2011-05-12 00:07:16

【事例】ジャイアンもビックリ! な外貨預金のカラクリ

テーマ:株式投資・資産運用

【お客様からのQuestion】


はじめまして。

私は、爪野 明子と申します。


どうしても理解できないことがあり、

私ももっと勉強をせねばという思いから、

相談をさせていただくことにしました。


私は、爪にあかりを灯す思いで、

私は、300万円弱の貯金をためました。


そんなある日、新聞を読んでいましたら、

四菱大阪UFO銀行さんが、

外貨預金に関する広告を大きく出していましたのです。


キャンペーン金利を適用すると、

30,000米ドル預けると、1か月で122米ドル(税引後)の利息が付く、

という試算が書かれていました。


私は、日本円での預金にほとんど利息が付かないことに嫌気がさしていました。

300万円も預けているのに、利息が1年で数百円とか数千円なのですから・・・


私は、外貨預金なんてやったことはありませんでしたが、

国内最大手の四菱大阪UFO銀行さんの商品なのだから、

そんな怪しいものではないだろうという安心感も手伝って、

それで利息が1か月で日本円で1万円以上もつくなら、

何てお得なんだろう・・・と思い、

早速、30,000米ドル分の外貨預金をしました。


ところが、私は1か月後、

この外貨預金が満期になって戻ってきてみて、

目の玉が飛び出るほど驚きました。


なんと、戻ってきた日本円が、

預け入れた金額よりも減っているのです!


為替レートも

預けた時も、戻した時も1$=85円で同じでした。


私がもらうはずだった利息はどこへ行ってしまったのですか?


それだけでも信じられないのに、

元本が減ってしまったなんて寝耳に水です。


私も、円高になったときには、

元本が目減りすることくらいは知っていました。


でも、レートは85円で同じだったのですよ。。。

何故、私の元本は減ってしまったのか教えてください。


このままでは悔しくて夜も眠れません。




【当所からのAnswer】


爪野様は、レートが85円とおっしゃっていましたが、

外貨預金をするときには、この「レート」という言葉を、

もっと正確にご理解をしなければなりませんね。


私たちが外貨預金をする際には、

次の3つのレートを意識する必要があります。


まずTTM(仲値)というレート。

これは、銀行が外貨取引をする際に基準とするレートです。


しかし、実は、私たちはこのTTMで外貨預金をしたり、

円に戻したりをすることはできません。


銀行は、このTTMを基準にレートに自分の手数料を織り込み、

実際に私たちが、

外貨預金を預けるときや円に戻すときのレートを決めています。


下記②、③で説明しますように、

外貨預金を預けるときはTTMより円安になるように、

外貨預金を円に戻すときにはTTMより円高になるように、

それぞれレートが設定されていて、その差が銀行の儲けになっています。

(私たち外貨預金者にとっては、隠れた手数料ということになる)


TTS(売値)というレートは、

私たちが外貨預金を預けるときに使うレートです。

多くの銀行では、TTMが1$=85円なら、

TTSは1$=86円になります。


TTB(買値)というレートは、

私たちが外貨預金を円に戻すときに使うレートです。

多くの銀行では、TTMが1$=85円なら、

TTBは1$=84円です。


爪野様は、1$=85円とおっしゃっていましたが、

お持ちになった資料を見させていただきますと、

1$=85円というのはTTMを見ておっしゃっているようで、

外貨預金を預けたときはTTSを適用して1$=86円、

円に戻したときにはTTBを適用して1$=84円。


それぞれ、実際にはこのようなレートで精算されており、

TTMは確かに85円で変わりませんでしたが、

TTSとTTBの差である2円が、

爪野様の損失となっているようです。


せっかくなので、私のほうで試算をいたしましょう。



(1)預け入れのとき


30,000米ドル×86円(TTS)=258万円


まず、30,000米ドルの元本を作るために、

258万円の日本円を拠出する必要がありました。



(2)1か月後満期になって円に戻すとき


30,000米ドル×84円(TTB)=252万円


元本を円に戻すと、6万円の為替差損が出てしまいました。


但し、122米ドルの利息がもらえますから、


122米ドル×84円(TTB)=1万248円


利息の計算は円ベースではこのようになります。



ここまで説明をしてお分かりだと思いますが、

この金融商品は、為替相場が安定していて、

TTMレートが変わらなかった場合、

1万円の利息をあげるから、

為替手数料を6万円ちょうだいドキドキ


という、トンデモナイ金融商品だったわけです。



もっと単純に言えば、


「1万円やるから、その手数料として6万円くれ」


です。

「おまえのものは、おれのもの。おれのものは、おれのもの。」

っていう明言を放った、ジャイアンもビックリ!目ですよね。


もちろん、金融商品取引法により、

為替リスクの説明はきちんとなされるわけですが、

どうしても投資初心者の方は、

パンフレットでも意図的に強調されている利息の高さにばかり、

目を奪われてしまいがちなのです。


外貨預金をする前には、利息ばかりではなく、

為替レートを何パターンか想定し、

最終的に円に戻した時、

元本も含めてどれだけ損得が出るのかを、

しっかりと試算することを、今後は心がけてください。


投資しようとしている商品のパンフレット等を持参くだされば、

当所にてシュミレーションをして差し上げることもできますし、

その他、一般の方では気が付きにくいリスクが潜んでいないかも、

ファイナンシャルプランナーの目線から確認し、

アドバイスを申し上げることも可能です。

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