- 私の中のあなた 上 (ハヤカワ文庫NV)/ジョディ・ピコー
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13歳のアナ・フィッツジェラルドは、両親を相手に訴訟を起こした。彼女は、急性前骨髄球性白血病の姉:ケイトのドナーとなるため、遺伝子操作をされ生まれてきた。家族の誰もが、ケイトのドナー適合者ではなかったので、両親:サラ&ブライアンは、ケイトのドナーになる子供をを生むことを決意したのだ。アナは、生まれてすぐに臍帯血の提供から始まり、骨髄の提供はもちろん、ケイトのためにさまざまな行動を規制された生活を強いられてきた。そして、今度は、移植のため、腎臓の提供を迫られ、もう、姉のドナーにされるのはまっぴらだと、行動を起こした。
これ、めっちゃムカつく。
確か、似たような出来事が実際にもあったはず。
そのときは、遺伝子操作まではなかったと思うけど。
子供を助けるために、もうひとりドナーとなれるかもしれない子供を生む母親という海外ニュースを新聞で読んだ記憶があります。
私はアナに感情移入して読んだので、もう、腹がたって腹がたって。。。
だって、これって完全に人格無視じゃないですか。
原題は、”My Sister's Keepeer"。
アナはケイトのスペア部品?
人は、自分以外の誰のものでもないはずです。
アナが月曜日に弁護士:キャンベルに会いにいくところから始まって、裁判の結果がでる翌週の木曜日までの11日間の出来事が描かれています。
アナ、兄:ジェシー、元弁護士で結婚を機に専業主婦となった母:サラ、消防署員の父:ブライアン、アナに雇われる介護犬:ジャッジを連れた弁護士:キャンベル・アレグザンダー、アナの訴訟後見人でキャンベルの元恋人:ジュリア・ロマーノと、視点が頻繁に入れ替わるため、最初は少し読みにくく感じました。
読み進むほどに、ケイトを守ることに終始してきた一家の歴史が、少しずつ少しずつ明らかにされてきます。
そして、読み手の私はアナに感情移入しすぎて、もう、いらいらしっぱなし。
間に割り込んでくるキャンベルとジュリアの過去なんかどーでもいいのにと、彼らの過去の恋バナが出てくるたびにうざ~っ
って思っていました。
まぁ、これはこれで、理由があるんですけどね。
しかし、この小説、アナにスポットが当っているのは解るけど、だいたい、移植を受ける当事者であるケイトの言い分が描かれていないのはおかしいよ。
子供(ケイト)を守るため強引に、当然のように家族に犠牲を強いる母親:サラに、どうしても同感できなくて、ないがしろにされるジェシーやアナに、同情を禁じ得ませんでした。
子供はケイトだけじゃないのに。。。
ケイトを救うため、サラは再び弁護士にもどり、アナに対峙します。
とにかく、私は一貫して、アナと同化してました。
- 私の中のあなた 下 (ハヤカワ文庫NV)/ジョディ・ピコー
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ところがですねー、下巻に入るあたりには、サラの思いが少しずつ理解できるようになってくるんですね。
アナもケイトも、どちらも大事。
どちらも失いたくないという母親の気持ちが、じわじわと沁みてくるのです。
親に振り向いてもらえないジェシーの暴走。
姉妹の喧嘩。
ざまあみろと心の中で舌を出していても、姉妹は姉妹。
ごく普通に姉妹喧嘩を繰り返すふたりに、一瞬、ケイトの病気を忘れそうな場面も。
悲しすぎるケイトの初恋の終焉。
アナを静かに包み込む父親:ブライアン。
気づけば、6人目の家族になったような気分で読んでいました。
そんな中、裁判は進み、アナの秘密が明かされます。
アナってほんとうにいい子。
13歳で、重すぎる使命を背負ってしまったアナがかわいそうで、やっぱり私は、アナサイドに立ってしまいます。
そして、デサルヴォ判事が下した結論は、。。。
その後の彼らを待ち受ける衝撃の結末。![]()
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えーーっ、
うそでしょー!!!
実は私も、ここまでは想定外でした。![]()
18歳の誕生日を迎えて、ケイトがこれ以上の手術を拒否するのかなと、密かに思っていたのですが。
いやぁ、違ってた。
こっちの結末の方が、断然いいです。
否、善くはないけど、小説としては正解だな。![]()
エピローグの後、再びプロローグを読み直しました。
うおぉぉぉ、そういうことだったのかぁ。![]()
すっかり騙されていましたワ、私。
プロローグを再び読み返して、イチオシ
に決定です。
ガンマ線も白血病も親子の関係も目には見えない。人を殺せるほど強いものなのに。


