイルをご覧ください)
喫煙対策総合点数の平均は2008年には59.9点であったが、2017年には83.1点となり、全体として喫煙対策は進んでいる。

図5 受動喫煙防止対策を推進する方法

国や県が主導して受動喫煙対策を推進して欲しいと考えている自治体が多い。

図6 タバコによる健康被害を防止するために、実施している取り組み

受動喫煙防止ガイドラインを策定した自治体は3カ所のみ。喫煙防止教室の実施も半数に満たない。
 

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