補佐人税理士 NORIKUMAのいつも笑顔で!

東京税理士会で補佐人登録をしている税理士 NORIKUMAです。
このブログでは、裁決や判例を皆さまに紹介することを通して、租税法について深く考えていきたいと思っております。

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NORIKUMAです。




昨日、お中元のカタログが届きました。そろそろそんな時期です。早いですね。なんだかちょっと前にお正月を迎えたばかりだった気もしますが・・・・。





そこで、今日は交際費課税について。いまさら感が強いところだが、ちょっと目先変わって、複数の法人で行う接待について。




事案の概要は次の通り。

原告(納税者)が広告宣伝費等の立替金として処理した中に、原告が原告の得意先、仕入れ先その他事業に関係のある者に対し、接待、供応、慰安、贈答等の行為のために支出した金額857万7062円の交際費等の額が認められた。被告(課税庁)は、それを交際費と認定して更正処分をしたが、原告は一部は
原告がブキヤナン社、ゴードン社、マルタン社またはグランツ社と共同して行つた広告宣伝、販売促進活動に含まれる交際行為について支出したものであるから、右各外国メーカーが費用負担の合意に基づいて負担した部分は、これら外国メーカーの交際費というべきであつて、原告の交際費ではないと主張して争ったものです。




東京地方裁判所は、下記のように判断して納税者の主張を棄却しています(H2.3.23)。

1、共同で接待行為を行うことについて

「2以上の法人が共同して接待等の交際行為を行つた場合に関する規定はないが、2以上の法人が共同して交際行為を行いその費用を分担して支出した場合でも、それぞれの法人が自ら交際行為を行い、そのため費用を支出したものと評価することができるのであれば、その費用は、それぞれの法人の交際費であると解して差し支えないものというべきである。・・・中略・・・2以上の法人が共同して交際行為を行つたということができるためには、原則として、2以上の法人が特定の交際行為を共同して行う意思のもとに、各法人が交際行為の一部を分担する必要があるものというべきである。すなわち、特定の交際行為を共同して行うという意思の連絡があつて初めて全体の分担が可能になるものであるから、共同の意思という主観的要件が必要であり、また、交際行為の一部を分担することによつて初めて自ら交際行為を行つたと評価することができるものであるから、交際行為の一部分担という客観的要件が必要となるといわなければならない。もつとも、右の客観的要件である交際行為の一部分担については、たとえ交際行為の一部を直接分担しなかつた法人であつても、直接交際行為を担当した法人との間において事前に交際行為について十分な協議を遂げ、交際行為を担当した法人に対して主導的役割を果したなど、価値的にみて自ら交際行為の一部を分担したものと評価することができる場合には、当該交際行為を分担しなかつた法人は直接交際行為を担当した法人と共同して交際行為を行つたものと認めることができるというべきである。したがつて、ある法人が他の法人に交際行為の企画・立案・実施のすべてを委ね、しかも事前にいかなる交際行為が実施されるのか認識すらしていないような場合には、当該法人は他の法人と共同して交際行為を行つたと評価することはできないものといわなければならない」。


2、今回の事案へのあてはめ

①交際費の内容・・・バー等に客として行き、特定の洋酒の販売促進のため、当該洋酒を注文して飲みながら、これを宣伝し、また、バーテンダーやバーの経営者等と親睦を深めるという活動であつたこと、キヤツプサービスとは、バー等のバーテンダーや経営者を対象とし、一定期間に集めたキヤツプの個数に応じて賞品を提供するという販売促進活動であつたこと、景品付販売とは、一定期間に一定数量の洋酒を購入する消費者、特約店等に対し景品やプレミアムを付するという形態の販売であつたこと、ゴルフコンペは、全国5つの地区ごとに特約店を集めて行われたもの等であつたこと、特約店会議の多くは、外国メーカーから役員等が来日した際に特約店を招待して開催したパーテイーであつたことが認められる。


②共同として交際行為を行ったか・・・上記各外国法人は、交際行為を直接分担していなかつたものであるところ、原告に対して、事前に交際行為の内容等に関する指示や原告の企画・立案に対する指示を与えていたとはいい難い。



上記2点により「共同して本件交際行為をしたと認めることはできないから、本件交際行為はこれを直接担当した原告が単独で行つたものというほかない」とされた。




共同での交際行為については、「共同して行うという意思」と「交際行為の一部を分担」という2点が揃って初めて交際費と認められる。



もちろん、その前に交際費の3要件

①支出の相手方が、事業関係者と認められること

②支出の目的が、事業関係者等との取引の円滑を図るためのものであること

③支出の原因となる形態が、接待等の行為であること

があることは、いまさら言うまでもない。



NORIKUMAクマ




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