病院、どの科でも、初めてかかる時には、
問診表というものを書かされますね。
これは、患者さんの問題の本質を知り、効果的な治療をしたり、
リスクの存在を知り、それに対応した医療をすることで、
安全な医療行為をしたり、問題を解決する為に大事な資料です。

今回受診された症状、
今までかかったことのある病気や怪我、
受けたことがある治療や手術、輸血歴、
血のつながったご家族の病歴、
薬や食べ物へのアレルギーや喘息の有無、
飲酒、喫煙歴、現在飲んでいる薬、
科によって多少内容は異なりますが、
産婦人科の場合、コレに、
家族歴、妊娠分娩歴、
子宮がん検診の有無、結果、
月経の状態、婚姻状態などなど、
が加わります。

コレを書く時に、大事な内容は、以下の通りです。
アレルギーの有無なんの薬で、あるいは食べ物で、どんな症状がでたのか?
(具体的に薬剤名、分からなければ何の種類の薬”痛み止め” ”抗生物質”等)
蜂や虫に刺されて、あるいは何かの生物に触れてヒドく腫れたり、
ショック症状、ぜんそく症状を起したことがあるか?
このような体質の血縁者はいるか?
これらを知ることで
安全な薬の処方に
繋がります。ぜんそくの有無風邪を引くたびにヒューヒューしたり、喘息薬の使用経験があるか、
最終発作はいつか喘息薬使用経験があるなら、薬剤名、使用経路(吸入、点滴)
喘息の血縁者がいるか
これらを知ることで
安全なく薬の使用や
ぜんそく発作へ備える治療に
繋がります。病歴や手術歴いつ、なんの病気、あるは手術をしたか、
その手術でトラブル(麻酔が合わなかった、出血がひどかった、等)
はあったか?
妊娠出産への合併症を予測し、
それに対処したり、
開腹手術経験がある場合、
次回手術(例えば帝王切開など)への
リスクを知って対応するのに
役立ちます。
家族の病歴体質は遺伝する場合も多いので、体質や内科疾患、精神疾患など、
血のつながった血縁者にいるか?
参考程度に
本人にも同じ体質傾向がないか
注意深く見て行くのに役立ちます。飲酒歴、喫煙歴どのくらいの割合で、どの位の量の飲酒をするのか、
どのくらいの割合で、一日何本の喫煙を、何年間続けているのか
妊娠分娩に悪影響を与える度合いを
予測するのに役立ちます。妊娠分娩歴産婦人科で、ある意味一番大事な内容になるでしょう。
今までトータルで、妊娠したのは何回で、分娩したのは何回で、
中絶や流産したのは何回か? 異常妊娠(胞状奇胎、子宮外妊娠など)
分娩年月日、分娩時妊娠週数、体重、性別、分娩施設名、
分娩方式(自然分娩、吸引分娩、鉗子分娩、帝王切開)分娩時間、
分娩時の胎位(頭位か逆子か)
自然陣痛か誘発、促進陣痛か、破水が先か、
妊娠中の異常(切迫早産、妊娠合併症”妊娠中毒症や糖尿病など”、の有無)
分娩中の異常(胎児心音の低下、羊水の混濁、回旋異常、胎盤早期剥離など)
分娩後の異常(弛緩出血、出血量、3度以上の会陰裂傷、子宮頸部の裂傷、
外陰部血腫の有無、子宮内反、癒着胎盤、胎盤、卵膜遺残、
発熱などの感染の有無、など)
児の異常(奇形、染色体異常、光線治療の有無、感染の有無、胎児仮死の有無、
など)
これらの情報から、
妊娠出産産後に向けて、
かなり多くの予測や
リスクマネージメントを
することが出来ます。また、家族背景や経済状態、配偶者やパートナーとの関係を知ることで、
これから治療や妊娠出産産後に、どんな問題点が予想されるか、
あるいは今現在どんな問題点があるかを考え、
より良い医療の提供と、医療者を通して、地域との連携を計ることで
疾患や妊娠分娩以外の問題の解決を計ることが出来ます。
まだまだ、他にも質問項目はありますが、
この
問診という行為は、
結構プライベートなことまで質問することがありますが、
このような医学的な理由があるからなのです。