決算書は読まなくていい
6月1日発行の「公認会計士稲門会」の会報に
「決算書は読まなくていい」
という記事を寄稿しました
以下、転用します。
巷では決算書の読み方に関連した本が溢れています。なぜ毎年同じジャンルの本が出版され続けるかというと、決算書の読み方は何冊読んでもわかるようにならないため、同じ人が類書を繰り返し買っているからだそうです。
決算書では勘定科目が多く、初学者がその全てに目を通すだけで一苦労です。また繰延税金資産や退職給付引当金といった専門用語が使われており、その意味を理解するには会計の勉強が必要になってきます。そうした要因が決算書を難しく感じさせているのだと思います。しかし、会社を知るのに難しい会計用語を理解したり細かな指標分析をしたりする必要はないと感じています。売上や利益、株主資本比率といった基本的なものを押さえていれば大枠は掴めるでしょう。
また、決算書を読めるようになったところで会社を本当に理解することはできないと私は思います。例えばなぜ会社の売上が伸びたのか、なぜ赤字に陥ってしまったのか、そういった疑問に決算書は答えてくれません。しかし、業績背景を知ることこそ大切だと思うのです。数字の裏側にある事実に目を向けることで、会社の現状や方向性が見え、理解が深まるからです。
会社をよく知るうえで本当に役に立つのは有価証券報告書です。その活用法をお伝えするために私は『「本当にいい会社」が一目でわかる有価証券報告書の読み方』(プレジデント社)を執筆しました。有価証券報告書とは簡単にいえば会社の決算数値及びそれに関連する事業内容等を記載した書類です。上場企業は年に一度必ずその作成開示をしなければならず、その内容はインターネットで簡単に閲覧することができます。
有価証券報告書にはビジネスモデルやビジネスリスク等の説明が記載されていますので、投資家や株主、取引先、同業他社など様々な立場の人に役立つ情報が満載です。ところがその量は膨大で、200ページ近くにのぼる場合があります。初心者でも必要な情報を短時間で掴むためには、ピンポイントに絞って読む必要があります。
拙著では「仕事編」「投資編」「起業編」に場合分けしたうえで、8つの目的に応じた有価証券報告書の活用法を紹介しています。最後まで楽しみながらお読み頂けるよう物語形式にしました。また、事例として身近なマクドナルドやぐるなび、ディズニーランド等を取り上げました。ぜひこれを機に有価証券報告書に慣れ親しんで頂ければ幸いです。
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後半では本の宣伝をさせて頂きました
ちなみに本日に3月決算企業㈱スクロールの
有価証券報告書が出ましたね。
これから6月末にかけて3月決算の上場企業の
有報が開示されていきますのでとても楽しみです
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